スエカネクミコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレなんつーか案外あっさりとした……というかそこまでクライマックス感とか無しに終わってしまった印象。
それが悪いというわけではなく多分これが「放課後のカリスマ」らしい終わり方だったんじゃなかろうかという気もする。
ラストも決定的な描写を一切せずに終了。あれって読者にその後の展開を予想させるとかじゃなくて本当に何も描いていないんですよね。こういう書き方ってある意味残酷かも
この作品って心理描写を意識的に抑えめに書かれてるし、嘘つきも多いし各キャラクターが何を考えているのかを察するのが非常に大変だった。
偉人クローンもてっきり遺伝子提供元について触れるかと思っていたら、全く話題にならなかったな。作 -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直に言うと、設定に作者の力量がついていっていない感は1巻から感じていた。
絵はすごくかわいいんですが…。
偉人のDNAなんかどっから引っ張ってきたんだ? とか、なぜその人物が選ばれたのかという根幹にかかわることは一切説明なし。
特に政治家というのは背景も関係してくるものだから、ケネディやエリザベスを復活させても意味がないじゃん。
そのあたりをどういう風に料理するのかなと思ったら投げっぱなし。
偉人のクローンとしての苦悩や悟りは、モーツァルトとヒトラーで終わってしまっているし、後半のカイたちに至っては誰が誰やら混乱する。
終盤で思わせぶりに出てきた双子の存在意義はほんとーになかったし。
意外な -
Posted by ブクログ
雑誌廃刊による物語の早期回収のせいかいきなり早足になった展開。
今度は母が前世代ナイチンゲールの勤務先のホスピスで亡くなった双子が彼女やセントクレイオス学園に復讐、まあ逆恨みを晴らしにくる話
…なんですが、前回の一休編に引き続き、クローンに接触する外の人間としてもったいぶって出した割にモブ並の扱い。
ナイチンゲールの決心とかあるから必要あるのはわかりますが、消化不良の感は否めない。
史郎も何が目的なのかよくわからないし、共感できないまま設定先行で動きすぎな気がします。
ジャンヌも絶対生きてると思ったら、どうやらあの時本当に死んでるみたいだし、何がやりたかったんだこの漫画感は否めない。
最終巻い -
Posted by ブクログ
うーん…神谷先生はクローンの中でもオリジナルと共に存在した唯一のクローンって事で、特別に異質だった訳で、父子を目の当たりにした事で、自分がそれにとって代われるのではないかと(自分だったらもっと子供を理解してやれるのにとか)考えたのかな。
もしくは自分にも親(自分のルーツ)が欲しくなった?最後ちょっとXそっけなかったもんなぁ。
いや、次の世代(自分の代わり・スペア)の存在が出てきた事がきっかけで、自分の存在意義が定義できなくなって、Xも歪んだ性格をしていたようだし、自分と同じ存在・遺伝子・クローンである史郎を普通の人間として育て直す事で、生まれながらに異質(人の価値は同じ)ではなく、生き方によっ -
Posted by ブクログ
クロスウェル、黒江、神矢と偉人クローンたちの学園の過去。
クローンというすでに成功した過去の人が持つ問題から、個人の意識や経験、自分しか得られない経験などを読者は自分のなかに落とし込んで読める。
複製はオリジナルを超えるのか。
優れた遺伝子とは。
人の価値は皆同じなのか。
複製の問題を前の授業で扱った。
出版の文脈であったから、肯定的だったがこれは否定と疑問を投げかける。
本と人では複製で出来上がるものは違うが、それを同じように見てしまう目に非を投げつけているのだな。と思った。
人は感情を持つ。経験を経てじぶんで自分の目的を探そうとする。
この学園ではそれはできない。
自分の夢は過去の自分 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれもしばらく積読になってました。
久しぶりに読むと、今回は女性陣がほとんど出てこなくて、顔が似ている者ばかりのセントクレオの過去話が主な感じです。
黒江が「X」のホントの子で、神矢は「X」のクローン。結婚して子どもができたら、確かに遺伝子的には1/2なんだけど、「X」のあの言い方ってなんか腹が立つなぁ。「とんびが鷹を生む」って言葉もあるし、遺伝子が全部じゃないのにって、この話を読むといつも思ってしまいます。
偉人のクローンは素質はあるのかもしれないけど、結局は育った環境だと思うんだけどなぁ。同じ双子でも育った環境が違うと顔つきが違ってくるみたいに・・・。
なんか読後感があまりよくないの