高遠琉加のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
愛と混乱のレストラン 完結編
攻め:久我修司
受け:鷺沼理人
久我がなぜフランスに渡ったか、料理人になったのか、そしてそれまでの父との葛藤など久我の過去を通して現在の久我を描いている。
理人とは年末から連絡が取れないまま、年明け、新年初めての営業の日、本社に移動になったと後任を連れてきた叶が告げる。
理人はその年末年始、叶の家でほとんど意識を無くし眠り続けて。
本社のMBOを通した理人の葛藤、叶の気持ち。
結局、なるようになっちゃったし、理人にとって“壊される、そして作り変えられる”は必要な事だったなとは分かる。うん、そうだよね。
ああ、でも。
私は叶のファンなので。
もっと早く -
Posted by ブクログ
愛と混乱のレストラン 第二弾。
まかないをみんなと同じ席で食べるようになった理人。少しずつ、レストランのメンバーが理人の事を分かってきたような。
そんな中、修司のフランス時代の元恋人の出現に何故か心をざわめかす理人。
1作目で少しは歩み寄ったような気がした二人の関係は、理人の頑なさ、そして自信の無さから相変わらず修司を理解出来ない。
いつも修司に対しては“怖い”と感じる。その“怖い”は、ただの恐怖心だけではないのだけれど理人はそれを何か分かっていない。
淡々と文章は綴られるのに、とにかく切ない。もう、何とかしてあげたくなって、読む私もずっーと落ち着かなかった。
もう、叶にしちゃいなさ -
Posted by ブクログ
続編も読み応えありました。
自分でもわからない、理人に対するおさえようのない感情が修司の心を占領しちゃってます!ひどいことしたくなったり、振り向かせたくなったり…教えてあげたいですよね?読んでる方は全員修司の気持ちがまるわかりなんですが。
修司みたいに、俺様で倣岸不遜な男が恋で弱るのって、たまりません。読んでいて、すごく楽しい。どんどん、理人に傾いています。
理人も、鎧を着込んでいた感があったのが、ちょっと前向きになってきた部分があって、レストランの将来とともに気になります。総支配人を続けるのか、修司とはどうなるのか、叶さんとは??全部未解決で続いているので。
修司、理人に無茶していま -
Posted by ブクログ
フレンチレストランの総支配人×引き抜かれてやってきたシェフ。
読み始めは、総支配人、理人の「人は見かけが九割なんだ」とか、夢を食わせて金を落させるとか、不遜な態度に絶句。
そんな奴が修司に土下座すれば、やっぱり溜飲が下がるかも。なんて、読んでいてそんな気になったけど。
そうじゃなかったんですね。
理人の今までの人生を修司目線で知ることによって、何故彼がそんなに虚勢を張って生きているのか、やっと理解。あぁ、そうだったのかと、ものすごくやるせなくなります。
修司も同じく、理人が必死に求めているものを理解したから、店を辞めなかったんですね。
不覚にも、BL要素以外のところで感動してしまいました。 -
Posted by ブクログ
[大学准教授×新人編集者]
31歳で最後の恋とは随分早い気がしますが、この場合は仕方がない。
二人の気持ちが少しずつ近づいていく様子というか、
その近づく速度の違いというか・・・なんとももどかしく、切なかったです。
途中までは心理描写が面白くてワクワクしながら笑いながら読んでいたんですが、途中からちょっと泣けてきました。
最初傲慢だった成澤も最後は本当に必死で、可愛かったです。
さすが高遠さん。という作品。良かったです。
☆あらすじ☆
フランス文学部准教授兼有名翻訳家の成澤は、強い雨の夜、非常階段で死のうとしていた蒼井を助ける。彼は馴染みの出版社の新米編集者だった。なぜかその時の思い詰めた -
Posted by ブクログ
「犬と小説家と妄想癖」のスピンオフ。なのに先にこちらを読みましたが、全然問題ないです。
弱小出版社のエロ雑誌編集長・沖屋とそこにアルバイトしてる大学生・水梨の話。
菅野彰「毎日晴天」シリーズや「愛がなければやってられない」、金丸マキ「鉄壁トランクス」といった作家(漫画家)と編集の攻防戦が好きな自分にはドンピシャでした。
その上わんこ年下とクールで出来る社会人ですからね。
ビブロス(リブレ)の高遠さんは面白いけどイマイチ合わないかなと思ってたんですが、これは好みでした。
普段ははすっぱな沖屋の、胸を切り裂くような告白が、高遠節全開でいい。
そして水梨が社会人になっても、年の差は埋まるもので