川端康成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
微妙でした。
「伊豆の踊り子」は面白かったですね。
以前に、吉永小百合-高橋英樹版の映画を観たことがあったおかげで、
世界観が映像的にイメージしやすかったからかもしれません。
ただ、やっぱりこの人は文章がスゴク上手いなあ、と。
それ以外は、なかなか微妙。
「伊豆の踊り子」も川端康成が若い若い頃の短編なんですね。
それ以外もこの短編集はすべて、どうやら川端康成の超・若い頃の短編集。
で、この短編集の中で伊豆の踊り子だけが有名なのは、納得がいきます。
映画になっているから、ではなく、コレだけが映画になった、ということ。
踊り子一行の無垢な、でもなかなか苦労の絶えない存在が、(少なくとも男性読者には)華やかさと癒しと感傷が持てますね。
そういうコト含めて、娯楽的なんですよね。
それ以外の短編は、雑に言うと、暗いんですよね(笑)。
それでもって、素直ではなくて。ちょっと難解。
正直、ブンガク好きな若い人以外は、ココロから楽しむことはむつかしいのでは・・・。
川端康成さんは孤児で、まあ不幸な生い立ちなんですね。
それが彼の文学の根底にあることは事実で、
それがこの短編集を読むとよくわかります。
それはさておき、僕の読んだ範囲では、川端康成さんの文句ない傑作は、
「山の音」ですね。
オモシロイです。人間の心理がドキドキです。
映画も、スゴクイイ映画です。 -
Posted by ブクログ
川端康成の短編集。
収録作品→伊豆の踊子/青い海黒い海/驢馬に乗る妻/禽獣/慰霊歌/二十歳/むすめごころ/父母/
夏休みと言えば、伊豆の踊子で読書感想文を書いた記憶がある。装丁が可愛くて購入。十何年ぶりの川端康成。
女性が美しい。
純粋な可愛さに、妖艶な美しさがある。
一番好きなのは「むすめごころ」。吸い込まれるように読んだ。所作が美しい女性は女から見ても惚れてしまう。恋心にも似た愛情を持つ気持ちは分かるなぁ。
「驢馬に乗る妻」もそうだけど、男を紹介しておいて忘れられないでいるパターン。恋愛って好き同士が結ばれるとは限らない。失ってから気づく愛もある。
一行感想。
普段、文学読まない人の感想なので、閲覧注意。
☆伊豆の踊子
ロリコンストーカー。だがしかし踊子は可愛い。淡い恋。
☆青い海黒い海
引きずってる。よくわかんないとこもあるけど、世界観が好き。
☆驢馬に乗る妻
とんでもないツンデレ男。なんでモテるの。
☆禽獣
動物の生と死が生々しい。寂しいと死んでしまうの。
☆慰霊歌
ダメだと言われると知りたくなる。鶴の恩返しや禁断のりんごのように。
☆二十歳
愛情に触れて生きることって大切だと思う。
☆むすめごころ
強がってる。素直になりたい。でもそんな自分を受け入れる。
☆父母
軽井沢でテニスって爽やか要素なのに、なんで爽やかじゃないんだ。 -
Posted by ブクログ
日本的でありながら、古臭くなく、カバーをかけずにそのまま持ち運びたい装丁に魅かれ購入。
純文学?音痴の私でも題名を知っているくらい有名な「伊豆の踊子」が、たった34ページに収まる超短編というのに驚いたけれど、それ以外の作品も電車の移動中に読めてしまう程の短さしかない。
だからか、くどくど背景などを説明せず、いきなり核心から始まることが多いように思う。
そうして話が進んでいく中で、登場人物の台詞や心情、ふとした描写に「こういうことなのかな?」と思わせる要素が散りばめられていて、かなり読み手の想像力は必要となるものの、その表現の仕方はあまり今の小説には見ないものだな、と。
ただ、終わり方があまりに唐突だったり、「当時はこれでよかったの?」とちょっと首を傾げたくなるような作品も。。
正直、次の展開が気になって気になって、寝食忘れて頁をめくる。そんな内容ではなかったけれど、独特の言葉遣いや表現の仕方、言い回し、人物の心理描写などには「へえ」と思わされることもしばしば。
同じ年代の他の作家さんの作品を読んで、比較したら面白いかも。 -
Posted by ブクログ
響き合うように美しく物思いに耽る文章。
20歳の男性が語る1人の踊り子との出会いと別れを清々しく描いた作品。
少年とも青年とも言いがたい、危うい年齢時期に繊細な心境を併せ持つ主人公が経験したもの。
旅先の途中で出会った純真無垢な踊り子に心を傾け変わる主人公の心とその動きを清らかに描いている。
この旅を得た主人公は、心の成長と大人になる心構え的なものを知った感じを受けた。
踊り子との色香がほのかに立ち込める美しく清廉な別れ、
踊り子自身もまたその短く儚い美しさを経験して、この世の無常と向き合い大人へと成長する。
どう足掻いても手に入れられないものがある。
また、手に入れてはならないものがある。
それを知る1つの経験を旅先で感じた主人公の憂いさが、踊り子の慎ましい描写とともに美しい文章で描かれている。
そして繊細で真摯な小説。
他、「禽獣」などが収録されていたが、どれも憂いさを放つ美しい文章で好き。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昔の人はなんてピュアなんでしょ。
いいね、こういう、見てるこっちが
恥ずかしくなってきちゃうような恋。
でも、実は表題作の「伊豆の踊子」よりも、
収録作品の一つである「二十歳」の方が好きだ。
いや本当は悲しくなっちゃうから好きじゃない。
けれどなぜかそういうお話の方が、ずっと心に
残る。
求めても中々手に入らないものがあって
与えられることはないと知るとますます欲しくなって
やけになって何か他のもので満たそうとするのだけど
心は渇いていくばかり。かさ、かさ、かさ、
手を伸ばせば掴めるしあわせが、そこらじゅうに
転がっているのに
見落としていることにも気付かない。
そして気付いた時にはもう、手遅れなことの方が多い。