田辺千幸のレビュー一覧
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ネタバレ朝日新聞の書評で見て。正義感の弁護士ラスティ・クインの妻ガンマ、娘のサマンサとチャーリーがラスティが弁護費を滞納していたザックらに襲われる。無残にガンマは殺害され、サマンサは生き埋めになりながらも一命をとりとめる。そして、そこから月日がたち、チャーリーも弁護士となった。とあるきっかけで訪れた中学で、襲撃事件の当事者となってしまう。18歳のケリーウィルソンは犯人なのか。ケリーの弁護に立つラスティも何者かに襲撃され、サマンサとチャーリーは再会。そして下巻へ…。正直、展開が遅く冗長に感じたり、同じページの中でサマンサがサムになったりチャーリーがシャーロットになったり、読むのが疲れる感じ。だけど、下巻
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カリン・スローター『ざわめく傷痕』ハーパーBOOKS。
グラント郡シリーズ第2弾。
とても美人女性作家が書いたとは思えないくらい吐き気を催すような残虐な描写の多い作品。ミステリーというジャンルを遥かに超越した最悪のストーリーが展開し、面白いとか、面白くないとかの次元を超えた後味の悪さ。他の人には読むことをお薦め出来ない。
週末のスケート場で13歳の少女が少年に銃を突き付け、現場に居合わせた警官に射殺される。現場近くのトイレからは未熟児の死体が発見され、少女の産んだ赤ん坊と推測されるが……若者たちの性の暴走は一体何が原因なのか。
本体価格1,360円
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ウィザースプーン警部補は医師の死体を前にただ困っていた。どこから捜査に手をつけるべきか。
家政婦のジェフリーズ夫人と話すといつだっていいく考えが浮かぶのに。
彼女は何と言っていた?
人の良い紳士な警部補と警部補のお屋敷の面々。
警部補に恩義を感じ、その人柄をしたう彼らは、お屋敷の主人のためにこっそりと事件の捜査を始める。
被害者の医師の近所の評判は?
彼が使用人に休暇を与えた理由とは?
ブレーンのジェフリーズ夫人の指揮の元、彼らは動き始めて。
何度もこの警部補大丈夫?と思い、ジェフリーズ夫人の強かさが怖いくらい。
ハングマンも真っ青ですよ。
ラストの警部補に、ようやく彼を想う使用人達の気持 -
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カリン・スローター『グッド・ドーター 下』ハーパーBOOKS。
悲劇に見舞われた家族の物語なのか、法廷ミステリーなのか判然としないストーリーはどこに向かうのか。主人公は弁護士なのに、何故か警察も法廷も舞台とはならず、非公式な場面でのみ事件捜査が進行する違和感。結末もありふれた感じで今一つ。ウィル・トレント・シリーズが好調だっただけに残念な作品だった。
中学校で、教師と女子中学生を射殺した女子高校生のケリー。彼女を弁護することになったシャーロットの父親ラスティは何者かに刺される。28年前の事件の真実と中学校の銃乱射事件が1本の糸でつながり……
解説は池上冬樹。本作は、映画化されるのだとか。 -
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カリン・スローター『グッド・ドーター 上』ハーパーBOOKS。
いつものウィル・トレント・シリーズではなく、全くのノンシリーズ。悲劇に見舞われた家族の物語なのか、法廷ミステリーなのか判然としないままに上巻が終わる。28年前の事件のフラッシュバックと女子高校生による銃乱射事件。登場人物の誰もが傷付いており、壊れていて、か弱く、ヒーローと成り得ない。
アメリカ南部で白人女性を殺害した容疑者の黒人青年を弁護した弁護士ラスティ・クインの自宅が放火される。一家が引っ越した数日後にラスティの留守中、銃を持った二人組の男が乱入し、妻のハリエットを殺害、姉のサマンサも重傷を追う。妹のシャーロットはサマンサ -
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ネタバレ表紙の愛らしさに惹かれて手に取る。3巻から読んでしまったけど、なんとかなった。
ウエールズ地方の味がふんだんに出ていて嬉しくなる。
たまに登場するウエールズ語の挨拶も興味深い。本当にウエールズ語は英語とは違う。
作中で村の人が英語がわからない、とか、外から来た人たちがウエールズ語がわからない、というのも納得。
ケルト、ドルイドの色濃く残るウエールズが興味深く、特にアーサー王好きの自分には肉屋の『ガレス』氏にいちいち反応してしまう。(本当に端役だけど、苗字はみんなエヴァンズだけど)
のどかの田舎村+殺人で、まさにセントメアリーミード村のようなスランフェア村。噂話ばかりで住むのは大変そう。
謎解 -
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リース・ボウエンの【英国王妃の事件ファイル】シリーズ第6弾!
