望月諒子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
貧困・育児放棄・売春… 社会派ミステリーというのかな。
初めて読む作家さんでしたが、帯に東野圭吾の『白夜行』や宮部みゆきの『火車』を思わせる…と大好きな作家さん2名の名があったので思わず手にしました。
半分ぐらいまでは、主人公(?)のルポライターの感想や思いの説明が多く、この感じは私の好みではないな~となかなか進まなかったけれど、そこを過ぎたら急に展開が早く感じてあっという間に最後まで読み切りました。
でもとにかく重たかったです。重たくて重たくて沼地に足首を取られてズブズブと引きずりこまれるような感じ…。
重たい話が何もかも嫌いというわけではないけどここまで重たいと娯楽として読書をしている私に -
Posted by ブクログ
最初から最期まで一貫して訴え続けてくる、“どんなにがんばってもクズから抜け出せない”と。辛辣でキツい
第三章に入ってからの一読者としての振り回され方に緊張感がありました。可能性のうちのひとつであるとはいえ、どうかそうであってほしくないと願ってしまう、、、、ような真実、、、
店頭でどーーんと平積みされているのに惹かれて読みました。本作者の小説、初めて読みました。
文庫本の解説に作者の作品歴が紹介されていて、本作はフリーライターの《木部美智子》シリーズ5作目とのこと。他のも読みたいです。
また、『大絵画展』2021、『フェルメールの憂鬱 大絵画展』2016、『哄(わら)う北斎』2020 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの方の小説はじめて読んだけど面白かったー。
『医師ガシェの肖像』は本当にいま個人所蔵で行方はよく分かってないのか。でも水面下でサザビーズとかはちゃんとどこにあるか掴んでそう、、。
絵画は描かれた時代背景、作者の人生、絵画の来歴、いろんなものが絡み合って1枚の絵それぞれにロマンが生まれて惹きつけられる。
印象派が出てきた時ってほんとうに世界に激震が走ったんだろうな。ヨーロッパとアメリカの絵画を見る視点とか、ほんとうに絵画って面白い。
ところでこの小説、騙されるのが読んでてしんどくて。最後にまた騙されるのかと脱力しそうになった。『三度の飯より警官の小芝居が好き』ってなんだよ、爆笑。
ぜんぶ分 -
Posted by ブクログ
新聞広告を見てなんとなく購入してしまったが、2011年に出版された作品の再文庫化だった(単行本・文庫は光文社)。なんとね(-_-;)。後発ゆえ大幅に加筆修正され、名画の口絵もある。
転落人生のどんづまりで投資詐欺に引っかかり、後のなくなった男と女が、誘われるまま名画強奪に荷担するというお話。あまり深く考えずに読めばそれなりに楽しいが、ちょっと考え出すとあれこれ気になってくる。あまりにも御都合主義だし、懲りない馬鹿ばかりで呆れてしまった。美術界の不都合な事情を歯に衣着せず暴くのは爽快だったが。
続篇・続々篇もあるようだ。こちらも新潮文庫で出るのかなあ? -
Posted by ブクログ
ネタバレ2023/08/21予約
木部美智子シリーズ。関東大震災を生きた笹本弥生。
戦後一人残され、仕事先の呉服屋の残したものを闇市で売りさばき、やれることは何でもやって、資産を作り老後を高級ホームで過ごしていたが殺される。
資産管理を任せていた弁護士の深沢。と、13年前、深沢のかわりに司法試験の論文テストを受けてくれた宮田の関係。
熱心かつ良心的な弁護士の宮田は、何度も保証書を出し、裏切られ2億5000万にも達していた。
深沢が笹本弥生の預り金から融通して宮田に渡した直後、宮田は大金ごと事故、死亡する。
その宮田は、かつて弥生が働いていた呉服屋のご主人の孫だった。呉服屋から受けた恩義を忘れず、今世 -
Posted by ブクログ
フリーライター木部美智子シリーズの一作目。
読み友さんからおススメされたシリーズもの。
電子出版で大ヒット、話題を呼んだ大型新人のデビュー作・待望の文庫化!とのことで期待高まるも、かなり読みにくかった…(^◇^;)
なんだろう?文学的っぽい感じ?の視点や描写、考察なんかがちょいちょい挟まれて書かれてるからかな〜?
やっと面白く読み進められたのは3/4程も過ぎた辺りから。
なかなかに根気を強いられましたが、おススメされたシリーズなので頑張りましたw
筋立ては面白いと思えたし、シリーズ2作目は連続猟奇殺人事件らしいので、続けていってみたいと思います!w