新庄嘉章のレビュー一覧

  • モンテ=クリスト伯(2)

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    デュマ愛してる!大好きだ~~~!
    と叫びたいくらいどうしようもなくおもしろい。
    特に講談社文庫の新庄訳はテンポがいいからまさにジェットコースター小説。

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    2009年11月03日
  • モンテ=クリスト伯(1)

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    今となっては貴重な新庄嘉章訳。何人もが訳しているが、やはり新庄訳は最高ではないだろうか。現在、『復刊ドットコム』で多数得票の末、復刊交渉中とのことだが、復刊の兆しがないのが残念。

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    2009年10月04日
  • 肉体の悪魔

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    ネタバレ

    主人公の少年は裕福かつ教育熱心な家庭で育ってきて言葉も早熟だから主体的に愛人・マルトを懐柔しているかのように表現がされているけど、実態はマルトが主人公からの自分への情熱をよく理解していて支配欲を満たさせているかのように見せながら思いのままに操縦しているのかと思った。
    欲求不満と言うよりも承認欲求を満たしているかのような。

    マルトが戦地に赴いている夫に手紙をしたためている場面は特に顕著。本心じゃ無い言葉は書きたくないと言いながらも主人公に言われるがままに夫への愛の言葉を連ねていくけど、気持ちの揺らぎを見せることで悲劇の妻を演じているのではという印象だったし。たぶん後ろめたいなんて思っていない。

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    2026年03月06日
  • 椿姫

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    さすが名作と言われる作品である。

    これを単に精神世界と物質世界を対立としてしてしまってはいけない。
    実際には、あくどいお金儲けをする人間が、美しい心を持っていることもあるし、あさましい人間が素晴らしい芸術を生み出すことさえある。
    それでいい。誰か(神?)が良識や道徳で天秤にはかることなんて、できやしない。
    そこに人間の弱さと愚かさと親しみと尊さがあるんだ。

    汚い路地裏の匂い立つ腐臭の中に捨てられた一片の詩に、金満家の心中に潜む良心に、道徳者が抱える歪んだ快楽の中に、そういうことの中に我々は人生の真髄を見出さなければいけない。

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    2025年02月28日
  • 椿姫

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    マノン・レスコーを下敷きにした、娼婦との恋愛話。世間体とか、思ったより古く感じない。
    子のデュマの作品。

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    2024年12月22日
  • 椿姫

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    恋に夢中になる気持ち
    周りの助言から耳が遠くなっていく気持ち
    嫉妬で気が狂いそうになる気持ち
    夜中相手の考えを想像して眠れない気持ち
    プライドを守って相手を傷つけて満足しようとする気持ち
    相手のために苦しみを受け入れる気持ち

    恋にまつわるあらゆる感情をこんなに事細かに描いている小説は初めてでダイレクトに心に届いてくる感じだった。

    頭で考えて固く誓ったつもりでも相手の前に立つと全部吹っ飛んじゃうような感覚、それこそが愛だと信じる感覚、めっちゃ共感

    こんな昔の話なのに今も共感しちゃうって、恋をした人間の行動は昔から変わらないものなんだな。

    また何年後かに読み返したい。


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    2024年02月01日
  • 肉体の悪魔

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    戦時の最中における、少年と若い人妻の性愛

    時代背景や不倫関係などから来る罪深さが、より愛の強さを浮き彫りにする。
    これほどまでに感情の起伏や揺れが赤裸々であるが、生々しい描写が一切ないのに素晴らしさを感じる。

    欲求に純粋であればあるほど、人は非道であり、そこに文学と美しさがある。

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    2023年12月03日
  • 肉体の悪魔

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    これを18の時に書いたというラディゲは天才だ。自分が当時17歳頃に本作を読んだのだがその時は著者の才能に激しく嫉妬した。今読むとまた違う印象を受けるのだろうか?一人暮らしする際に持っていた本を売ってしまったがまたいつか再読したい

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    2023年04月27日
  • 肉体の悪魔

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    大学のフランス文学講義の予習で読みました。

    フランス文学は人間の内面を緻密に表象していくのが特徴的ですが、「肉体の悪魔」では感情をどこか俯瞰したような機械的な描写で内容が濃かったです。

    マルトと僕のお互いのバランスの駆け引きが一文で記されたりしますが、何倍も時間をかけてじっくり読みました。

    主人公「僕」もそんな語り方の癖を自覚しているかのように、このように語っているのが面白いです。

    『父の首尾一貫しない行動の理由を知りたいという人のために、僕が3行で要約してあげよう。最初は僕を好き勝手に行動させておいた。次にそのことを恥じて、僕よりむしろ自分に腹が立ち、僕を脅した。だが結局、怒りに流さ

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    2021年04月19日
  • 肉体の悪魔

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    早熟で完成されたラディゲの文体に対し、少年の稚拙な行動や発言にはどこか乖離があり、違和感は感じた。
    しかし、展開や結末はよく練られており独特な世界観を堪能できた。
    できるだけ情景描写と甘美な表現は抑えられていて読みやすく、女性にもお勧めです。

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    2020年10月27日
  • 椿姫

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    作中ある通りごくわずかな人物たちによる小さな恋愛物語で
    視点主観の一方のみから語られる情緒のみのお話
    いつでもどこにでもある話で
    小説としての展開も平凡で
    登場人物たちの行動も通り一遍そのまま
    父親作のような普遍の価値あるようには思えないが
    書かれた時代の単純さが上手く出ているのかもしれない

