柴田よしきのレビュー一覧
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「自分の知らないところで増殖する他人からの悪意」の話なのに、読後はけっこうすっきり。中盤からがほんと面白かった。
どんなに気をつけていたっていつ、どの場面で、どのような形で自分が他人を傷つけているのかなんて実際は分からないわけで。
そういうのはある意味自分の意志とは関係なくて、何がきっかけになるかも分からないし、自分でも理不尽な理由で人にマイナスの感情を持つことって少なからずある。なのにどこかでまさか自分に限って、と思ってる。そういう無意識の無神経さって確かにある。自覚するのは恐いけど、したたかに図太くやっていくしかないんですよね。
ついでに、1章で反応した両想いホモセンサーが大的中だった -
Posted by ブクログ
お待ちかねの正太郎シリーズ♪ 前回同様今回の短編集にも趣向があって、「正太郎視点」の物語と「トーマ視点」の物語とが交互に配置されている。特にトーマ視点の物語である三作は、ラブストーリー(猫も人も)なども絡んだ雰囲気でこれまた一興。これ読んで、トーマもかなり好きになったぞ。「プルトニウム・ラブ」(ちと危険な感じもしますが……)な関係も可愛いけれど、早いところ正太郎とトーマを会わせてやって~と思わずにはいられない。
ミステリとしては幾分弱めかな。表題作なんて、「猫でも解る暗号」だもんね(笑)。だけど難解なだけが良いってわけでもないし。ほっと一息つきたいときにおすすめ!な一作。 -
Posted by ブクログ
下澤唯の夫貴之は三年前に失踪した。
彼らの結婚生活は1年。唯は夫の行方を捜しながら夫の残した探偵事務所を続けている。
そんな彼女を気遣い何かと救いの手を差し伸べているのが兵頭風太。
彼は京都府警捜査一課の警部補は唯の同級生であり、夫貴之の後輩に当たる。
《観覧車》
遠藤祐介の妻冴子から夫の行方を捜して欲しいという捜査の以来。
遠藤が出社しなくなってすぐに不倫相手の白石という女も会社を退社。
唯は白石のあとを追う。
彼女は毎日観覧車に乗る他にはただ無為に時間を過ごしているだけという感じを受ける。
遠藤は会社の不正を一心に背負う形で自殺をしていた。その現場を60日の間白石は観覧車から見守り続け