曽根圭介のレビュー一覧
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この作者には驚いた。何はともあれ、天才だろ! って思った。この不条理さは、かの筒井康隆を彷彿とさせる。収録された三つの短編、全てが馬鹿みたいに面白かった。先を気にさせる展開、とにかく発想が凄い。特に気に入ったのは『暴落』だ。人間に直裁<株>の概念を付与し、その上がり下がりによって人の価値を計るなんて……恐ろしいが面白い、面白いが恐ろしい……。しかし、矛盾を挟むことなく、秀逸な筆致によって、世界観を「本当にこんな世の中もあるかも……」と思わせるくらいの書きっぷりには恐れ入った。曽根圭介という作家が一番怖いのかも知れない。
また、これは蛇足に違いないが、どの話も(鼻は無理かも知れないが)是非『世にも奇妙な物語』のストーリーとして採用出来るんじゃないか? よく出来ている話以上に、どうにも物語の雰囲気がとても似通っている。是非とも映像化して欲しいと俺は願います。【278P】 -
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日本ホラー小説大賞、角川ホラー文庫の歴史を彩る名作たちがまとめて読める短編ホラーアンソロジー。
日本ホラー小説大賞30周年記念、受賞作がまとめて読めるホラーアンソロジーです。
既読の作品は曽根圭介『鼻』のみで、ほぼ初読みでした。
どれも面白かったですが、個人的に気に入った作品をいくつか。
まずは田辺青蛙『生き屏風』。屏風に取り憑いた奥方の相手を頼まれる妖鬼の話。全く怖くはないです。怖くはないですが、緩やかに共存する人と妖のいる世界観や、奥方の気高さ、妖気と奥方の友情など、心温まる素敵な話。
朱雀門出『寅淡語会録』は、町会館で見つけた地域の古い怪異が載った本から始まる話。御当地怪談、因習、民俗学など色々考えながら楽しめておもしろいです。完全オリジナルなのか、アイデア元の怪異があるのか分からないですが、語られる怪異もあまり聞いたことがなく、かつ本当にどこかに伝わってきそうなリアリティがあり興味深い。
吉岡暁『サンマイ崩れ』。精神科の病院を抜け出してボランティアに行く「僕」の話。
オチに意外性があり良かったです。心を病んだ「僕」の、常に追い詰められているような語り口も、息苦しさがあって良い。
ワタナベさんいい人。 -
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ネタバレ解決屋:暴力を振るう父親に連れられ犯罪の片棒を担がされる少年は闇風俗店の店員になりそこで少女に出逢う。少女はイカれた男にプレイ中に殺される。
探偵事務所に雇われてる問題解決屋のスズキは最近調査対象を殺しすぎてると言われる。依頼人奥平が店に来るが、スズキは奥平が憎き男だと思い出す。
しっかりミスリード。上手い展開でしたね.
母の努め:夫は末期癌になり息子は夫の部下柴山に誘拐殺人の店子にさせれて捕まり死刑囚に、娘は失踪した田丸美代子。母子家庭で育ち弁当屋の店長の西本は面接に来た美香に恋をするが裏切られ殺してしまい冷凍庫に美香をしまっていた。美代子が娘の家だと夫に言われた先に突入した所、西本がいてその前には解凍された美香がいた。美香の正体は…柴山?
