川口俊和のレビュー一覧
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「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの四作目、過去に戻れると噂される不思議な喫茶店に訪れるのは「過去」に家族や恋人といった「他人」とのやりとりで心の中に後悔が残っている人たち。だがこの喫茶店は「過去に戻る」ことはできても「過去を変える」ことはできない。その中で訪れた人たちは何を思って「過去」に旅立ち、そして何を感じて「今」に戻ってくるのかが毎回丁寧に描写されている。
今回のテーマは「相手の記憶」。過去に戻った人がその人とやり取りをする中で相手にはどのような影響が与えられるのか、ただ「現実を変える」ことはできない。ただ、その中でも過去に戻った人がどんな思いを相手に伝えたいか、そのカタチにならない、「現実」には残らない記憶がまるで挽きたてのコーヒーから出る湯気のように確かにそこに存在する。
そのやりとりによって過去に戻った人は「過去」を自分なりに見つめ直し、「未来」を生きていく「自分」の人となりを、生きていく思いを変えていく。
自分を見つめ直す「時渡り」はコーヒーが冷めた心を解きほぐすように暖かく「今」を感じさせてくれるだろう。 -
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コーヒーが冷めないうちに、のシリーズ第4段。
時を戻して、これはコーヒーが冷めないうちにの翌年のお話し。
もうすっかり自分も、過去に戻れる喫茶店フニクリフニクラの一員になった気持ちで読んでいます。
妻、愛犬、恋人、父。。
命は有限ではないのは分かっていても、そこにいるのが当たり前になってしまったり、傷付けるのをしりつつ不平や不満をぶつけてしまったり。
でも、お別れは突如としてやってくるのです。
あれが最後になるのなら、ありがとうや、愛してるを伝えたかった、なぜ伝えなかったんだろう、とずっと悔やむのだろうな。。
1話目の、大事なことを伝えていなかった夫の話、泣けました。
2話目、愛犬にさよならがいえなかった女の話、泣きました。
3話目、プロポーズの返事ができなかった女の話、キュンとなりました。
4話目、父を追い返してしまった娘の話、父の想いも娘の気持ちも理解できるから、本当に切なかった。
家族と何気ないひと時も大切にしなくては。。
毎日後悔のないように生きたい、そう思わせてくれるシリーズです。。。
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『コーヒーが冷めないうちに』の第三弾。
不思議なカフェで、過去に戻るためのコーヒーが淹れられるのは時田家の女子のみ。
時田流が営む喫茶フニクリフニクラから、今回とある事情で舞台を函館の喫茶ドナドナに移し、4人の心を救うお話し。
どんなに頑張っても起きてしまった過去は変えられない。
過去に戻る意味をそっとナビゲートする、時田和が本当に好き。
過去に戻る不思議なコーヒーを淹れられる7歳の和の娘幸の魅力も満載!
