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Posted by ブクログ
北斎の版画をめぐる、頭脳戦。
だが、ちょっと合わなかった…
絵画もミステリも好きなのだが、本書は、私が思うに、山場に欠ける。
京都、銀座、そのほか各地を巡り、たくさんの絵画が登場し、たくさんの人物が北斎について語る。
でも、この人何の人だっけ?がよくあった。
絵について語る箇所もあり、確かにそれは絵画の背景を知るのには非常に有効だし、勉強になった。
面白い箇所だった。
けれども、探偵Qがモナリザの絵と対峙した時のスピード感や山場はない。
確かに対象が少し違うのかもしれない。
どちらかと言えば原田マハの系統なのだろう。
しかしあちこちに物語の舞台が飛び、人が入れ替わると読者としては、それについて行くことに一生懸命になり、あらすじを追えなくなってくる。
たくさんの知識をたくさん詰め込んで消化不良、と言ってしまうと手厳しいだろうか。
絵画にあまり馴染みのない読者はタイトル、画家を書かれてもわからないのではないか、と思った。
もう少し語る絵を絞った方がわかりやすいと思う。
わかりやすさだけを求めるつもりはないが、論点(というか中心)は絞った方が、面白さを堪能できるのではないかと思う。
Posted by ブクログ
タイトルには『大絵画展』とは銘打ってはいないが、前2作の主要メンバーが登場しており、絵画を絡めたコンゲーム小説なのでシリーズとしては3作目にあたるのだろう。騙しの仕掛け自体は楽しめた。
前2作に引きつづき、登場人物の口をして熱く語られる美術業界に対する批判的な言論が随所に見られる。フェノロサや林忠正等、開国間もない明治初期の日本文化を海外に広めた背景やその評価、日本美術の閉鎖性やマーケット等について、これらを面白く取るかどうかで評価が割れるかもしれない。
タイトルでは北斎と銘打ってはいるが、冒頭から最後までキーとなるのは実はクリムトの絵画『婦人の肖像』。実物の絵画は本当に行方不明になり20数年後に発見された作品だ。作中には確かに北斎に絡む作品もあるにはあるが、昨今の浮世絵ブームにのっかって北斎とつけたのではと勘ぐってしまった。
なので、美術系小説として期待すると肩透かしを食らう。あくまで絵画美術品をモチーフにしたコンゲームエンタメ小説である。
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小説・文芸
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