榊原英資のレビュー一覧

  • 円はなぜ強いのか ユーロ危機が加速する世界経済の大転換

    Posted by ブクログ

    ”新たな成長戦略”というが、成熟国家としての日本に成長戦略が必要か。 多くの日本人は成長シンドロームから抜け出られないようだが、いまさら、発展途上国の中国やインドと競争してもはじまらない。必要なのは成長から成熟へのパラダイムシフトだ。成長から成熟に発想を転換して、日本の良さを再認識するべきだ。

    他国にない日本らしさ、ユニークな日本の文化は江戸の後期から明治維新までに完成した。元禄時代の17世紀に日本の人口は急増して3000万人に達するが、文禄時代の18世紀から19世紀にかけては3000万人で安定した。江戸後期、貨幣経済が拡大し、浮世絵、文楽、歌舞伎、大相撲などの庶民文化が花開いた。成熟期とい

    0
    2013年01月14日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    江田氏の「財務省のマインドコントロール」をはじめとして巷には財務省バッシングの書籍が溢れ返っている。このような中、本書は数少ない財務省、公務員擁護の冊子。向かい風をものともせず蛮勇をふるい一石が投じられている。親財務省のバイアスがあり意見は公務員寄りかもしれないと前置きしながらも財務省の驕りを率直に認め、公平公正まことに真摯に書かれている。大蔵省での生の経験がふんだんに盛り込まれた回顧は説得力があり懐深く真の実態に迫っている。

    0
    2013年01月09日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    通貨にまつわる通説に対し、榊原氏が見解を述べている本。
    基本論調として、世界同時恐慌のリスクがあること、実質レートでみるとそれほどの円高ではないことから、円保有が肯定されている。

    0
    2013年01月06日
  • ドル漂流

    Posted by ブクログ

    漂流という言葉から為替の変遷と今後の予想が書かれていると連想するが、どちらかというと為替の歴史が丁寧にまとめられている本。ミスター円による為替予想はあまり書かれてはいない。個人的に面白かったのはデフレは構造問題であるということ。経済のグローバリゼーションに伴って、日本ではデフレ、新興国ではインフレが生じ物価水準が収斂するのは当然のことである。そんなところで金融緩和を行っても資産バブルが生まれるだけで実体経済は変わらない。だから白川総裁はインフレターゲットはこれまで設定しなかった。2013年、これからの日本経済が楽しみである。

    0
    2013年01月03日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    元財務官が書いた本。

    立場を明らかにしている以上、財務省よりになってしまうのは仕方が無いと思いつつ、財務省の役割や功罪、その中の公務員像がオープンに書かれていて、興味引かれる内容となっている。

    公務員への就職を控えている人や、そもそも公的機関に興味のある人はどうぞ。新書だからそんなにパワーを裂かなくても読める。

    0
    2012年12月31日
  • 幼児化する日本社会 拝金主義と反知性主義

    Posted by ブクログ

    二分割思想を懸念する一冊。
    子供の世界は大人の鏡である。
    まったく、そのとおり。
    なんて偉そうに言っている自分もどうだか?
    と考える。

    0
    2012年11月25日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    竹島一彦・公正取引委員会委員長と同期なのか・・・。
    しかも、浜田卓二郎まで・・・。
    入省年次によって、人材の特色というものは出るものなのか。

    元大蔵官僚だからといって、財務省を擁護するわけではないのだろうし、
    民主党の政治主導批判は、こうなった結果からすると、その通りなのだろう。

    0
    2012年09月30日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    日本の高等教育政策を学ぶ上で、政治過程のアクターとして財務省は大きな役割を果たしているだろうという視点から本書を手に取ってみた。

    政治過程についての学修を深める目的を充足しようとしていたが、本書は財務省の歴史、特に人物史に集中しておりほとんど参考にならなかった。

    読者として批判的に読み進めたうえで、エリート組織としての財務省を賛美し、これまでの財務省を中心とした官僚制システムの継続を筆者が望んでいることに深く疑問を感じた。しかし、民主党が掲げる脱官僚も現実性は乏しい。どのような仕組みがこれからの日本にとって最適なのか深く考えさせられた。