そして、ドナドナのママ(時田流れの母ユカリ)も素敵すぎました。
ドナドナの常連さんたちの、大切な人を想う4つのお話し。
人の命が消えるのは悲しい事だけど、残された人がどう生きていくのか。
それを深く考えさせられるシリーズです。
第一話
「ばかやろう」が言えなかった娘の話
第二話
「幸せか?」と聞けなかった芸人の話
第三話
「ごめん」が言えなかった妹の話
第四話
「好きだ」と言えなかった青年の話
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シリーズ3作目。今回も涙です。
特に第二話の「幸せか?」と聞けなかった芸人の話が心に来ました。
第四話の「好きだ」と言えなかった青年の話は、ラストが衝撃的で、悲しかったけれど、でもそれは不幸ではないと思いたいです。
以下ネタバレ注意です。
「夢に向かってがんばる人には、自分が一番大事にしているものを贈ってあげるといいんだって。夢に向かってがんばる人は、必ず、がんばれない時がくるから。つらくて、苦しくて、夢と現実を天秤にかけて、選択する時がくるから。その時にね、一番大事なものをもらった人は、もうすこしだけがんばれるんだって。結局、一人じゃないって気づくんだって。応援されてることに勇気をもらうんだって。だから、幸は、玲司お兄ちゃんにがんばってほしいから、この本をあげるの」(p379〜、時田幸)
「人の死自体が、人の不幸の原因になってはいけない。なぜなら、死なない人はいないからだ。死が人の不幸の原因であるならば、人は皆不幸になるために生まれてきたことになる。そんなことは決してない。人は必ず幸せになるために生まれてきているのだから…」(p382、作中登場本『もし、明日、世界が終わるとしたら?100の質問』著者) -
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ネタバレシリーズ第5弾。こちらも良かった〜。
①離婚した両親に会いに行く少年の話
②名前のない子供を抱いた女の話
③結婚を許してやれなかった父親の話
④バレンタインチョコを渡せなかった女の話
今回は家族に会う為に過去に戻りたいというお話が多かったですが、特に第二話の名前のない子供を抱いた女の話は泣けました。
丁度今放送されているドラマでも同じように子供を残して亡くなってしまった災害救助隊員の話を見ていたので少し重なってしまいました。
第四話のお話はちょっと切なかったです。美人で男子にモテモテでも好きな対象は女性。だいぶ偏見はなくなってきたとはいえ、親友に告白するのはやっぱり怖かったのよね…。
今回も色々なドラマが見れました。まだシリーズが続いているようなのでずっと追いかけて読みたいと思います。
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シリーズ三作目、不思議なコーヒーを飲むと過去や未来へと行ける不思議な喫茶店。今回は場所が変わり函館に、そこにもまた過去を、未来を覗きたいと願う来訪者が現れるのであった。
この作品のコンセプトともいえる過去も未来も変えられない、ただ自分の気持ちは変えられる、その外側の世界を変えるのではなく内側の世界を変える話が私はとても好きです。来訪者はみな家族を失っている心にどこか隙間がある。その隙間を自分が変わるという気持ちで埋め合わせ、自分の未来を切り開いていくきっかけにするのがとても良いです。
幸せになるために生まれてきた私たち、その私たちが自分を変えたいと願うその温かな気持ちこそ、生き続けていくために必要な心の温かさなのだと思う。 -
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シリーズ第3弾。順番通りに読んでないけれど、今回は東京にある喫茶店フニクリフニクラではなく、北海道函館にあるドナドナが舞台。ドナドナのオーナーである時田流の母時田ユカリが海外に行ってしまった事から流と数、そして数の娘である幸が期間限定でお手伝いに。
ドナドナも過去に戻ることが出来る喫茶店なのですが、未来に行く事も出来るなんてビックリ!
4篇のストーリーどれも泣けるけど、第3話の「ごめん」と言えなかった妹の話と第4話の「好きだ」と言えなかった青年の話が良かったです。
でも、病気で亡くなってしまう人の話が続くと結構読んでいるのが辛くなります。特に最後のお話はショックで…。しかし、ラストに記された時田ユカリの言葉にすごく救われました。 -
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心温まるストーリーではある 感動する物語、と言われて読む本こそ感動出来ないもので、、、これもその類ではあるけど、亡くなってしまった人が生きている時に戻って何かしら想いを伝えられると言う設定は、そのあと生きていくその人にとっては180度も違う感情を得られるきっかけになるんだな、と思ってびっくり。人が亡くなるのを防ぐことは出来ないにしても、残された者の感情がこんなんも変わることに驚いたとともに、その伝えた思いが本当に相手に伝わっているのか分からないのに、伝えた当人はだいぶスッキリした感情で、その死に対する向き合い方もだいぶ変わる、という。受け入れ難い現実は時間が解決するけれども、それはその人にとって、その現実に慣れた時期が訪れたタイミングなだけで。でも辛くも、その日々を送り、徐々に解消していく段階で感じる、考えるものも深く大事なのではないか、と思うので、、、そもそものこの本の設定に少し疑問を抱かなくもなかった。