これは面白かった! -
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一話目の暴落が、とにかく非常に大好きでした。二話目の受難もめちゃくちゃよかったです。したがって、満を持しての三話目、ホラー大賞短編賞でもあるということで期待値爆上がりの状態で挑んだものですから、若干、いやほんと若干ですよ、肩透かしを食らった気分になりました。俺だったら暴落で応募するな、と大変失礼なことを考えたりしました。ホラー大賞なるものの基準がわかりませんけれど、もしかして暴落で出してたらこれ(どれ)、あったのでは⁉︎と思ってしまったわたしのことはどうぞ真っ先に手術台へ乗せてください。
タイトルもいいですよね。なんてことないように感じるかもしれませんけど、鼻とついていなければ、全く違ったお話として受け取っていたと思います。言葉選びが素晴らしいなというのと、発想の豊かさと緻密さ、それでいてしっかりと芯が通っているので遠くないんですよね。ちゃんと近い話になっている。だから怖いし面白い。そこが本当に心臓ひと突きポイントでした。幸せですね、こんなに鋭利な先生に出会えて。感謝しかない。 -
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ネタバレホラー小説大賞の集成1は、私には合わなかったため、期待せず読んだ。(1と2同時に買ってしまったので)
でも、こちらの本はおもしろかった。「サンマイ崩れ」と「鼻」は、オチに驚いた。「トンコ」は、オチが切なかった。「生き屏風」はオチにほっこりした。「寅淡語怪録」は謎が多かった。(でもおもしろかったと思う)「穴らしきものに入る」はオチに笑った。
■サンマイ崩れ 吉岡 暁
→ワタナベさーーん!!なんて素敵なご老人なんだ。元々いい人だったんだろうね。
たまたま出会った「僕」のために、川を渡ってくれたんだ。てっきり、「僕」に悪霊か何かでもついているのかと思った。
自殺未遂直後の記憶が全くなかったこと。ボランティアに来たと言ったのに、警察も役場の人も、何も言わなかったこと。アキやんは、ワタナベさんをあやしい、気をつけろと言うばかりで、僕には何も悪態をつかなかったこと。いつもは出る病気の症状が、何故かワタナベさん相手には出なかったこと。
正直、文字も多いし、精神病を患っている「僕」
視点では、読むのに苦労した。早く読み終わりたいと思いながら、1週間くらいかけて読んだ。
でも、オチがすっごくよかった!!!!ワタナベさんの優しさに心打たれた。
わざわざ病院を抜け出してボランティアに来た「僕」も、優しい人だったのかな?
■鼻 曽根圭介
→どっちもどっちだね。通り魔が、ヒビノを襲わなかったら、こんなことにはならなかったのか?
救国青年団の制服=私立の高校の制服?
厨二病かよ〜。
ヒビノといっしょにいた女は誰なんだ?それも自分の想像?
どれが妄想でどれが真実なんだ!?
■トンコ 雀野日名子
→トンコは人間から逃げているわけではなく、きょうだいたちの声がするほうへ移動している。
豚は自分が食べられることに気づいているのかな。生姜焼きを見て、自分のきょうだいだって分かるのかな。
場長が、トンコのかつてのきょうだいだった生姜焼きを丁寧に扱う様子はよかった。
この話に出てくる人間はなんか嫌な感じ。公園でジャーキー(トンコのきょうだいだった)を巡って喧嘩した飼い主とか、豚を見たと子どもに報告されただけで、子どもが襲われそうになったと保健所にクレームいれる母親とか、なんか醜いと思った。
トンコは、きょうだいたちの思い出がたくさんあり、きょうだいたちを求めて移動する様子が切ない。
■生き屏風 田辺青蛙
→正直、ホラー小説か?と思った。怖い要素は何一つなかったような気がする。登場人物が、鬼と屏風に憑いた幽霊だから、一応ホラーなのかな?
最後は、ふたりいっしょになってよかった!友情だね!
■寅淡語怪録 朱雀門 出
→謎が残る。主人公は、本に選ばれたってことなのかな?
結局、ぼうがんこぞうって何なの!?死体生け花の煉瓦屋敷とは!?
世の中のどこかにありそうな話ではあるけど、謎が多すぎる。。
■穴らしきものに入る 国広正人
→笑って読んだ。主人公の穴への執着には脱帽。他にはどんな穴に入れるんだろう。
酸素ボンベは爆発するのかな?家が火事になったりする?主人公の遺体はコンセントサイズのままなのか?保険金は下りる?
そもそもこれはホラー小説なの?主人公が穴ライフを満喫する姿はなんだか微笑ましかった。 -
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サウナの客が残していったバッグには大金が!? 持ち主は二度と現れず、その金で閉めた理髪店を再開しようと考える初老のアルバイト。FXの負債を返すためにデリヘルで働く主婦。暴力団からの借金で追い込みをかけられる刑事。金に憑かれて人生を狂わされた人間たちの運命。ノンストップ犯罪ミステリー!
初読みの作家さん!
この間、映画化された韓国映画を観て面白かったので 原作を読んでみました
これ、映画を先に観てたからわかりやすかったけど 時間軸が行ったり来たりしてるのかな?なんだかごちゃごちゃしてる感があって 活字だけだとわからなくなってしまいそう
映画のラストも原作のラストも それぞれに良かったと思います
この作家さん、他の作品も面白いのかな?