    0
    2012年08月26日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    ミスター円の財務省解説。
    組織としての仕組みや、事務次官の歴史など。

    本人も随所で述べているように、かなり財務省よりの内容だった。
    大蔵省時代の過度の接待を、習慣化されてある程度致し方ないとか、消費増税が不可避であることなどは、首をかしげてしまう。

    組織図を交えての財務省の説明はわかり易かった。
    主計局と主税局などが何をしているのかもしれた。
    ただ、大蔵・財務の歴史に割りとページを割いていた。
    できれば、行なっている業務や、各重要用法案の中身などについて論じて欲しかった。

    0
    2012年08月11日
  • 幼児化する日本社会 拝金主義と反知性主義

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    現在の日本が抱えている様々な問題を具体的に取り上げて、そも打開策をこうしたらどうだろう?と提案している本

    特に若者に蔓延する問題と、その原因となる特にメディアの腐敗というか低レベルかを憂いでいる。この辺りについては凄く同意できた。

    特にメディアが何でも単純な善悪で物事を紹介し「ズバッと」バカでもわかる勧善懲悪スタイルを取ることが、大きな問題であると指摘している。

    確かに最近のテレビを中心としたメディアの質の悪さというかレベルの低さはげんなりする一方であるが、まぁそれを望むスポンサーと視聴者がいるんだからメディアだけを責めるのもどうかなぁとかは思った。

    あと「儲けりゃなんでもOK!」の拝

    0
    2012年04月07日
  • 強い円は日本の国益

    Posted by ブクログ

    ー売るシステムから買うシステムへの転換ー
    アジア等の新興国の成長や人口構造等の相対的な変化といった、世界経済の構造変化は、21世紀型の価格革命、すなわち資源価格の高等とハイテク商品のコモディティー化をもたらす。
    その中で日本経済が生きていくためには、従来の労働集約的な輸出立国から、資本集約、更に技術集約的なブランド商法へと産業構造を転換していく必要がある。

    榊原さんの主張は要約すると以上のようになる。

    気になった点として、現状(2008年9月時点での「現状」だから、当然今現在とは全く異なる!)は円安バブルという主張はイマイチぴんと来なかった。
    それは、主張の根拠に名目レートではなく実質実効

    0
    2012年03月12日
  • 強い円は日本の国益

    Posted by ブクログ

    資源・食料の希少品化、そしてハイテク製品のコモディティー化のトレンドが今後ますます加速して行くというのが筆者の主張。他の方も書いてありますが、間に挟んである為替の歴史(ニクソンショックから現在に至る)が冗長すぎて全体が締まらなかった印象でした。ただ筆者の考えは、現在の円高について考える上で参考になりました。

    0
    2011年11月18日
  • インド・アズ・ナンバーワン 中国を超えるパワーの源泉

    Posted by ブクログ

    これまでのインドの歴史やインド人の思考様式などについてよくまとまっている本。ただ、これからのインドについての記載はほとんどない。

    0
    2011年09月28日
  • 日本は没落する

    Posted by ブクログ

    本人は危機感あるんだろうけど、その前に書いてある
    内容に興味があって購入。

    このままなにもしないと没落するよってことだね。

    最近、著名人はみんな産業のルールが変わったと
    いうね。

    0
    2011年08月27日
  • 人民元改革と中国経済の近未来

    Posted by ブクログ

    [ 内容 ]
    原始資本主義段階の中国経済。
    中国の政策決定周期。
    人民元の再切り上げはいつか。
    華僑人脈の強み。
    経済の高成長はいつまで続くか。
    中国躍進で日本はどうなるのか。
    人民元改革と中国経済の行方を予測。

