新庄嘉章のレビュー一覧

  • 女の一生

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    ある女の一生をたどった物語。
    夫に裏切られ、愛情を注いだ子供に裏切られ、絶望してしまう女の様子は、みじめでもあり共感できる部分もあった。
    古い作品とは思えない。みずみずしい作品だった。

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    2011年12月05日
  • 肉体の悪魔

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    物凄く濃い本でした。16~18歳位に書かれた作品ということです。恋愛に狂う少年の心の動きにぞくっとしたり「もっと上手くやれば…」と思ってみたり。楽しい本では無いのですがまた読んでみたいです。個人的には「ペリカン家の人々」が気に入りました。

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    2011年11月08日
  • 椿姫

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    慎み深くあれ
    25年くらい前に新庄さん訳のこの文庫を読みました。25年分しっかり色あせた本になっています。少し前に、朝比奈さん訳の単行本を読んでみました。訳者によってずいぶん文章がちがって、今回の本はとてもわかりやすいです。
     しかしながら、マノンレスコーへの書き込み、「頭を低くして」と「慎み深くあれ」。同じ文章の訳とは思えません。新庄さんの「慎み深くあれ」はやはり名文の風格があると思います。
     後に見た、グレタスカッキの映画「椿姫」もとてもきれいでそしてとても悲しいよい映画でした。

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    2015年03月18日
  • 女の一生

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    人生の悩み、女性の愛憎は国も時代も超えるものだと実感。
    落ちて行く主人公が滑稽でもあり、共感してしまうと苦しくもなる。
    特に最終局面で息子に利用されているのをわかりつつ、信じる気持ちを捨てられない主人公が切ない。

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    2011年08月28日
  • 肉体の悪魔

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    タイトルも魅惑的ですが、内容もなかなか。古典的名作は早いうちに読むべきだな、と。その作品をなぞった後続の作品読んだ後だと、既視感みたいなものがあって感激が薄れるような気がします。
    もったいないことですよね。

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    2011年07月09日
  • 肉体の悪魔

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    少年の頃、男は年上の女性に惹かれるものである。さらに他人のモノと言うのは、魅力が増して見える。
    若気の至りは誰にでもあり、悩む姿は自分に重ねることができる。
    そして、悩みと言うのは、永続的に続くものではなく、あるきっかけで一切気にならなくなるものでもある。

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    2011年05月05日
  • 女の一生

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    救われない話だけど描写が美しい。ボヴァリー夫人は破滅していく女だったが、ジャンヌは追い討ちをかけられる女だ。俗っぽい司祭と狂信的な司祭、したたかな小作人たち。美しい自然。ペシミズムにあふれていながらも筆致は暖かい。トルストイとドストエフスキーを足して二で割った感じだ。
    ジャンヌや父親に自由主義的神学の影が見える。

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    2011年04月27日
  • 肉体の悪魔

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    これを16歳から18歳の間に書いたというラディゲが一番恐ろしいです。心理描写が実に的確で無駄が感じられません。

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    2010年12月12日
  • 肉体の悪魔

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    「『あんただって僕を捨てて、ほかの男たちが好きになるだろうよ』すると彼女は、自分には、決してそんなことはしない自信があるとはっきり言った。」

    「どうして彼女はそうしたすべてを耐え忍んでいたのであろう? 彼女があまりにもものを重大に考えすぎ、くだらないことを気にするのをひなんした僕の躾の結果だろうか? 彼女はこれまでよりも幸福そうだった。だが、それは、何か異様な幸福で、彼女はそれに気詰りを感じているようだった。」

    「だが、と僕は考えた。すべての人間が、自分の自由を恋愛の手に引き渡すところをみると、恋愛にはよほど大きな利益があるのに違いない、と。僕は早く、恋愛なしですますことができるほど、した

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    2012年10月15日
  • 未完の告白

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    あ、、なんだっけこれ、、、ジッドってなんか神々しいなと思って見てました…なにそれ……ジッドって名前と雰囲気が好きだった…。

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    2009年10月04日
  • 女の一生

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    こどものころ映画で観て、そんなわけないんだけど、女だったらみんなこんな一生を送らねばならないのかと思い恐怖した。本を読んでいても映画の場面がよみがえったなあ。現代女性には耐えられないような女の生き方な気がする。

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    2011年09月03日
  • 肉体の悪魔

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    表題他2編。「肉体の悪魔」は早熟の天才レイモン・ラディゲ17歳の処女小説である。肉体の悪魔と聞いてチェンソーマンを思い浮かべる、どれだけ強い悪魔が出現するのかと期待するも、出だしの雰囲気は三島由紀夫の「仮面の告白」かな。性に目覚めた16歳の少年の一人で語り一人で納得するお話。

