鳴海章のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
鰯、大量に群れ、大きな魚の餌になるしかない。
高城は冴えないサラリーマンから、冴えない無職になった。
10年務めた会社を辞めた。
退職金は微々たる物だった。全部使い果たしてしまおうと思った。
散在するべく赴いた風俗で慧敏という女性と出会う。一度だけの触れあいだったがお互いに惹かれ合うものを感じていた。
改めてデートの約束をするが、待ち合わせの場所に現れたのは慧敏ではなく、彼女の知人と名乗る男達だった。
高城は彼らから壮絶な暴行を受け病院に担ぎ込まれるが、全く理由が分からず困惑する。
もう2度と彼女に会う事は出来ないのか・・・。
力も地位も金も無いただの男が、彼女の行方を追う為に日本と台湾を股に掛けた冒険が始まる。
名前だけはいつも聞いていたこの本、とうとう読む事が出来ました。
鳴海章の少々勇み足かと思うくらいに取材の内容を盛り込んだ力作で、彼女と高城を結ぶ重要な要素「陶器」と「台湾」に対するこれでもかという書き込みがこの作品の背骨を構成しています。
高城はそれ以上でも以下でもない一般人で、その他大勢の中に個性を埋没させるまさに一匹の「鰯」。暴力に屈しない精神力も、力も無いにも関わらず、色々な人達の協力を得て一歩づつ真相に近づいて行きます。
これ多分文章力の足りない作家が書いたとしたら、盛り沢山の要素を
処理し切れずに駄作になった可能性が有るのではないかと思います。
それくらいみっちみちに詰まっています。
それにしても台湾って近い上に好印象を抱いているのに、正直あまりよく知らない国です。文中でもそういった記述が有りましたが、名物や観光地、名所旧跡全く分からないです。台湾はいつか行きたい国なので行くときには調べて行く事にしよう。 -
Posted by ブクログ
第37回江戸川乱歩賞受賞作
鳴海章のデビュー作
M航空ニューヨーク行きのジャンボジェットはエンジントラブルにより墜落寸前にまで追い込まれた。ピンチを間一髪切り抜けたが、貨物に乗せられたアルミ合金を急激に腐食させる細菌が漏れ出し、飛行困難な致命的なダメージを受ける。
なんとか日本へ引き返し切り抜けようとするが、細菌めぐる思惑から米軍は旅客機撃墜に動き、自衛隊は何も知らぬまま緊急発進する。陰謀渦巻く中、謎のジェット機「ナイトダンサー」も人知れず発進していた。
「ナイトダンサー」とは何者なのか?
国家某略航空冒険小説。ミステリー要素はありません。
米国大統領、首相までが登場するスケールの大きな物語で、冷戦の名残が色濃く残る時代を感じる設定ですが、スピード感も有り面白いです。専門用語はさらりと読み流してやれば無問題。
ジャンボジェットが墜落の危機を切り抜けるハラハラのスリル。ナイトダンサーと自衛隊機の息もつかせぬドッグファイトが見どころです。
僕は新谷かおるの「エリア88」「ファントム無頼」が大好きだったので航空物結構好きな事に今回気がつきました。今回の主力はF14トムキャットとF15イーグルですが、僕の好きなファントムも重要な役割を果たします。
ちなみにマクロスの戦闘機ロボットバルキリーのモデルはトムキャットです。
戦闘ヘリ、アパッチも出てきます。アパッチという映画で中学生位の時に流行りました。どうでも良い情報でした。 -
Posted by ブクログ
浅草機動捜査隊シリーズ、4作目。
今回からニューヒロイン、稲田小町が登場。着任早々事件を引くツキを持つ。ガンマニアで、元保育士という異色の経歴の持ち主。
女性の割に結構にアウトローな面のある小町のキャラに興味が惹かれた。しかしながら、事件の本捜査に関わるのは、むしろ若手後輩の小沼くんのほうで、最後に小町さんがイイところを持って行っちゃった感じ。前作、あんまり小沼くんが出て来なくて残念に思うところもあったけれど、その分、今回は彼の今後に道筋を与えるいい機会になったと思えた。捜査一課の先輩刑事も含め、辰巳、小町と、小沼くんはいい先輩に恵まれるツキを持っているようです。