堤未果のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ岩波ジュニア新書です。
アメリカ社会の現在を見ていきながら、
その背景や原因を探って白日のもとにさらす内容。
アメリカ社会も極まっているなという印象。
そして、そういったアメリカ社会の問題点を、
因数分解するように解いていく過程を示すことで、
読み手であるぼくら自身が、
真実を見つけていくやりかたとはどういうものかを、
読みながら学んでいくような体裁でした。
この本を読んで現代アメリカ社会通になる中学生だとかいるだろうけど、
それもおもしろい存在だなと思う。
学級会なんかで「たとえばアメリカなんかじゃ・・・」って
うんちくをたれていい気になるのも、
オトナになれば(いい意味で恥ずかしい)思い -
Posted by ブクログ
子供向けということでとても読みやすいが内容は非常に重い。だが、これは日本国民、特に若者は絶対に知っておかなければならない。ぜひ、学校の課題図書などに加えてほしいと思う。
本の中で紹介されている、今アメリカで起きている様々な事実はまさに日本でも起きようとしていることで、デジャブを見ているかのようでした。
ブッシュ大統領が決めた「落ちこぼれゼロ法案」。教育に市場原理を持ち込み、過度な競争と能力主義を入れた。現場では、授業はどんどんテストでいい点を取るコツを教ええる内容が中心になっていき、ひとつの事柄をじっくり議論することが減ってしまい、また、体育の時間が大幅に減らされたので肥満児が増えていると -
Posted by ブクログ
私たちが持っている力を、私たちの未来のために。
知らなかったことがたくさんあった。特に、オバマ大統領には、なんとなく無条件で肯定的に見ていた自分を反省。twitterくらいは受信の道具として使おうかと思う。あと、せっかく一定レベルをクリアしているのだから、英語を活かそう。
インターネットの便利さは、自分たちの道具として、武器として。溢れかえる情報に流されないように、常に警戒し、隠された真実に耳を傾けて。ネットでのつながりと、リアルのつながりの両方を、上手に使いこなして。
与えられた情報をうのみにするのではなく、たくさんの情報を自分から取りに行き、取捨選択する。これからの、デジタル・ネイテ -
Posted by ブクログ
岩波ジュニア新書だけど、内容は大人向け。
序盤の貧困とそれにつけこむ軍隊との関連の話などは既存の著書でも読めることであるが、あらためてアメリカの教育現場の悲惨な状況に考えさせられる。
生徒の成績を上げなければならない”義務”になってしまっている教育現場。そして家に帰れば、親からの30通以上のメール。しかしそんな状況も、結局はその両親の家庭環境が苦しい状況となっているので生活や精神に余裕が無いから起こるという、負のスパイラルの状況には、一歩間違えば日本もそうなるのかと思わせる。
結局は政治。
しかしあきらめてはいけない。
「社会を変える力を持つのは、いつだってあきらめず投票し続けるグループだけだ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
『反貧困』の湯浅と『ルポ 貧困大国アメリカ』の堤が明かす、中間層の没落。
[ 目次 ]
第1章 没落するアメリカンドリームの主役たちー社会の価値が崩れる
第2章 職と誇りを奪われるホワイトカラー-アメリカの現実
第3章 没落する日本社会の主役たち-労働者の存在が崩れる
第4章 急速に転がり落ちる中間層-日本の現実
第5章 アメリカと日本はすでに並んでいる-拡大する貧困社会
第6章 貧困社会は止められる-無力でない運動
第7章 市場にデモクラシーを取り戻せ!-「NO」と言える労働者へ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
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Posted by ブクログ
もやいの湯浅氏の本。
凄い現実にちょっとショックを受けました。
アメリカの医療保険の現実、今日本で起こっている非正規雇用労働者の現状などなど。。。
正規労働者にとって国の保障制度も崩れ落ち、経済もダメージを受けているこの状況は本当に厳しい。
しかし、非正規の方は厳しいってもんじゃない。もうダメというような状態。
恥ずかしながら僕は派遣村をはじめとするこの関連のニュースを見ていて、
彼らにも自己責任があるという認識をしていた。
しかし、それは違った。
ニュースを見ていた僕は彼らに比べると
職もあり、若干だが貯金もあり、困ったら駆け込める親がいて、
悩みを相談できる先輩、友人がいたという