川口俊和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シリーズ3作目の作品
心残りになっている想いを伝えるために過去に戻りたい、という気持ちはきっと誰もが思うことかもしれない。
毎回飽きさせることなく心に沁みる物語をたくさん生み出してくれる作者は、やっぱり今回もすごかった。
幸が読んでいる『もし、明日、世界が終わるとしたら?100の質問』という本が最初から最後まで出て来て、幸がみんなに問いかける。
その度に、明日世界が終わるとしたら、自分だったらどうするんだろう?と考えさせられる。
きっと明日世界が終わるとしても、生を諦めないで、心残りがないように今日を生きるということなのかなと思った。
生きることも死に対しても深く考えさせられる作品である。
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Posted by ブクログ
ネタバレ永遠の別れを終えてから、大切なことに気づくのはどれだけ辛いことだろうか。
夫の優しさを理解した妻、父親の不器用な愛情に気付いた娘、親友の恋心を知った友人。みな生きている間に知っていればと悔やむ。
ファンタジーな設定だが、現実のことのように思えるのは細かなルールのおかげだろう。ただ好きな時間に行くことができるだけで、歴史が変えられるわけではない。それでも彼、彼女らは時空を越える。伝えなければならないことを伝えるために。彼女たちは、後悔を抱えながらも、触れたやさしさを糧にこれからを生きていくだろう。
現実にフニクリフニクラは無い。消えてしまう前に、やさしさを日々受け止められるような自分でありたいと -
Posted by ブクログ
シリーズ『コーヒーが冷めないうちに』の続刊です。過去に戻れる――行きたい時間に行ける席のある喫茶店、フニクリフニクラで繰り広げられる、さまざまな人の物語を垣間見る一冊でした。
今作も時間軸はさまざまですが、東京のとある喫茶店フニクリフニクラにやってきたお客は大切な誰かに会うために、非常に面倒くさいルールを飲み込んでその席に座っていきます。
離婚した両親に会いに来た男の子。結婚を許してやれず駆け落ちして音信不通になった娘に会いに行った父親。名前のないわが子を抱いて夫に会いに行った妻。渡せなかったバレンタインのチョコレートを渡したかった女性。
物語の展開は、シリーズ作品が増えた分パターン