曽根圭介のレビュー一覧

  • 沈底魚

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    第53回江戸川乱歩賞受賞作と言う本作品は、公安警察を主役としたスパイ小説。登場人物や相関関係を把握していくのが少し難しかったが、終盤に話が二転三転する様はなかなか面白かった。スパイ天国と揶揄される日本のことや特定秘密保護法のことも読みながら考えた。

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    2020年08月26日
  • 鼻

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    中編3本収録作。
    最初の2作品は、「世にも奇妙な~」的な雰囲気を感じた。
    読み始めは(なんじゃこりゃ笑)と思ったけど、これはこれで確かに恐ろしい結末。

    表題作「鼻」は、色んな意味で最後の方まで「?」が抜けなかった。
    結末には他の2作品と同じくびっくりはしたけど。

    なかなか見破れなくてちょっと悔しかった(^_^;)

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    2020年08月10日
  • 鼻

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    再読。
    曽根圭介『鼻』を読んだ。おもしろかった。
    表題作はホラーというより、いわゆる叙述トリックで、驚きの結末。
    他の収録作も充分楽しめた。いずれも実に後味が悪い。時代風刺の要素もあった。

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    2020年07月18日
  • 沈底魚

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    第53回江戸川乱歩賞受賞作品

    スパイ小説ってカテゴライズして良いのかな
    日本の国家機密を中国へ漏洩している!誰やねんって話。
    中国人の名前がたくさん出てきて、ちょっと混乱したけどサクッと読めました。

    ですが、最後のストーリーのたたみ方が
    雑っぽい感じだったし、最後まで?が残るものあった、キーのなる芥川の扱いや凸井の真意など。

    フィクションだけど、警察組織の汚いが書いてあり興味を持ったな。読後感が良かったなって思えなかったので、三つ星で。

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    2019年05月19日
  • 沈底魚

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    誰が本物で何が事実なのか、背景や理由はー。情感を排し隠語を多用したハードな表現は特定人物への共感を抑えさせ、読み進めていくうちどんどん複雑になっていき、面白かった。

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    2018年10月18日
  • 本ボシ

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    河原で幼女の全裸死体が発見されて、初めて捜査本部に詰めることになった一杉研志。目撃情報から浮かび上がったのは、とかく噂の絶えない小学校教師。その不敵な容疑者が取調官の説得に落ちた瞬間、事件は解決した…。しかし2年後またもや起きた幼女殺害事件に、研志の過去までが甦る。

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    2018年06月17日
  • 藁にもすがる獣たち

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    サウナの客が残していったバッグには大金が!?持ち主は二度と現れず、その金で閉めた理髪店を再開しようと考える初老のアルバイト。FXの負債を返すためにデリヘルで働く主婦。暴力団からの借金で追い込みをかけられる刑事。金に憑かれて人生を狂わされた人間たちの運命。

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    2018年06月06日
  • 鼻

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    ネタバレ

    「暴落」が面白かった。ネットフリックスのドラマ「ブラックミラー」に似たような話がある。

    「鼻」は結局、妄想の話!?

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    2018年06月04日
  • 工作名カサンドラ

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    曽根圭介『工作名カサンドラ』朝日文庫。

    興味そそられるプロローグから、焦れる展開が続く。山も無ければ、谷も無いストーリーに苛立ちが募る。曽根圭介と言えば、『鼻』『沈底魚』『熱帯夜』など面白い作品のイメージしか無かったのだが…

    奥多摩山中で暴行を受けて瀕死状態の男性が発見される。警視庁刑事・荻大治郎は事件の捜査に当たる。その背後で進行するのは…

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    2018年02月15日
  • 黒い波紋

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    ネタバレ

    キャッチコピーほど驚けなかった、というより、理解が追い付かなかった…。確かに静江の黒さは印象に残るけど。結局黒幕が彼女だ、ということを言いたかったのかな。違う軸が絡んだせいで殺された加瀬がかわいそう…

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    2018年01月03日
  • 黒い波紋

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    犯罪を犯した政治家、臼杵浩太の弱みを握った加瀬将造に近づいて行く生方貞次郎の物語。実は黒幕となる人物がわかるラストまで面白く読めた。この作家の書くミステリーは面白い。

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    2017年10月03日
  • 熱帯夜

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    笑窪(エクボ)ありますか?