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    2025年09月19日
  • 肉体の悪魔

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    予備知識なしで、「ドルジェル伯の舞踏会」を読んでみて、良かったんですよ!解説にラディゲの作品ならこの「肉体の悪魔」が一番だ、と書いてあったので、不穏なタイトルだけど読んでみた。

    肉体のこともあったけど、ドルジェル並みに精神の揺らぎが緻密に描かれていました。ドルジェルと違うのは、思考がマイナスなこと!ドルジェルはプラスだったので、悩みつつも爽やかで青春ぽい煌めきが良かったのですが、まあ主人公のこじれっぷりったら!!
    若い男性あるあるなのかもしれないですが、考えすぎ回り道しすぎ素直じゃないのに、根だけは真っ直ぐ。
    タイトルらしく肉欲のほとばしりが強く感じられたのは、一緒に収録されている「ドニーズ

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    2025年08月06日
  • 椿姫

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    高級娼婦である美しいマルグリットは馬車や宝石などの高級なものに囲まれた生活を送っていたが、それらは虚栄のもので、本当の愛情を前にしたら価値がないということを理解していた。
    自分の本当の幸福が何で構成されているのかということを知り、その他のものは迷いなく手放すことができる勇気がかっこいい。
    聡明な女性とは、愛情深く、勇気をもって優しさを体現することができる人かもしれない。
    一方で、女性の心の素直さや優しさを信じきれなかった男が悲しい。男には到底想像のつかないような、何層も深い愛情を理解するのは難しく、結局は保身に走ったように見えた。

    今と異なる時代背景、身分差などはあるけれど、愛や死というもの

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    2023年10月21日
  • 椿姫

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    想像以上に魅力的な女性だった!
    気高く賢い魅力的な女性だった!
    可愛さ余って憎さ百倍なんてくそくらえだね
    アルマンの幼稚で執拗な傷つけ方にしっかり怒りを覚えてしまったーーー

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    2023年06月17日
  • 肉体の悪魔

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    満足
    その時代を生きながらにして、その時代にいる自分を描くのは大変な功績だ。
    彼は「戦争が自分を子供でいることを許さなかった」と書いているが、果たして彼以外にこれが書けただろうか。
    もはや年齢の問題ではなさそうだ。

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    2023年05月13日
  • 女の一生

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    学校卒業からの、夢の人生の始まり、自分の人生の始まり、と思いきや、あっけなく出会い結婚、人生に翻弄される貴族女性の話。

    原初のタイトルは Une vieということ。
    本当にいろいろ起きて、場面によって喜劇であり悲劇。

    主人公の女性の周りにもさまざまな登場人物がいて、その女性はそのうちの一つの生き方、そのような一つの人生についての視点として読めるのかなと思う。
    多分楽しんでいるときもあるけど、割と一貫して悲劇が印象的。女性を翻弄する人間関係とは対照的に、自然や情景の描写は、読者にも少し安らぎを与える。

    解釈によって人生は悲劇になり喜劇になり、重要なのはその人自身の解釈なのではないかと。

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    2023年02月03日
  • 女の一生

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    主人公ジャンヌが次々とフラグを踏んでいく様子に昼ドラ的展開を感じた…。文学作品として有名だけどテーマが大衆的なので比較的読みやすいかも。

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    2022年01月08日
  • 女の一生

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    この著作を端的に表すなら、独身の人が周りの人からなんで結婚しないの?って聞かれてうざいなと思ったら「結婚したって『女の一生』みたいになるだけだから。」と答えてもいいくらいの、暗い作品。最後のオチだって、一応絶望エンドではないけれども、いい方向に向かうのかこれ…?と疑問に思わざるを得ないような終わり方だ。
    最初の段階で、両親(特に父親)に純粋純潔に育てられて修道院を出たお嬢様、という描写でもう悪い予感しか無いと思ったが事実そのとおりに。
    だが皮肉にも、主人公の状況がひたすら暗いほうに転がっていくに従って話の内容としては面白くなっていくと個人的には思う。この当時では女の人生なんて生まれた家と配偶者

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    2019年12月29日
  • 椿姫

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    なんだかなぁ(;´д`)とモヤモヤしながら、ついつい先が気になり、読み進めてしまった感じ。古臭いような、でもいまだにこういうのあるよね、、っていう感じもしたり。読後スッキリではない。主人公のお二人ともに、イライラしちゃう。

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    2019年12月18日