お亡くなりになったということで、二度目の読書。以前は結構飛ばし読みだったので、今回は割と細かく。
今回の読み始めの頃、ネットで「ロシーヌはなぜジルでなく、両親を捧げたの?」という質問を見かけ、
「確かに。でもまぁ、『一番』はやっぱり肉親でしょ」
と軽く流してたんですが。
最後まで読んで「うーん」
...続きを読むと。
ロシーヌ、最後はやっぱり両親のところに戻ろうとしてる。ジルの元で死ぬんじゃなくて、家に帰ろうとしてる。
「一番」はやっぱり両親だった。
「もういらない」と一時は心の底から思って「捧げた」けど、
本当は両親は(特に父親は歪みすぎだけど)霧の谷にまで自分を探しに来てくれるぐらい、自分を心配してくれてたんだ、というのは、顕在意識までには上がってないかもしれないけど、本当は理解してたんだなぁと思ったり。
そしてそして、更に皮肉というか行き違いの悲劇なんだけど、その両親は彼女が捧げてしまったのでもうこの世にはなく、ロシーヌは死んでもなお両親には永遠に会えない。(確か使徒になって死んだら、例の渦?で永遠に彷徨うんだよね?)
「仲間外れのピーカフ」、「私はピーカフと同じなんだ」の伏線、ここで回収。
家を出る原因になった彼女の求めた妖精の国は存在しなかったし、実は帰るべき場所だった自分の家は自分が破壊してしまったし、いやもう、色々と救いようがないんだけど、
あるとすれば、彼女が本物の妖精に会えたことと、彼女が最後に「心配する(自分を愛する)両親の待つ家に帰るんだ」という幸せな気持ちのまま死んだことかな。
派手なバトルに目が行きがちですが、なかなか「うーむ」となった回でした。