堤未果のレビュー一覧
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知らないってことはこんなにも怖いことなのか。
そう戦慄した一冊。
主テーマはアメリカの医療制度。とりわけオバマ大統領政権下で成立した「オバマケア」。
恥ずかしながら私も言葉すら知らなかった。
というか、アメリカの医療制度と比較しその非営利性が素晴らしい「宝の1つ」と述べられてた日本の医療制度も私はよく分かっていないのだと実感した。
世界へ門戸が開く法案が成立し、日本の医療制度も変容していくかもしれない事実も。
「無知は弱さになる」。著者が述べる通りだ。自分たちの身を守るためには、無知では許されない。そう危機感を覚えた。
しかし民主党・オバマ元大統領政権は個人的にはクリーンなイメージが強く -
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米国の民主党も石油業界、ウォール街、製薬会社、軍産複合体やアグリビジネスから大口献金を受けざるを得なくなり、その本質は大資本(多国籍企業であり、99%を搾取する1%)のコントロール化にあるという意味では共和党と同じ、日本では、原発を推進してきた自民党、原発事故が起きたときに隠蔽した民主党と、何れも二大政党制とは名ばかりで全てはマスコミも含めて大資本の支配下にあると弾劾し、リビアやイラクなどアラブ諸国の民主化にも疑問を呈する目から鱗の一冊です。グローバル化する世界でどのようにビジネスを推進するかなどの情報は豊富に流通してますが、それが大資本を利する世界であるとの情報はあまり目にすることがありませ
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Posted by ブクログ
アメリカのほんの一部になっている金持ちが、いかにしてその富の独占を強めようとしているかについての第二弾。今回は医療について書かれています。オバマケアに始まる皆保険制度、日本のものとの違いとその問題点。そして日本にもまたその爪先が迫ってきているということを、臨場感あふれる書き方で、具体的な話も踏まえて分かりやすく書かれています。このままいくと、知識のない私たちは、知識のある人間たちの良いように制度を利用され、変えられてしまう。そうならないために、行動を呼びかけるところなど迫るものを感じました。
本書の内容を鵜呑みにするのではなく、まず医療について学ぶところから始めるように気づかせていただいた点は -
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基本的には堤さんの一連の主張を繰り返した本。
これはもう資本主義の終焉だね。自分を含め無知、無関心の結果、この日本でも抜き差しなら無い所までもう来ている。新安保法案の時に一時的に、その成立を阻止しようと市民レベルでも盛り上がったが、日本の皆保険制度は何としても守らねばならない。
もう、アメリカの強欲資本主義の餌食になってはいけないだろう。処方箋は、堤さんの物だけでなく色々あるような気もする。何れにしても、無知、無関心が一番ダメ。
幸い選挙権も18歳に引き下げられる。アメリカでリーマンショック後一人で、保険会社の前でビラ配りする若者姿が本書でも紹介されているが、こうしたことから粘り強く始め -
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内容に対して、タイトルは少し大袈裟だが、本書に示されている一点をとっても、アメリカは滅びつつあるか。
オバマケアの知られざる一面が、克明に描かれていて、いかに、日本の皆保険制度が優れているかがよく理解できる。地獄の沙汰も金次第では、あまりにも切なすぎる。
日本は安保法案の成立を受け、益々、アメリカへの依存を強め、アメリカは少なからず、見返りを近い将来求めてくる。安全保障へのただ乗りは、許されない。後方支援だけでなく、経済的な見返りも、かならす、求めてくるだろう。
その一つが、TPPでも求められている、この医療分野だろう。米だけでなく、この分野も守らなけばいけない。
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ネタバレ逃げ切れるのか? と第二弾を読むのをすごく楽しみにしていた。
結論から言うと、かなり逃げ切れない(日本の医療と健康保険はアメリカのようになってしまう)、ところまできていて、「知らないうちに」いろいろ決まっていて始まっている。この「知らないうちに」が厄介。本当に知らないうちに? 知ろうとしていないだけでなく? そんなんだったら、失っても自業自得かもしれない。この本を読んで、そう思ってしまった。失ってからじゃないと気づかないのかもしれない。
本としては、第一弾より、「報告型」の文章が多く、固有名詞をだして主人公を設定し、現実を感じさせるところは少なくなっていたような気がする。それでも充分内容はせ -
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製薬会社と民間医療保険によって市場化が進んでしまったアメリカ。そのアメリカの医療現場を破壊した市場原理を日本の医療に導入しようとしているアメリカの動きがよくわかる。
アメリカでは、薬価は製薬会社の言い値で決まるという。これは保険会社との協議、ないし話し合いで決まるのではないだろうか。協議の形をとっているにしても、製薬会社の立場が圧倒的に強く、言い分がほとんど通るがゆえの「言い値」という言い方だろうか。
ともかく、アメリカの医療の特徴は以下のようになるだろう。
①所得層によって入る医療保険が異なり、また加入した医療保険によってカバーしている医療内容が違うため、受けられる医療の格差が激しい。 -
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沈みゆく大国アメリカの第二弾、強欲資本主義とエセ民主義国家と化したアメリカという超ニヒリズムの実態。
しかしながら、草の根部分から、超ニヒリズムを克服しようとする芽生えがあるとの現場取材の報告があり、少々の安堵感が得られた。
しかしながら、金で権力を操る強欲資本主義の攻撃はまだまだ続くだろう。
お金で情報操作を繰り返され、庶民も騙され続けているが、目覚めの時点はいつ来るか不明だが、ある限界点に達した時、一挙に、流れは変わるのだろう。
地道な強欲資本主義との戦いを期待しておこう。
日本社会に忍び寄るアメリカの強欲資本主義、無知・不勉強の隙間を突かれる。
くれぐれも、政府、マスゴミが垂 -
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ウォール街というより、ユダヤ国際金融資本。とにかく、世界中またにかけ、ありとあらゆる市場において、自分たちだけがぼろ儲けするシステムをつくる。
オバマの国民皆保険制度も、アメリカ政府と業界にある回転ドア方式で、その制度の所期の目的を骨抜きにし、自分たちだけが儲け続ける仕組みにすることなどお茶の子さいさいだ。
TPPの本質はそこにある。
阿倍を使い、アメリカ・ユダヤ国際金融資本の手先であるアメリカ官僚に恫喝された、日本の一部官僚組織が国賊として推進しているのだ。
ピューリタンからWASPへと、そして、ユダヤ国際金融資本に席巻され、国体が変わってしまったアメリカ。
沈みゆく大国アメリカを憂う著者。 -
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ネタバレ「真実を見つけるには、ただ座って待っているだけじゃダメだ」なのだ。誰かが差し出してくれる情報にばかり頼っていると、いつの間にかフェイクをつかまされてしまう。
窓の向こうにある膨大な情報の中から「本物」をえり分けるために、しっかりとアンテナを立てて本物をつかむのは、使う側の私たちなのだ。社会について不満を抱いているだけではなく、自分の持っている権利を大いに使える方法を私たちが持っていることを自覚しなければならないと思った。それは憲法で定められた人権であったり、選挙で政治を変えること。未来へ投資するために情報リテラシーを磨くことだ。