高遠琉加のレビュー一覧
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ネタバレ『愛と混乱のレストラン』シリーズのスピンオフ。
そうとは知らずに本編より先に読んでしまったけど特に問題なし。
序盤は結構ひたすら鬱展開。
一がどんどん追い詰められていくのが辛くて読んでてしんどかったけど
だからこそ一に帰る場所ができた時の安堵感ったらハンパじゃない。
先生と海ちゃんと暮らす一から幸せオーラがダダ漏れてて
このへんから涙腺がおかしくなり始め(私の)
海ちゃんの天使っぷりに涙し、一と先生の過去に涙し、心通い合った幸せな二人に涙して
ラスト近くに一が先生に言った泣かせる一言で先生と一緒に大号泣。
小冊子読みたい。ギリィ…。 -
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年下わんこ攻め×高飛車なクール美人毒舌猫。
脆くて繊細な本心を見せないように自分の周りにバリヤーを張る、沖屋の高度テクなツンも見逃せなかったけど、隆之、年下わんこの見本みたいな性格の持ち主でしたね。
沖屋にすげなくされても、冷たい言葉を投げつけられてもブレずにまっすぐ愛し抜く潔さ。ただ、好きなだけじゃなくて、沖屋のデリケートな本質を見抜いていて、その上で強気で押し切っていくところは、タダモノじゃないなと。ものすごーく好みの年下わんこです。
俊之目線で話が進行しているので、頑なな沖屋の心情はますます見えにくくなってますが、そこも読んでいておいしいところ。俊之とともに、沖屋の一言一言に一喜一憂、 -
Posted by ブクログ
作家買いです。大好きなあのレストラン関係で、でも独立した話。
冒頭から高遠センセらしいですね。瀬名広見の一人称で、飼犬コーデリアに語りかけるもう一人の人物への目線から始まる、憎いオープニング。秋って誰?何者?広見との関係は??と興味が深まっている瞬間、もう話に取り込まれちゃいます。
読み進むうち、広見の秋への恋心や、兄に対する対抗心、家族との複雑な関係などが次第に明らかになっていき、とても満足度の高い恋愛ドラマになってます。
あらすじを読んだ時には、車椅子とかの設定では痛い話なのかとかなり危ぶみましたが、そうではなく、どちらかと言えば切ない系でした。
本編と書き下ろしで目線が交代するのは、 -
Posted by ブクログ
失恋テーマの悲しいとか、せつないとか通り越した、胸が痛くなる話にはなるべく回避しているはずが、うっかり手に取ってしまいそのまま涙腺決壊。
とにかく、心理描写が上手すぎです。本編の「好きで好きで好きで」は花屋に勤める三浦目線。一人称にもすんなり馴染んで、気持ち入れ込んでしまいました。
どうにもならない片想いにひとり悩んで傷つく三浦の姿に、胸がしめつけられた。
「ほんの1パーセントの可能性もない」とわかっていても好きで、「もしも俺が女だったら。そうしたら、少しは可能性があっただろうか」と考える自分を汚いと思ってしまう三浦の想いが、恋愛の本質を語りつくしています。
5年前にも5年後にも失恋して、 -
Posted by ブクログ
修司のフランス修行時代が淡々と語られるところから始まり、暖かいエンディングまで、飽きることなく読み通しました。
多分、こう着地するだろうなぁと、大体わかってはいたけれど、それでも読み終わって胸が熱くなったのは、理人がきちんと過去と決別できたから。修司の想いが、彼の作った料理からちゃんと伝わったから。
店にやってきた理人が、修司の料理で自分を取り戻していくシーンは感動。
「ゴルド」が理人の暗の部分なら、「ル・ジャルダン・デ・レーヴ」は理人の明の部分を象徴しているんですね。彼の求めるものが変わっていく様が、レストラン経営の行末と重ねて描かれてるあたり、読ませます。
とにかく、おいしいフランス料