【感想・ネタバレ】レトロ・ロマンサー 壱 はつこい写楽のレビュー

あらすじ

テレビ局のカメラマン助手・桃井初音が撮影素材の浮世絵に触れた途端、彼女の魂だけが江戸時代に飛ばされてしまう。気づけば初音の心は町娘・はつの体の中。「ふたり」はそこでしあの写楽に出会うが……。

※本書は二〇一二年九月に小社より単行本として刊行された『はつこひ写楽』を加筆・修正・改題の上、文庫化したものが底本です。

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Posted by ブクログ

初めましての作家さん。
タイムスリップものって色々あるんだけど
本作では本人の意識だけが、触れた物の関係者の
体にダイブするって感じで、予想外に面白かったです。
写楽が誰であるかという話ではなく、
絵師ではなかった人が、何故絵を描き始めたか。
何故、短い期間だけで消えたのか。
その理由を初音のトリップを通して見てくるって感じかな?
その中で見えてくる繋がりとか、写楽誕生のきっかけが
なるほどって感じ。
こういう色んな説のお話を読むのは大好きです♪

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2022年03月12日

Posted by ブクログ

レトロロマンサーシリーズ、1作目。

主人公の桃井初音は、物に触れると意識だけがタイムトリップして、その時代の人物に憑依するという特殊能力(ポストコグニション)を持つ。今作は寛政の改革後の東洲斎写楽の時代。

タイムトリップの仕方が少々都合よすぎる感はあるけれど、たった10か月という短い期間で写楽が創作を終わらせてしまった背景をなかなかの納得感をもって描かれていたように思う。シリーズ化されるみたいですが、次はどこの誰に初音が乗り移るのか、興味が湧きます。それと、表さんの「愚か者」という上から目線のフレーズがお気に入り。

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2014年12月21日

Posted by ブクログ

さらりと読めるけれど、SF的要素をふんだんに使った歴史もの。
写楽の謎はなぜこうも作家の想像力をかきたてるのか。
映画監督を夢見た初音が、江戸時代へタイムスリップ。はつ、という女性の体に意識が入り、はつとふたり、江戸時代を生き、そして現代ではカメラマンとして苦悩する物語。
「はつこい」な要素は少々薄いが、それがまたよいのかも?さらりと読めて読後感も爽やか。さすがの安定感。

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2014年09月14日

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