渡邊ダイスケのレビュー一覧
-
匿名
ネタバレ 購入済み良かった
この結末は作中で匂わされていた。
前作の善悪の屑から読んで、やっとカモの物語が終わり、不毛でありながら、必要悪としての役割を終えたんだ。というところが、じわじわと読後感として残りました。
個人的には、前作から通して、途中グダった感じはあるものの、良かった作品だと思います。 -
購入済み
しぶい
少し納得がいかなかったが、改めて考えると、いい結末だった。
生き方は人それぞれだが、役目が終わったという事だろう。本人がそれを望んだのかもしれない。早く家族に会う事を。 -
購入済み
復讐の終結から復讐の連鎖へ
本巻では、穏便な形で復讐を終わらせるところから始まる。あるものは許すことにより終わらせ、またあるものは一からやり直す機会与えることで復讐を終わらせた。運が良かったのもあるが、バッドエンドは回避されたといえる。
ところが、中盤から終盤にかけては展開ががらりと変わり、どちらかが全滅するまで終了しないような激しいものに変わっていく。
このような厳しい状況を主人公がどのようにくぐり抜けていくのかというのが次の巻の見所となりそうな期待を抱かせて、本巻は終了となる。
おそらく意図しているのだろうが、次の単行本を買ってもらうために、次の展開が気になるような状況で巻を区切るような構成になっている。
そのせいで -
購入済み
切ない
一気に読んでしまいました。
相手側と主人公側の絡み、因縁など輪郭がイマイチぼやけてますが、「だからこそ」ページを捲る指が止まらなかった。
相関図を脳内に構築したかったから。
気付いたら、主人公側に関わった女の子が、純粋過ぎるセリフを残して去っていく描写。
相手側にも主人公側にも動機がある。
いろんな感情が絡まりあって書きたい感情が湧き上がるけど書けない。
訴えて来るものがあった。
個人的には、切ないという言葉が凄く当てまはるのでタイトルに付けました。 -
購入済み
法律という理不尽が幅をきかせる
殺した方が良い人間が擁護され、僅かな強制された反省行為をするだけで赦されて、生きているのが現実。
誰だって殺したい人間はいる。けどやらない。
世界にひとりしか居なくなるまで殺戮をするのが人間のDNAに組み込まれている。
しかし、収拾がつかなくなる故に相反する「理性」なる他者を保護する機能も人間は備えている。
人が集まり社会が構築され、文明が生まれる。
人は生まれた時から犯罪者は居ない。
しかし、複雑な社会システムのしがらみから歪みが産まれ、歪みが同種を快楽で駆逐し始める物体を作ってしまう。
人間に都合が悪い他の種、例えば蚊や蝿は飛んでいるだけで殺される。
人間の存続に必要無い人間を殺すこ -
購入済み
第4巻のテーマは相続
朝食会は家族をテーマにしている作品だと思っているので、今回のテーマは相続だと思う。
相続は家族で協力してつくりだした資産(ここでは負の資産や感情のような無形のものを含む)特定の人に引き継がせるものであるが、その資産が膨大で良質なものであれば、それを奪おうとするものと守ろうとするものの欲望は深くなり、関係者の数は増えていく。
その強烈な欲望が網の目のように絡む様を作者は見事に表現している。
また、4巻は3巻までとは異なり、様々な登場人物が異なった思惑で動く展開になったため結末が読みにくくなってきている。そのため、予定調和のない面白いストーリーになった。
次回作も期待できそう。