あらすじ
榎加世子は被害者たちの復讐を支援する組織「朝食会」に教師の尾藤から勧誘され、様々な被害者たちの現状を知り入会することに。乗っ取り一家の榊と不破の探り合いが錯綜する中、襲われ、変わり果てた姿でかろうじて生き長らえた尾藤と再会した加世子だが!?東京支部支部長・榎加世子の過去が明らかになる「外道の歌」シリーズのスピンオフ!
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第4巻のテーマは相続
朝食会は家族をテーマにしている作品だと思っているので、今回のテーマは相続だと思う。
相続は家族で協力してつくりだした資産(ここでは負の資産や感情のような無形のものを含む)特定の人に引き継がせるものであるが、その資産が膨大で良質なものであれば、それを奪おうとするものと守ろうとするものの欲望は深くなり、関係者の数は増えていく。
その強烈な欲望が網の目のように絡む様を作者は見事に表現している。
また、4巻は3巻までとは異なり、様々な登場人物が異なった思惑で動く展開になったため結末が読みにくくなってきている。そのため、予定調和のない面白いストーリーになった。
次回作も期待できそう。