藤沢数希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
むつかしい内容なのにとてもわかりやすい本です。
日本の銀行の簡単なお仕事について語られている内容(P88)、一方では当時の欧米の銀行では金融工学を駆使してマネーゲームにいそしんでいましたが、それに追いつこうとみずほ銀行が「投資銀行宣言」をして三顧の礼でカリヨンという証券会社からヘッドハンティングしたアレクサンダーとその仲間たちは、結局みずほに6720億円の損失を出して首になったというトホホな話も面白かった。(P93)
金融機関の最大のモラルハザードは、儲かった時には多額の報酬をとり、つぶれそうになると役員は既定の退職金をがっぽりもららって政府に救済される、それも何の恩恵も受けていない大部分 -
Posted by ブクログ
ストーリー
『世紀の空売り』も『ウォールストリート投資銀行残酷日記―サルになれなかった僕たち』も超える、
金融業界をテーマとした快作が日本人の手によって誕生!
身も蓋もなく、苦笑せずにはいられない人気ブロガーの筆致が冴えわたる。
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僕は海外の大学院で数理科学の分野で博士号を取得し、その後、東京で外資系投資銀行のひとつに勤めはじめた。
何度か転職しながら、いくつかの外資系投資銀行でクオンツやトレーダーなどの仕事 -
Posted by ブクログ
「グローバル化」などと言われて分かっているようで分かっていなかった自分のような人間には大変学ぶことが多かった。現代の日本を取り巻く諸問題(景気・雇用・税金など)について、分かりやすく解説してくれた。
グローバル資本主義の本質は、国境を越えた自由競争にある。その競争の中から日本だけが部外者でいることは不可能である。その競争で生き残るためには、様々な規制や政府による不要な制限、既得権益を守るような法律をなくし、市場のメカニズムが機能するような方向に誘導してあげることである。
市場のメカニズムは決して万能ではないが、市場が健全に機能することで多くの場合企業を、国民を、そして貿易を行う関係国も含め -
Posted by ブクログ
外資系金融機関で働く著者が金融業界について赤裸々に語っている.少々言葉遣いの悪い部分もある.
大きく内容は2点.1点目はリーマンショックやギリシャ財政破綻等に触れつつ,金融機関の抱える構造的問題について.2点目は金融機関の労働環境について.主にどこだったらどんな仕事ができてどんくらい稼げるかってところ.
初出の単語は解説しつつ分かりやすい表現で書いており,金融・経済ペーペーの自分にも読める内容であった.
金融業界に就職を考えている就活生には一読の価値がありそう.
個人的には,外資系投資銀行で働くのは金稼ぐにはもってこいだしそこまで労働環境もきつくはなさそうだけど,マネーゲームは一生やり続ける程