永井隆のレビュー一覧
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ネタバレ永井隆が描く、長崎の信徒発見から浦上四番崩れに至る物語。弱い者ほど、神の助けを祈りながら神に強められて殉教していく姿が印象的だった。守山甚三郎の弟祐次郎の殉教時の遺言通りに、姉マツは子どもを保護する施設を作り、甚三郎は長男を司祭に育てた。その司祭と永井隆が繋がってるあたりも、それが史実としてあったんだという感じがして感慨深い。乙女峠の殉教者の話は他でも読んだけれど、この本と重なるエピソードばかりだったので、本当にそんなことがあったんだなと思う。浦上という小さな農村の迫害が、日本の不平等条約の改正の妨げになるほど欧米で非難轟々だったというのは、なんだか嬉しいというか、人権の重みや信仰の自由の重さ
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Posted by ブクログ
原爆が投下された前後に小学生だった子供たち。そして、それから少し時間が経過しただけの、その子供たちによる作文。薄い本だし、子供たちの作文なのでその気になれば一気には読むこともできるが、単語から情景を浮かべて共感しながら読もうとしてしまったせいで、何度も本を畳む。言葉にならず、安っぽい感想も評価も書けない気がしてしまったが、実際に体験した人たちが言葉にしているのに、それを読んだ人間が言葉を失う事もないのであって、感じたままを記す。
直接か間接かに関わらず、戦争の被害者は子供たちだ。選挙権もなく、行政に働きかける力もない。革命だって起こせない。戦争の理由も、目的も、その意味も分かっていやしない。 -
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これもタイトルが気になって、手に取った本。
ビール業界のガリバーだったキリン。しかしそんなキリンの現状に、不安を覚えた社員がいた。それが前田仁である。
ハートランドという、キリンとは似ても似つかないプライベートブランドを立ち上げ成功を収めていく。
そんな中、慢心のキリンはアサヒが放ったスーパードライに、足を取られる。
打倒スーパードライの本命として前田仁さんは一番搾りを立ち上げるも、社内抗争に敗れ子会社へ出向する。そしてキリンは、迷走を始める。トップシェアから陥落し、暗黒の時代に入る。
そこに救世主として出向先から呼び戻されたのが前田仁さんである。マーケティング部長として、次々にヒッ -
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何となくの直感でこの本は良さそうという
感触がありましたが、まさにその通り。
この本は、間違いなく"買い"の一冊です。
キリンにいた伝説のマーケターの半生を
当時のビール業界の競争を交えながら語った
ノンフィクションなのですが、
お酒を飲まない自分にもとても面白かったです。
(お酒の銘柄は全然分かりませんでしたが…汗。)
主人公の男気溢れる考え方がカッコ良過ぎます。
というか、こんな人、大企業にもいるんですね。。
唱和だからこそ存在したのかもしれませんが、
読んでいて気持ちよくなるような本でした。
もちろんマーケティングの勉強にもなります。
真似するのは、中々難しいです -
Posted by ブクログ
【どんな本?】
一番搾り、淡麗、氷結などを作ったキリン伝説のマーケター、前田仁の評伝。自分の仕事の仕方を振り返ったり、マーケティング思考を強化するのに役立つ。企画部門にいる自分にとっても大いに参考になった。
商品開発秘話はもちろん、キリンとアサヒの激しい競争や内部のゴタゴタなど、自分が普段からよく飲んでいる飲料の知られざる裏面に触れることができ、楽しみながら読むことができた。また、ヒット商品の生産の過程についても詳しく解説されているため、普段何気なく飲んでいるビールやチューハイの進化の過程にある工夫や苦悩がよく分かり、お酒を飲むのがさらに楽しみになった。
本書からは、マーケティングの面白さが