小野塚カホリのレビュー一覧
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『僕は天使ぢゃないよ。』ぽちが関を呼ぶ二人称の「あなた」が心に沁み入る。初読みの時とは印象ががらりと変わった。ドラマCDを聴いたせいだろう。小野塚作品、実はそんなに好きではなかった。自己陶酔程ではないが、JUNEを読んでた時に感じていたのと類似している「これは耽美である」と言うあの「陶酔していいんだよ」感が先に来てしまって、冷静に読めなかった。小野塚作品はそのJUNEよりもリアルさで先に行ってるよ、って感じが凄くして、どうしても吸い取り紙に水が沁み入るのとは逆で、弾く感じがしていた。JUNEを読んでた時も、「美しいものに陶酔して何が悪い。これは選ばれたものの楽しみである」と言いたげな作品が苦手
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あなたのとりこ――ヅッカ氏が描くなら健全な男の子も好きだなぁ。「だってオレ好きな女の子いるもん」高校生ぽい!そんな彼に振り回される。
密室と蜂蜜――エレベーターの中にて。なんかあっさり。それなりにページ数はあるのにショートショートみたいだ。
愛はどこへ行った――十代前半の少年の肉体が生々しい。ヅッカ氏、変態だな。(褒め言葉です)
さようなら さようなら――欲望ありきの女の子と、どこか夢見がちな男の子。思春期。「どっか連れてって欲しいなあ」と呟くのは男の子のほう。
繁――こうゆうのは男男でやるっちぅのがヅッカ氏の良心だと思っていたのだが…だって『セルロイドパラダイス』は美しかったもの。 -
Posted by ブクログ
「飯事」と「中学3年生」がすきです。っていうとすごく問題がありそうだけど…!その純度の高さとか、直向さとかっていうより、言葉なんて交わさなくても人のことは解るし恋は出来るよなあってきゅんとします。特に異性に対しては言葉で理論武装しがちだしさ、そういうのが無い関係って清らかにさえ見えてしまう。
小野塚カホリの短編集って一冊ごとに作品の共通点があることが多くて、これはどうにも『見透かす』というオチの漫画が多かったなあ。特に後半。
このラインナップだと「初めまして」がちょっと異作な気もする。私だったらこの作品ラストに持ってきたな。なんでこの順番にしたのかな? -
Posted by ブクログ
小野塚カホリの絵と内容に惹かれて買ってみたもの。
男女、男同士、女同士の恋愛ごちゃまぜ短編集でした。
・アレルギー
超短編。だけどこの主人公の言い分が分かる気がした。
・ドライブ
超短編。たるいダメ男とそれが愛しい彼女って感じ。
・シガー、ライター
男同士の片思い。
実姉に恋した男と、姉の恋人の教師の三角関係?に主人公のおねえキャラくんが+α。
フロイトとかゴッホとか出てくるとこが小野塚っぽい。
・清ら影
女同士の心中未遂。
リスカ少女大原と主人公毬谷。
大原の言葉になにも返せなくなる。理由なんてないんだ、と。
高校の制服スカートで飛べそうっていうの、なんか分かる気がする。
・are