新庄嘉章のレビュー一覧
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著者デュマが実際の体験を基にして書いた長編小説。
高級娼婦マルグリットは椿を愛し、常に身に付けていたことから「椿姫」と呼ばれていた。華やかな美貌を持ち、お金持ちのパトロン達に囲まれ、不自由ない生活を送っていた。友人の紹介で青年アルマンはマルグリットに出会い、一目惚れをする。アルマンの直球な愛の告白をあしらいつつ戸惑いも感じていたマルグリットだったが、その誠実さに惹かれ、2人は相思相愛になる。マルグリットは贅沢な生活も捨て、郊外でアルマンと2人きり穏やかな生活を始めるが、それは長くは続かなかった。
奔放でプライドが高く、寂しがり屋。様々な表情を見せるマルグリットは読者目線でも魅力的です。特にア -
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「『あんただって僕を捨てて、ほかの男たちが好きになるだろうよ』すると彼女は、自分には、決してそんなことはしない自信があるとはっきり言った。」
「どうして彼女はそうしたすべてを耐え忍んでいたのであろう? 彼女があまりにもものを重大に考えすぎ、くだらないことを気にするのをひなんした僕の躾の結果だろうか? 彼女はこれまでよりも幸福そうだった。だが、それは、何か異様な幸福で、彼女はそれに気詰りを感じているようだった。」
「だが、と僕は考えた。すべての人間が、自分の自由を恋愛の手に引き渡すところをみると、恋愛にはよほど大きな利益があるのに違いない、と。僕は早く、恋愛なしですますことができるほど、した -
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予備知識なしで、「ドルジェル伯の舞踏会」を読んでみて、良かったんですよ!解説にラディゲの作品ならこの「肉体の悪魔」が一番だ、と書いてあったので、不穏なタイトルだけど読んでみた。
肉体のこともあったけど、ドルジェル並みに精神の揺らぎが緻密に描かれていました。ドルジェルと違うのは、思考がマイナスなこと!ドルジェルはプラスだったので、悩みつつも爽やかで青春ぽい煌めきが良かったのですが、まあ主人公のこじれっぷりったら!!
若い男性あるあるなのかもしれないですが、考えすぎ回り道しすぎ素直じゃないのに、根だけは真っ直ぐ。
タイトルらしく肉欲のほとばしりが強く感じられたのは、一緒に収録されている「ドニーズ -
Posted by ブクログ
高級娼婦である美しいマルグリットは馬車や宝石などの高級なものに囲まれた生活を送っていたが、それらは虚栄のもので、本当の愛情を前にしたら価値がないということを理解していた。
自分の本当の幸福が何で構成されているのかということを知り、その他のものは迷いなく手放すことができる勇気がかっこいい。
聡明な女性とは、愛情深く、勇気をもって優しさを体現することができる人かもしれない。
一方で、女性の心の素直さや優しさを信じきれなかった男が悲しい。男には到底想像のつかないような、何層も深い愛情を理解するのは難しく、結局は保身に走ったように見えた。
今と異なる時代背景、身分差などはあるけれど、愛や死というもの -
Posted by ブクログ
ネタバレ友人に勧められて読んだ本。
恋愛の心理描写のある本を読みたくて。
全体の8割が内観的な文章なのに、
しつこさを感じさせないラディケの文才に驚く。
だらだらとなりがちな物語を、若くして書いたとは信じられない、人生を達観したラディケの一文が引き締める。そういう箇所が随所にあって、いちいち唸ってしまった。
恋愛の感情の波をよく表現していると感心しつつも、あんなに情熱的になれるなんてタフだなと若干の尊敬がわく。まあ主人公にとっては、本当の初恋なので、その情熱に納得しつつ。
後半は、この先どうなるのかとハラハラしつつ読み進めた。
ラストが切なくて複雑な余韻を残す。
フランス映画的な「人生なんてそんなもの