榊原英資のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
元大蔵省の官僚であった著者が書いた、何のために学ぶのかの考えを書いた本。
現在学習を続けている学生や社会人1,2年面の人たちに向けて書かれている。著者は次世代リーダー養成塾の塾長代理でもあるよう。
マーケットとは何かという基本的なことから、なぜ学ぶことを続け自分を差別化する必要があるかまでをとてもわかりやすく解説してある。
そして平素な文章で書かれてあり非常に読みやすい本。
留学経験を通して感じたグローバル社会の中での日本人の強みなども書かれてあり、自分のキャリアを考える上での指針となるような本だった。英語学習に対するモチベーションも上がった。
学生時代に読みたかった一冊。
自分のこれ -
Posted by ブクログ
良き本でした。内容は新たな知見ではなく、どちらかと言えば今までの内容の整理って感じです。
ドル360円のときから今に至るまでの為替、世界情勢の流れからEU形成にまつわる話、更には中国や東、東南アジアの話までまとめて整理してあり、金融と為替、通過や経済がまとめてある非常にいい本だと思います。
まとめ話の他にも、インフレに関してIT化とグローバリゼーションによりマクロ経済学の前提が崩れた為、金融政策によって是正されるものではないとしてインフレ目標に否定的な見方、アメリカの緩やかな崩壊と当面の維持、中国、インドの30~40年後の台頭など面白いことも書かれています。
強いて言えば、人間の欲望に関 -
Posted by ブクログ
・外から再評価するとものがよく見える
ちがう国の文化を知ることでそれとの比較から日本の文化を意識するし、深く理解もするからです。
・目的意識を持って取り組む
頭がまだ柔軟な若い頃に海外へ留学することを推奨している。自分でも体験してきたことだが、異質な文化に触れることがその人のものの見方を広げるし、新しいものを創造するときに必要となる知的な刺激にもなるからである。また、日本語以外の言語を習得することは、それだけでその人の活動範囲を広げることにもなる。
大切なのは目的意識を持って取り組むことで、それらの体験を自分がステップアップしていくための糧にできるなら、よかれと思えることは積極的に体験すべきで -
Posted by ブクログ
メモ
元官僚トップから見た日本。
現状の天下り規制への反論。
(一部納得できる。人材交流が不可になる。有能な人材が官庁にいかなくなる。)
物事を白か黒だけでは判断できない。
政治家と官僚はコンビネーション
日本の携帯はオーバークオリティー
インドマーケット
国家戦略がない。(エネルギー)
原発の安全性を科学的に議論できない空気。
リスクの説明、利用しない場合に起きることの説明がない。
論理的な議論を不可能にする仕掛けが、今の日本のテレビではシステム化されている。
証拠によって実証可能な仮説こそが科学、証拠によって反論可能な仮説こそが科学。
「拉致問題」しかかたれないのは外交では無 -
Posted by ブクログ
ミスター円こと榊原氏の本。2008年。過去の世界的な経済イベントを解説しており、今後の日本の方向性を提案している。先進国においては、資産を保有している割合が大きいため、サブプライム問題のような大きな資産価値の下落は、そのまま財の下落に通じる。つまり、資産の価値に振られる状況である。一方、途上国は保有資産が少ないために、逆の状態にある。世界中の状況と日本の体制から、今後の世界で生き残るためには、農業政策、円高政策、エネルギー政策を確実に実施することが重要と説く。人口減少の問題はそのまま受け入れ、いかに、労働力が低下したなかで付加価値の高い製品・サービスを提供するかが問題となる。したがって、産業構
-
Posted by ブクログ
電機業界に身をおいている身分としては昨今の東アジア(韓国、台湾、中国)の台頭は身近な事として危機感を持っていた。 しかしながら、ものづくり大国の日本がよもやこんなに早く近隣諸国に追いつかれるとは思っていなかった。
要因の一つは国が技術の重要性に無頓着で何十年かけて日本企業が蓄積してきた製造技術レベルを保護することなく海外に流出させてしまったことに有ると考える。 技術流出の結果として日本の製造業は苦戦を強いられる結果となったし、また企業自身もそれを読み取り先手を打てなかった事も要因であると思う。
昨今の日本株の下落が日本の企業自体に世界が魅力を感じていないということを如実に語っている。