佐宗邦威のレビュー一覧
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美術を学ぶなかでなんとなく身につけてきたような、まだまだ身についていないような、そんなぼんやりとした「クリエイティビティ」というものの正体を紐解いてくれた本。ただ解説するだけでなく、ひとつひとつのステップに分解して誰にでも「模倣」できるように書いてくれている。
クリエイティブというと、たとえば絵がうまくなるとかデザインができるようになるとか、用途の限られた技術的な部分に目が行きがちだ。でも本当はもっと汎用性の高い能力なんだよなあ。アートをビジネスに活かす、というジャンルの本はもっと読んでいきたい!
【読んだ目的・理由】模倣から生まれる創造性に興味があったから
【入手経路】買った
【詳細評価】 -
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我々の生活は、意識しないと他人からの情報による他人モードの時間に占められ、自分が何をしたいのかも分からなくなる。しかし人も組織も「これがやりたい=ビジョン」があると強い。そのためには直感や妄想が必要だが、それを実現に落とし込むには論理や戦略も必要。その直感と論理をつなぐ思考法をまとめた本。
・妄想には余白の時間が必要。内容は何でも良いからノートに手書きする時間を毎日15分作る
・自分だけの山を見つけるには、一度全てゼロにして自分と向き合う時間が必要
・ムーンショット=10%成長よりも10倍成長を考える。実現を度外視した妄想=ケネディの月面着陸の呼びかけ。10倍成長は努力だけでは実現できな -
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ネタバレ本書は両利きの経営、既存事業の発展、新規事業の創出を行う際の処方箋を述べたものである。グラレコ等ビジュアル化の必要性について端的に示している。(本書はスルメ的なところがあり噛めば噛むほど味わい深いということも付け加えておく)
クライエントである経営陣、新規事業担う人材の両者の立場をよく理解している。コンサルタントとしての視座が垣間見える。
0→1と1→100の局面の違いは全く異なる。前者は生物の進化や生き残り。後者は過去や他者の成功体験の良い部分を抽出し自己改善しつづけること。モードが全く異なる。
本書は主に前者、つまり新規事業を如何に会社経営に取り込んでいくかの内容になっている。前者 -
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ネタバレイノベーションの障害
人 :主人公
場 :遊べる場
意思 :数字よりビジョン
作り方:共創の方法論
組織 :既存組織とは別の場で育成し既存組織に接ぎ木
想像する組織:分散型⇔生産する組織:ピラミッド
内発的動機 ⇔ インセンティブ目標:KPI
創造の場 ⇔ 効率的分業
ボトムアップ ⇔ トップダウン
新たな知識 ⇔ 効率・改善
生命科学的 ⇔ 機械工学的
能力に合わせた組織
0→1 妄想を構想に
やる気のスクリーニング
熱量の小さい参加者が増えると熱が生じない。
創造の土壌
多くのものが生まれる多様なタネ、失敗の肥料
既存事業のやり方
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昨年『直感と論理をつなぐ思考法』に衝撃を受け、本作も購入。前著は個人の実践と効果に焦点が当てられていたが、今回はVISION DRIVENやデザイン思考を実践した組織づくりや、組織内でイントレプレナーとなるための考え方やエクササイズ、実践についてが主だった。
自分が組織をつくる、引っ張るときに改めて読むべき著作と感じたが、いま実践できることは
・VISION DRIVENであれ
・社外のオープンなコミュニティへの参加
・言葉でまとめず、絵やストーリーで思考
など。
膨大なインプットの結果、リラックスした状態のときにふとしたひらめきが生じることは経験があるし、まずそのインプットのためにも、仕事 -
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ネタバレ既存ビジネスが飽和している現代日本において必要とされているのは、本書にある常識を壊すようなデザイン思考なのだと思う。
本書は筆者の経験に基づきデザイン思考の流れを大別して記しており、入り口から出口までのイメージを作ることができた。
特に各章末にデザイナーの常識とビジネスマンの常識という比較があり、いかに自分が後者の常識にとらわれた思考をしているかを気付かされた。
「私が解決したい課題は・・・」という切り口で物事を考え、
そこに至るためにはポストイットやラフスケッチ、ホワイトボードなどとにかく少しでもイメージを具体化できる環境で思考を行い、右脳からアイデアを生み出す必要があることを知った。
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「ひとりの妄想」を出発点としながらも、未来を変化させていくためには周囲を巻き込み、動かしていくことが必要であるとわかる。
基本的にはデザイン思考を肯定的に捉えつつ、適していない局面についても触れられている。
比較的大きい企業において、いかにイノベーションの種を撒き枯らさずに育てるか詳細に解説されている。そのため、スタートアップにいるような人材にはピンとこない部分があるかもしれない。
クックパッドのような比較的新しい企業であっても現状維持の慣性が働き、イノベーションへと向かうには相応のエネルギーが要るということがケーススタディよりわかる。
ただ「妄想から始めよう」というドリーミングな本では