スエカネクミコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
うあーもう、だから、何てところで“次巻へ続く”にしてくれやがるんだ、と。恨みたくなるくらいイイトコロで終わっちゃってくれてますね。つか、2巻にしてようやくお出ましくださりやがったあの理事長が、すべての黒幕にいるんじゃないかと思えるくらい、ヤツが出てきてからすごい勢いよく話が転がっていったような気がする。史良はじめ、あんな大人に振り回される学園の子供達が、本気で可哀想になってきました。むしろ、あのモーツァルトが、あの学園内にあって最もマトモな精神の持ち主なんじゃないか? とまで思えてきた。最後の最後で出てきたパンドラちゃんの正体と、史良そっくりさん、…も気になるところではありますが。とはいえ次の
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被差別問題の間接的描写
『カムイ伝』は、被差別部落問題(「えた」「非人」など)を正面から扱った漫画として、戦後マンガ史においてほぼ初めてと言える作品だが、『放課後のカリスマ』では、クローンである生徒たちが「オリジナル」の偉人の人生をなぞることを強要され、自由意志や自己実現を抑圧される姿が描かれる。この構造は、被差別部落問題を含む現実の差別問題と共鳴する要素を持っている。
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『カムイ伝』との共通点
『放課後のカリスマ』は、被差別部落問題を直接的に描いているわけではないが、クローンという設定を通じて、差別、抑圧、アイデンティティの喪失といったテーマを間接的に扱っている。クローンたちが受けるスティグマや、強制された運命への抵抗は、『カムイ伝』における被差別部落民を含む抑圧された集団の経験と共鳴する部分がある。この間接的なアプローチにより、作品は部落問題に限定されず、より普遍的な差別の問題を浮き彫りにしていると言える。『カムイ伝』が部落問題を正面から扱った先駆的作品であるのに対し、『放課後のカリスマ』は現代的な視点で差別の構造をSF的に再解釈した作品として、異なるアプローチで問題提起していると
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『カムイ伝』を想起
少しだけ、『カムイ伝』を想起させる。
『カムイ伝』が被差別部落問題を直接的に扱い、「えた」「非人」といった具体的な身分制度をテーマに据えているのに対し、『放課後のカリスマ』はSF的な設定を通じて差別や抑圧を抽象化・普遍化して描いている。
『カムイ伝』は江戸時代の歴史的文脈に根ざし、被差別民の具体的な苦難や抵抗を描くことで直接的に問題を訴えるが、『放課後のカリスマ』はクローンという架空の存在を通じて、差別の構造やアイデンティティの葛藤を間接的に表現している。このため、被差別部落問題を直接扱うわけではないが、差別のメカニズムや抑圧に対する抵抗というテーマにおいて、共通する問題意識が感じられる。
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Posted by ブクログ
良い意味で滅茶苦茶な作品だな、これ!
第1巻の時点で影武者に不死者に悪魔とフランス宮廷を舞台にこれでもかとインパクト有る要素をぶち込んできた本作だけど、第2巻では更に天使に救世主まで絡めてきますか!
これ、ちゃんと収集着くの?という疑問を持ちつつ、全てが収まるべき所に収まったらとんでもなく気持ちの良い作品になりそうだ
前巻ラストでアルベールに殺されてしまったかに思えたバスティアンは中盤まで出番はなく、宮廷周りの描写が中心。
と言っても、不死者が蔓延っている状況についての説明は相変わらずなく、むしろ事態の混迷が深まっていく展開は有る種麻薬のようなもの
意味が判らないと思いつつも目が引き付けられ -
Posted by ブクログ
先の展開を全く予測させない作品って偶にあるけど、本作はその典型だね
冒頭からマリー・アントワネットの影武者というワクワクする設定から始まったと思ったら、次の瞬間にはゾンビの大群が現れるなどという度肝を抜く展開
他にもフランス宮廷の思惑、主人公アルベールの異様さ、オーギュストやナポレオンの思惑。こちらを混乱させつつ目を引くような展開や設定がごまんとあるね
著者の以前の作品「放課後のカリスマ」でもこれからどうなってしまうんだ!?と言いたくなるような設定が盛り沢山だったけど、本作も負けず劣らずだね
バスティアンに不意に訪れる死。彼はこのまま死んでしまうのか、それともゾンビになってしまうのか、それと -