都筑道夫のレビュー一覧
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引越しのバタバタで、読書状況が滞っちゃってます… 生活必需品ではないから、書棚の整理は手付かずの状態。そんな中、片手間に読めそうな薄い本ってことで、これをとりあえず手元に置いといてみた。サラッと読み流せるからではなく、全然ピンとこなくて急ぎ読み。「ドグラマグラ」は途中で挫折したけど、それと同じ匂いがして、いわゆる”奇書”かな、って思いながら読んでたけど、解説見て『やっぱり』って感じ。こちらは短いから読破できたけど、正直、読み続けることに抵抗を覚えることしきり。どんな世界にも独創的な世界は存在するし、そういうものに魅力を覚える向きも、それはそれでアリだとは思うけど、少なくとも自分には必要のない世
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ネタバレ『手のひらの夜』
兄嫁と関係することをやめるように言う女の訪問を受けた雄治。身に覚えのない雄治と関係を持つ女。翌日失踪した兄嫁。兄嫁の訪問と八鉢合わせた恋人の絹子。
『還魂記』
長屋に住む藤六が酒をのみ倒れた直後に記憶をなくしたと相談をうけた如月源三郎。自分を大商人の田丸屋の藤六だと言う長屋の藤六。死んだ田丸屋の魂が長屋の藤六に入り込んだとなった事件。長屋の藤六の告白
『憎しみ花』
会社の金を横領して自殺した恋人。横領のきっかけになった女を飲み屋で知り合った緒方と言う男に殺すように依頼した女。緒方が請け負ったもうひとつの仕事。
『携帯電話』
電車で携帯電話での会話を聞かれた清水長太郎とな -
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気づいたら、夜の森を歩いていた。空には月が見える。
足裏にしめった土の感覚がある。存外暗い中でも歩けるもので、ふらふらと、森の中に進んでいく。
なぜ森の中を歩いているのか?
理由はさっぱり分からないけれど、暗く恐ろしい森の奥に何かがあるような気がするし、月明かりも足下まで届く。逆に引き返すことのほうが恐ろしいように感じる。
べたり、足下が粘つく。
足首まで泥の中に埋まっていた。
あたりは暗い。
指先に何かが触れた。
……
というような、気がついたら抜き差しならないところに追いやられるホラー小説。いや幻想小説なんだろうか。
馬鹿な作り話だなぁと読み始められるのに -
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柳田國男著「遠野物語」で有名な遠野が舞台。
私もいつか必ず行ってみたい所なんですよん。
なので興味深く都筑氏の語る遠野の街を読んでは想像していた次第です。
お恥ずかしながら、主人公である滝沢紅子&春江さんのシリーズ、読んだことがないんです。
本書を読み、こりゃこのコンビの本を読まなきゃ~と思った次第です。
二人の息がぴったりなんです、まるでホームズ&ワトソン。
さすが都筑氏だなぁ~と改めて感服させられました。
遠野物語からの引用や遠野の景観の描写、ミステリに関する薀蓄などが様々なところに使われていて、ますます遠野に行ってみたくなりました。
本書の中でもうま~く隠されたプロットが積み重なり、最後 -
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「宇宙大密室」
「凶行前六十年」
「イメージ冷凍業」
「忘れられた夜」
「わからないaとわからないb」
「変身」
「頭の戦争」
「カジノ・コワイアル」
「鼻たれ天狗」
「かけざら河童」
「妖怪ひとあな」
「うま女房」
「恋入道」
「一寸法師はどこへ行った」
「絵本カチカチ山後篇」
「猿かに合戦」
「浦島」
「地獄の鐘が鳴っている」
「日本SF出版黎明期 都筑道夫インタビュー」(聞き手/日下三蔵)
あんまりパッとしないかなあ、と思いつつ読んでったら「鼻たれ天狗」に続く妖怪ものがやたら面白くてまいった。
「鼻たれ天狗」「かけざら河童」「妖怪ひとあな」「うま女房」「恋入道」。
木 -
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短編集で複雑な話はなく
ミステリータッチ、時間モノ、艶(エロ?)天狗シリーズ
ドタバタ(トホホ)なアクション喜劇と楽しめる。
『忘れられた夜』を読んで楳図かずお先生の「漂流教室」と
ハーラン・エリスンの「少年と犬」を思い浮かべていたら
解説にエリスン風をうたっており、やっぱりねと思った
が、別に少年と犬じゃないのだろうな。
時間モノで先祖殺しの影響をこのように扱ったものを
初めて読んだので、合点はいかないが興味深い。
シカゴ大学のフレドリック・ブラウン教授
NY科学普及局のアルフレッド・ベスター博士の説がそうなら
広瀬正博士や梶尾真治教授の説も伺ってみたい。 -
Posted by ブクログ
これは筆に詰まった作家の私小説といった冒頭の風情そのままに突き進み、ひょっとしてグダグダのまま終わるのか…? と一瞬不安に駆られてしまったが、さすがにそのようなことはなく、中盤に差し掛かるにつれストーリーの魅力が滲み出てきて、一安心。
だが、うーんこれは実は徹頭徹尾計算が行き届いた巧緻な小説だったのか、と思わされたのも束の間、解説で道尾秀介氏も書いているが、やっぱり結局は設計図なき文学作品だったのだなあ、と終盤には知ることになる。
この拡散具合がたまらない向きもあるのだろうが、私はちょっと肩透かしを喰らった部類。
中井英夫の「虚無への供物」や、あるいは大乱歩をもやや連想させる文体は、いかにも