あらすじ
悪名高い宗教家が入院中に死亡した。多額の布施を強要されて家族を失った老婆が「自分が呪い殺した」と名乗り出る。しかし疑いの目は正義感の強い若い研修医の工藤孝明に。濡れ衣を晴らし個人病院の勤務医になった工藤だが、またも彼の目の前で患者が死亡し嘱託殺人を疑われることに……。取材を進めるフリーライターの木部美智子は、「呪われて」死んだ者がほかにもいることを知るが──。人間が秘める暗部に鋭く迫る社会派ミステリー。『蟻の棲み家』でベストセラー作家となった著者の初期の傑作、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
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Posted by ブクログ
ホラーみたいなタイトルだけど、社会派ミステリーw
いや〜、圧倒された…木部美智子、やるなぁ〜!!
ぐいぐい読める部分とスルッと理解するには難しい部分とがあって、一気に読むのはなかなか…集中力がね…(^◇^;)
工藤という内科医が、何つーか、間の悪い人で、良心的な、フツーの人なのに、運命に?翻弄されちゃって、まぁ大変。
いつか報われる日が来るといいんだけど…。
Posted by ブクログ
嘱託殺人を疑われた医者が転勤後の病院でも同じことが起こり真相を調べる話。呪いのメールに人形、出てくる人間全員が怪しくどこに終着するのか分からない不安とまぁ振り回される。望月さんの小説は誰に感情移入するかによって重さが全然違う。このやるせない感情をどうすれば。
Posted by ブクログ
木部美智子シリーズ、刊行順だと本書は第三弾になる。フリーライターの木部美智子が殺人事件を暴く。今回は法律で裁かれない悪人を、藁人形に釘を打って呪い殺すという老婆にまつわる話。多くの殺人事件が起こり、こんがらがってしまう。真犯人は暴かなくていいのだろうか?
Posted by ブクログ
社会派ミステリー。解説者が望月諒子の語りに掴まれると、絶叫マシンに乗ったかのようにぶんぶん振り回されると言っていたが…。何だろう。呪いとは?読みやすいけど、私的には、はまらなかった。
Posted by ブクログ
※
ぎっしりと詰まった文庫本466ページ。
病院で相次いで起こる不自然とも思える急死。
事件性に疑問を抱いた記者の木部美智子が、
鋭い観察力と行動力、幅広い同業者の情報網と
報道のノウハウを駆使して病院で起きた死の
違和感を追求し、真相にせまる物語。
記者特有の嗅覚で調べ上げる情報を武器に
警察とも駆け引きする美智子の肝が座った
記者魂に圧倒され、美智子という登場人物に
興味をそそられます。
『殺人者』の時と同様、関係者の下に何度も
足を運び、真っ向から質問をぶつける熱意と
危険な場所にも躊躇なく向かい相手と対峙する
様に記者としての揺るぎない信念が感じられて、
美智子の行動を通して事件の謎が明らかになる
につれ、同じ時間を駆け抜けてるような気持ちを
覚えました。
美智子がどの様にして物語の中の記者になって
行ったのか、その過程に興味がわく物語でした。
Posted by ブクログ
呪いメールを受け取った人が次々と死んでいく。研修医の工藤は殺人を疑われて都落ち、タネという老婆が自分が呪い殺したと名乗りをあげる。はたして全員が呪い殺されたのか?それとも全員が殺されたのか?というお話。
医師がたくさん登場するので少しこんがらがってしまった。仕事をとるために体を張っていく、千里という記者のキャラが面白かった。