川口俊和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレとある街のとある喫茶店のとある席に座った人が、現実は変えられないと知りながら、過去に戻って人に会い、それぞれの思いを遂げようとする物語。
過去に戻って人に会うというのは、辻村深月氏の「ツナグ」を思い起こさせる。「ツナグ」の場合は、会える相手は死者だったけれど。
この小説は、恋人、夫婦、姉妹、親子の4つの物語でそれぞれ面白く読めたけれど、感動したのは「親子」だった。娘の成長を見守れない母親の哀しみには、涙、涙、涙。。。
4つの物語は内容的には独立しているけれど、夫婦の物語の中で、異常に多くの料理代金の清算をする女性が出てきて違和感を持ったけれど、その謎は姉妹の物語で解けて、なるほどね!
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Posted by ブクログ
ネタバレコーヒーが冷めないうちに の続編。2作目。
ハマりました。
6作全部読みたいですね。
1話ずつがとても素敵なお話です。1話ずつ別の話、ではなく、全部が少しずつ繋がってるのがなんとも好きです。
特に陶芸家の幸雄さんの話が好きでした。
今、私は「お金がないお金がない」ってよく口にすることがありますが、私は恵まれてるんだなと思いました。
自分が幸せであることが、自分のためでもあり、ひいては自分を大切にしてくれてる人のためにもなる。
まだ数のお母さんの行った過去がどんなものだったのか、その話が出てないのでそれを楽しみに全作早く読みたいです笑
6作までに出てくるのか出てこないのか…このままずっと小出 -
Posted by ブクログ
第二話の亡くなった夫に子供の名前をつけてもらう話は涙なしには読めませんでした…
その後も自分が死ぬと分かって過ごしたのかと思うと辛いですが、残された人にとっては会えて本当に良かったです。
第三話では、未来に行く場合は知ってしまった事実は変わらないという解釈になることが判明。
ここでは未来の娘が不幸な目にあった事実は知らずに戻ったから、助けることはできないのかなかなぁとモヤモヤしました…
どの話でも、意地を張らずに気持ちを伝える大切さを考えさせてくれます。過去や未来に行っても現実は変えられないけど、気持ちは変えられるというのは心に沁みます。 -
Posted by ブクログ
このシリーズではもうおなじみの登場人物たちが出てきて安心する。新たに登場したのが刻。この先、数とどう関わっていくのかな。
私は第二章の彼女からの返事を待つ男の話が好きだった。中学生なんて恥ずかしいし素直になれないのが当たり前だ。それが人生の分岐点になると言われても分かるわけない。"わずかな迷いや、他人に見られているという羞恥心から優先順位を見誤ったからである。もし未来が見えるのなら後悔は回避できる。それができないから苦しむのだ"という文に共感。何かを選択する時、そんなことを考えながら選ぶことができるかな?今この瞬間も、明日起きること、これから起きようとしていることに後悔のな