今回はタイトル通りクリスマスシーズンの物語。
主人公のジョージーは、スコットランドにある実家のラノク城での悲惨なクリスマスから逃れ、仕事をゲットします。
その仕事とは、デボン州ダートムーアのはずれの村にある、ゴーズリー・ホールというお屋敷で、クリスマス・パーティーのホステス役を務めるというもの。
しかし穏やかな村には、何やら不穏な空気が流れていて、またもやジョージーは事件に巻き込まれていきます。
ミステリ部分について、謎のカギとなる設定はひねりが効いていておもしろいと思いましたが、トリックの部分ももう少し詰めてほしいかなと -
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リース・ボウエンの【英国ひつじの村】シリーズの第三弾!
ウェールズの伝統行事「アイズテズヴォッド」で行われる合唱コンテストに、なし崩し的に出場することになった主人公のエヴァン。
そんな中、村には有名なオペラ歌手が滞在することになります。
彼を中心にさまざまな事件が起こり、エヴァン自身の生活や人間関係にも影響することに。。。
今回もウェールズ色が濃く、ウェールズ文化を感じられるストーリーになっています。
三作目ともなると、村人たちにも愛着がわいてきて、元気で結束の強いウェールズの人々の描写に、なんとなく安心感を覚えました。
ミステリ部分では、さまざまな容疑者が登場する中、犯人を予測し -
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リース・ボウエンの【英国王妃の事件ファイル】シリーズ第5弾!
主人公のジョージーが、イギリスを飛び出してフランスのリゾート地へ!
しかしただのバカンスではなく、親戚である英国王妃の密命を帯びた旅です。
この物語の舞台は1930年代。大恐慌の影響が色濃く、物語にも人々が苦しい生活をしていることがわかる描写が登場します。
ジョージー自身も王家の親戚筋でありながら、もともと実家は貧しく、恐慌の影響で仕事も見つかりません。
この物語で特徴的なのが、お金についての描写が多いこと。
そのあたりの世知辛さが物語をリアルなものにしています。
今回ジョージーがバカンスに出かけるための旅費についても -
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リース・ボウエンの【英国ひつじの村】シリーズの第一弾!
【英国王妃の事件ファイル】シリーズで有名な著者が、そのシリーズよりも前に、初めて書いたミステリシリーズです。
主人公が巡査ということで、ややコージーミステリの定義から外れるような気がしますが、主人公の暮らす町や日常の描写が豊富で、物語の世界観をたっぷり楽しめるのはコージーミステリ的。
英国ミステリではおなじみのパブのシーンも登場します。
男性でしかも警察関係者が主人公ということで、女性が主役の物語よりも、全体的に危なっかしさがないですね。
主人公が冷静なキャラクターなので、周囲の女性キャラの個性が際立って、主人公を取り巻く人間模 -
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カリン・スローター『罪人のカルマ』ハーパーBOOKS。
ウィル・トレント・シリーズの第6作。相変わらずの切れ味の無さ。解説で北上次郎が絶賛しているが賛同しかねる。切れ味の無さは毎度のことなのだが、それでもカリン・スローターの新作にはついつい手を出してしまうから不思議。
女子大生失踪事件が発生し、特別捜査官のウィルは何故か捜査から外され、空港警備に回される。40年前に発生した連続殺人事件と失踪した女子大生の他殺体の犯行手口が酷似。果して……
またまた警察組織のゴタゴタと男女の色恋沙汰にページが浪費され、下手な翻訳も相まって読みにくいことこの上ない。