    あばたも笑窪ってくらいだし
    やっぱ笑窪ってチャームポイント。

    この作品、わずか約60Pなのに負の連鎖盛り沢山。
    タ○リの世にも不思議な物語的で面白かった。

    読後、思い出したアメリカンジョーク。

    若い男女が深夜の公園でデートしていたら
    突然、大男が現れ「オイ、俺と付き合えよ」と凄む。
    彼氏は彼女に「逃げろ!」といい彼女を逃がす。
    大男はふふふ・・・と笑いながら
    彼氏を暗がりに連れて行きズボンを下ろす。

    これはこれで、怖いだろうなぁ

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    2017年09月17日
  • 沈底魚

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    国際的なスパイ活動モノは、政治的背景が絡んで難解なところもあり
    得意ではないのだが、公安刑事たちの攻防や、キャラの存在感に圧倒された。

    「上」の思惑に振り回され、利用され、命をはる羽目になるのはいつも現場の下っ端たち。
    次こそは、不破が「上」の連中に一泡吹かせるような、痛快なストーリーを読みたい。

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    2017年09月03日
  • 黒い波紋

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    大恩ある先代の未亡人に頼まれ、どうしようもない世襲の三代目代議士の尻ぬぐいに走る主人公。ラストはどうなるかと思ったが意外にあっさり終了。途中ドラ息子の取り巻きや左翼が乱入してきてごちゃごちゃしてしまったのが残念だったが、際だったのは自分の息子の命に代えても「家」を守ろうとする「おんな」の強さ!

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    2017年08月22日
  • 沈底魚

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    江戸川乱歩賞受賞作、舞台は警視庁公安、中国のスパイが絡む国際謀略、疑われるのは次期総理候補、と興味溢れる題材。
    期待が大きすぎたか、読み進むもイマイチ作品世界にのめりこめず。
    読み手の問題か、筆力の問題か、ちょっと不満の残る読後感。

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    2017年04月16日
  • 本ボシ

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    小説やドラマの世界でありがちなパターン。
    警察の権威やメンツを守るためには、真の犯人かどうかは二の次。
    絶対に守らなければならないのは「捜査は間違っていない!!」ということだけ。
    誰のための警察なのだろう?
    犠牲となった者は浮かばれない。
    遺族も、ずっと犯人でもない人間を怨みながら生きていかなければならない。
    結局真犯人は誰だったのか。
    それはこの物語にとって些細なことでしかない。
    「間違いと認め正すことが出来るのか」
    それこそが曽根さんの言いたかったことのような気がする。
    出来れば続編を書いてほしい。
    何とも中途半端なまま幕を閉じた物語を、どこかですっきりと終わらせてほしい。

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    2017年02月28日
  • 鼻

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    3編とも不条理と絶望にストンと落とされる感覚がスリル満点。表題作が一度読んだだけじゃわかりづらいけど、わかった時は狂気と狂気の暴風渦の中に取り残されて呆然。
    こんなに自分は他人の不幸を楽しんでしまう人間だったのか…そんな後ろめたさも飛び抜けた発想の遥か彼方に遠ざかる。
    著者の独特な切り口のホラーをまだまだ読みたくなる。

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    2022年09月04日
  • 鼻

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    日本ホラー小説大賞短編賞受賞というから、期待大だったが
    後味の悪さは保証します。
    差別ありきで、徹底した管理社会という設定が嫌いってことだな(^◇^;)

    個人的に設定が嫌いってだけで、文章は読みやすいし
    アイデアも面白いと思います。
    だって、うあぁ~(´Д`|||) って思いながらサクサク読めました。
    こういの好きな人にはたまらないかもぉ~

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    2016年12月01日
  • TATSUMAKI 特命捜査対策室7係

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    成る程。実質的な主人公が女性刑事の辰巳麻紀ということで『TATSUMAKI』なのか。

    未解決事件を専門に扱う警視庁特命捜査対策室に配属された新人刑事の鬼切壮一郎はアマゾネスのような先輩女性刑事の辰巳麻紀と共にコンビを組む。

    それにしても、扱われている事件が非常につまらない。再捜査の必要性が感じられず、ストーリーも今一つ。登場人物が一癖も二癖もある面白い人物ばかりなのに、勿体無い。

    曽根圭介の初期の作品『沈底魚』『鼻』は面白かったが、最近の作品では劣化が止まらないように思う。

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    2016年11月21日
  • 鼻

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    『暴落』と『受難』は楽しめたが、日本ホラー小説大賞短編受賞作の『鼻』はよくわからなかった。
    いずれにしろ、どれも体験したくないことばかり(笑)。
    『暴落』は個人が株式市場に上場されているという設定。株価でなくても他人の評価を気にする人というのはいるので、こんな感じだとみっともないなと思ったり。自分の価値を考えながら行動するのは窮屈そう。

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    2016年09月29日