さだまさしのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ブクオ100円本。
さださんの詩的な歌詞、美しいメロディ、好きなんですよ。至極日本的な感じであって。
年始、明けてからすぐ始まるNHKのさださんの公録ラジオみたいな番組で、ああ年が明けたなって毎年少し観てから眠りにつく。
ただ、何となくこの手の昔は良かった的な語り口は好きになれない。いや、共感は勿論ある。たしかにそうだなと思うところはあるのだけれど、それを言ったところで何になるの?というのが正直なところ。
拾うべきところは勿論あるのだけれど、一冊の本にしてしまうと鼻につくところも多々あってね。総合的な評価が下がってしまうわけ。
まぁぶっちゃけ20年前の刊行なので、今語らせればもっと違う話なんだろうからこちらが時事ネタを読むにゃあ遅すぎやせんか?ということなんだけどね。
小林よしのりのゴーマニズム宣言みたいな印象。読んだことないけどw
んでも変わらず好きだし、来年初も彼の番組で年が明けるけどもね。 -
Posted by ブクログ
この本は東京都葛飾区の四つ木にある『銀河食堂』という小さな飲み屋に集う常連客のさまざまなエピソードがそれぞれの章になっている。(当然ながらタイトルは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』のもじりだ)
簡単に言えば、まるで『パンプキンパイのシナモンティー』の歌詞の居酒屋版という感じ。
ところどころ話の中に『木根川小学校』『木根川薬師』などのこのあたりの地名が出てくる。さだまさしファンの方にはわかると思うが、アルバム『夢供養』(1979年)に『木根川橋』という曲があり、このあたりに少年時代に下宿をしていたらしく、下町のさまざまな風景が懐かしく描かれているのだ。
また最終章のタイトルはなんと『セロ弾きの豪酒』でした。※『セロ弾きのゴーシュ』のダジャレ?
一点だけ難点があった。下町のことを語るために、語り手が落語を話すように物語がすすめられるが、個人的にはこの口調が実に読みにくく、ストーリーを理解しにくかったなあ。いろいろひねりすぎ?で、これまでの『さだ小説』からすると、僕には低評価でした。
-
Posted by ブクログ
岩波書店からの出版? 日本エッセイスト・クラブ賞受賞! 驚きと興味を覚え、手にしました。
本書は、2018年から2年間、岩波の雑誌『図書』に連載した「さだの辞書」24編に、書き下ろし1編を加え単行本化したもので、今年文庫化されたようです。岩波からの出版やタイトルの経緯と裏話は、本編にあり伏せます。
落語の三題噺(落語の形態で、客席から3つの言葉をもらい、それを織り込みその場で話を作る即興演目)になぞらえたのでしょうか、目次を見ると全25編とも「タロー・目が点・広辞苑」のような題が連なります。
その昔、私は一人都会の片隅で浪人生活をし、ラジオから流れる「案山子」に涙し、励まされたのでした(笑)。軟弱とか暗いとか言われますが、歌詞の魅力に惹かれたものです。
あれから数十年!(綾小路きみまろか!)、しばらくご無沙汰しておりましたが、シンガー・ソングライターという範疇を超えた幅広い活動を、遅まきながら知ることとなりました。
自身の来し方から始まり、人との繋がりが大きく広がっていき、まさに自伝的エッセイです。言葉の端々から、人生経験を積んだ方にほど響く内容である気がします。
全編を通じて、さださんの多芸多彩ぶりを改めて感じました。幅広い視点、鋭い観察力と感受性、温かな人柄と人を惹きつける話術(表現力・文才)に感心することしきりでした。
弱者、傷付いている人々に、何か行動を起こそうとする姿勢に敬服します。 -
Posted by ブクログ
一時は「殺してしまおう」とさえ思っていた、自分が精神を病むきっかけとなった相手。実際にそんな相手を許せるかどうかは置いといて。リハビリとして始めた遺品整理という仕事。その中で佐相さんや依頼人含め、たくさんの人と関わってきた。そして雪ちゃんが打ち明けてくれた過去のこと。遺品整理の仕事をすることなく雪ちゃんの告白を聞いていたら、きっと杏平の中では松井に対する殺意が再燃していたと思う。遺品整理の仕事であらゆる人の生きた証と、生命の終わりに触れたこと。彼の中ではこの事実がとても大きいんだなって。人生観、死生観すら変えてしまうほどの衝撃を伴う体験をできた杏平は幸せ者だよ。