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    2018年10月20日
  • 未完の告白

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    先に『女の学校』『ロベール』を読んでおけばよかつた。
    ひとつの家族のそれぞれから描いた一連の作品の中でも、娘からの書簡といふ形式である。
    社会的には女性のどうこうといふもののやうであるが、それ以上にひとを愛するといふ彼が生涯通じて求め続けたひとつの形であつたに違ひない。
    ひとが愛しあふと結婚して家庭をもつ。それが彼には不思議で仕方なかつたのだ。さうでなくてもひとを愛し生きてゆける。
    誰かを愛することと、結婚して一緒に暮らすといふことは別のことなのだ。彼の描く文脈の中でボードレールを眺めると、『旅へのいざなひ』や『戀人の死』に描かれるたゆみない愛への渇望が呼び起される。
    与へ続けることでしか満た

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    2018年04月16日
  • 肉体の悪魔

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    登場人物を全員張り倒してやりたい・・・この話をここまで高潔な文章で静謐に綴った著者が本当にすごい。
    しかも、内容がすべて主人公の少年の回想と独白というスタイルなので「相手が本当はどう思ってたのか」とか「本当のところはどうだったのか」とかが曖昧で何度も読んで色々考えるのも面白い。本当に主人公との子どもだったのか?それとも夫?彼女は最後に読んだのは主人公の名前?それとも子供の名前?
    それにしても、妊娠後期の女性を極寒の雨の中歩き回らせる主人公を本当に張り倒したい。それ以降彼女は体調を崩し、産後の肥立ちも悪くそのすぐ後に亡くなるので主人公のせいで彼女は亡くなっているのでは。だけどそれを、彼女は望んで

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    2017年09月23日
  • 椿姫

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    気合いを入れて読み始めたけど、意外にも読みやすくてすらすら進められた。
    アルマンが嫉妬の心を抑えて冷静でいられたら、状況は違ったんだろうか。ただ、冷静でいられるなら真剣に恋をしているとは言えないのかもしれないけど。
    武者小路実篤の「友情」を思い出した。
    それから、言葉遣いが好みだった。

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    2017年03月16日
  • 椿姫

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    「19世紀パリ、高級娼婦マルグリットと青年アルマンの哀しくも美しい恋のかたち。物語はラストシーンにむかって収束し、その最後に綴られる感情の痛切なまでのひたむきさについて形容する言葉をわたしは知らない」との感想。ちなみに、読む前、父アレクサンドル・デュマの「倅の小説は説教くさい」とのレビューを先に読んでしまっていたため、「確かに~」ってほほえましい気持ちに。

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    2016年03月02日
  • 椿姫

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    ほかの本、天国の本屋 恋火
    という本で気になって読みました

    読んだ当時は幼かったけれど、今こうして身を切られるようにどうか幸せを願って別れた人がいると、このマルグリットのようにアルマンに祈りと願いを一身にそそげるか

    マルグリットは身を滅ぼしながらも、アルマンの幸せだけを望んでいる

    どうか幸あれと願ってきえた人

    崇高な想いが昔もあったんだなぁとじんわりします

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    2015年04月20日
  • 肉体の悪魔

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    落ちてはならない恋に落ちてしまったことへの主人公の後悔がひしひしと伝わってくる。と同時に彼に嫌悪感を抱いてしまうのは、きっと作者の描写が優れているから。僕がこんな恋に落ちてしまったのは戦時中の不気味な雰囲気が影響しているのだ、と冒頭であるけれども、確かに作品全体に明るい雰囲気は漂っていない。薄暗い。
    いつの時代も人は背徳的な恋物語を読みたがるのでしょうか。

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    2014年05月10日
  • 椿姫

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    「椿姫」はいくつか違う翻訳者の本が出ていて、一番評判が良さそうだった新庄さんのを選んだ。海外文学を読む時には、翻訳された日本語から受ける印象で物語のイメージがかなり変わると思うので、そこは重要ポイント。古典の場合は特に。
    新庄さんの本はかなり読みやすい翻訳だった。
    高級娼婦というブルジョアのお金持ちばかり相手にしているとやたら何でも「お」を付けるような丁寧な物言いになったり、まどろっこしい会話のやりとりも新訳だともうちょっと砕けた感じになるのだろうか?他の訳も読んでみたいという気持ちにさせられた。
    ストーリーは、勿論良く知っていて読んだわけだけれど、それでもやはり最後の方はマルグリットの心情が

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    2014年04月28日
  • 椿姫

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    友人にミュージカル『マルグリット』のライブCDを借りたことがきっかけで、その作品の原作を手に取りました。もっと早く出会いたかったなー。
    読んだあとは切なさがのこります。

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    2014年03月24日
  • 椿姫

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    デュマ・フィスが1848年に書き上げた彼の実体験を基にした小説。父親は、"巌窟王"や"三銃士"で知られるアレクサンドル・デュマ。本書を原作にしたヴェルディのオペラが有名なので、そちらを知ってる人が多そうです。青年アルマン(デュマ・フィス)と高級娼婦マルグリット(マリー・デュプレシ)の恋愛模様を綴った悲しい物語です。アルマンの昔語りという体裁で話が進み、読者は結末を知った上で彼らに何が起こったのかを読み進めます。後半のマルグリットの手記は胸に響きます。何度か映画にもなっており、古い映画ですが、おすすめです。

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    2013年12月26日