    [ 目次 ]
    第1章 誤解だらけの人民元論争
    第2章 中国政府の政策決定メカニズム
    第3章 動きだした人民元改革の未来
    第4章 中国経済の成長はいつまで続くのか
    第5章 社会主義体制の残滓とその功罪
    第6章 中国の強さを支えているもの
    第7章 中国共産党支配のリスク
    第8章 迷走する日中関係の未来

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆

    0
    2011年05月24日
  • 日本は没落する

    Posted by ブクログ

    知り合いから薦められ読んだ本。
    2007年末時点の情報ではあるが、未だ提示された問題点は解決策をみていないように思う… 。
    全てにおいて、長期戦略の欠如が、国力の弱体化を招いていると。特に、教育の劣化については、小学生を持つ親として一番琴線に触れた部分。
    世界の動向をザックリつかみ、さて、一日本人として、どうあるべきか、と考える一助となるが、情報がちと古いのと、提案されたソリューションの切れがイマイチなので、星、5点のうち、3点。

    0
    2011年05月23日
  • 日本人はなぜ国際人になれないのか 翻訳文化大国の蹉跌

    Posted by ブクログ

    日本の特色である、外来の文化等を取り込み、自分のものにしてしまうと言う性質が、現在の国際化を妨げている。
    日本かkろえまで、中国文化欧米文化を自己のものとするべく様々な努力を行い、日本化した上で取り込んできた。欧米図書の翻訳もそうだ。それがあまりにも徹底していたため、ほとんどの概念が日本化され、それが今現在に至っている。翻訳された概念はあくまで日本化されたものであり、欧米本来の意味合いとは違っている場合もある。
    日本では外国の図書は瞬く間に翻訳され出版されている。それが故に日本人は外国語を真剣に学ぶことなく、知識を得ることができた。いまはそれが日本の国際化を阻害している。
    グローバル社会はイヤ

    0
    2011年03月19日
  • 日本人はなぜ国際人になれないのか 翻訳文化大国の蹉跌

    Posted by ブクログ

    タイトルに関する内容は、第6章の後半と第7章のみ読めばよいかと。
    日本の文化を発信するためには英語を英語で学ぼう、というところですか。
    前半は引用が多いです。日本の文化の考察が中心だからでしょうか。
    各所で出てくる経済の話は、それがメインの本ではないので深くは書かれてないのですが、それが物足りなく感じます。
    やはり著者は専門の経済関連の話のほうがおもしろいのかな。

    0
    2010年03月30日
  • 日本人はなぜ国際人になれないのか 翻訳文化大国の蹉跌

    Posted by ブクログ

    なぜ外国語(英語)が喋れないのか?
    ⇒外国語を外国語のまま使わなかった、日本語に訳してしまったのが原因
    (十年英語を勉強しても身につかないのは和文英訳、英文和訳が原因)

    たとえば、blue=青と直訳するけど、本来のblueは陰気、憂鬱なイメージが強い。単語で暗記してもだめ。結局、文章全体から推測するしかない。

    日本企業の問題点は、国内市場がかなり大きいので国際的に進出する必要性を感じない。一方、おとなり韓国は自国の市場自体が小さいのでどうしても国際進出するしかない。

    では、国際市場ですっかり出遅れた日本は今後どうすればいいのか?
    著者は日本のユニークな文化(たとえばマンガとか)をどんどん

    0
    2010年03月31日
  • 知的食生活のすすめ 食文化と歴史から考える新しいライフスタイル

    Posted by ブクログ

    食が分かれば世界が分かるとほぼ同等の内容。「ラ・ピラミッド」のマダム・ポワンの弟子がポールボキューズであり、トロアグロ兄弟であるというのが発見。美食礼賛の為にはまず健康からということで、素材の良さを大事にする日本食の再考や雑食の文化、医食同源の文化を持つ中国を分析し、結びには著者自身の健康管理術を掲載している。サラリーの語源がラテン語のサラリウム、塩を支給するという意味という瑣末な知識は調味料の歴史を知る上で面白いと感じた。

    0
    2010年01月31日