榊原英資のレビュー一覧
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”新たな成長戦略”というが、成熟国家としての日本に成長戦略が必要か。 多くの日本人は成長シンドロームから抜け出られないようだが、いまさら、発展途上国の中国やインドと競争してもはじまらない。必要なのは成長から成熟へのパラダイムシフトだ。成長から成熟に発想を転換して、日本の良さを再認識するべきだ。
他国にない日本らしさ、ユニークな日本の文化は江戸の後期から明治維新までに完成した。元禄時代の17世紀に日本の人口は急増して3000万人に達するが、文禄時代の18世紀から19世紀にかけては3000万人で安定した。江戸後期、貨幣経済が拡大し、浮世絵、文楽、歌舞伎、大相撲などの庶民文化が花開いた。成熟期とい -
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日本の高等教育政策を学ぶ上で、政治過程のアクターとして財務省は大きな役割を果たしているだろうという視点から本書を手に取ってみた。
政治過程についての学修を深める目的を充足しようとしていたが、本書は財務省の歴史、特に人物史に集中しておりほとんど参考にならなかった。
読者として批判的に読み進めたうえで、エリート組織としての財務省を賛美し、これまでの財務省を中心とした官僚制システムの継続を筆者が望んでいることに深く疑問を感じた。しかし、民主党が掲げる脱官僚も現実性は乏しい。どのような仕組みがこれからの日本にとって最適なのか深く考えさせられた。 -
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ネタバレ現在の日本が抱えている様々な問題を具体的に取り上げて、そも打開策をこうしたらどうだろう?と提案している本
特に若者に蔓延する問題と、その原因となる特にメディアの腐敗というか低レベルかを憂いでいる。この辺りについては凄く同意できた。
特にメディアが何でも単純な善悪で物事を紹介し「ズバッと」バカでもわかる勧善懲悪スタイルを取ることが、大きな問題であると指摘している。
確かに最近のテレビを中心としたメディアの質の悪さというかレベルの低さはげんなりする一方であるが、まぁそれを望むスポンサーと視聴者がいるんだからメディアだけを責めるのもどうかなぁとかは思った。
あと「儲けりゃなんでもOK!」の拝 -
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ー売るシステムから買うシステムへの転換ー
アジア等の新興国の成長や人口構造等の相対的な変化といった、世界経済の構造変化は、21世紀型の価格革命、すなわち資源価格の高等とハイテク商品のコモディティー化をもたらす。
その中で日本経済が生きていくためには、従来の労働集約的な輸出立国から、資本集約、更に技術集約的なブランド商法へと産業構造を転換していく必要がある。
榊原さんの主張は要約すると以上のようになる。
気になった点として、現状(2008年9月時点での「現状」だから、当然今現在とは全く異なる!)は円安バブルという主張はイマイチぴんと来なかった。
それは、主張の根拠に名目レートではなく実質実効 -
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[ 内容 ]
原始資本主義段階の中国経済。
中国の政策決定周期。
人民元の再切り上げはいつか。
華僑人脈の強み。
経済の高成長はいつまで続くか。
中国躍進で日本はどうなるのか。
人民元改革と中国経済の行方を予測。
[ 目次 ]
第1章 誤解だらけの人民元論争
第2章 中国政府の政策決定メカニズム
第3章 動きだした人民元改革の未来
第4章 中国経済の成長はいつまで続くのか
第5章 社会主義体制の残滓とその功罪
第6章 中国の強さを支えているもの
第7章 中国共産党支配のリスク
第8章 迷走する日中関係の未来
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆ -
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日本の特色である、外来の文化等を取り込み、自分のものにしてしまうと言う性質が、現在の国際化を妨げている。
日本かkろえまで、中国文化欧米文化を自己のものとするべく様々な努力を行い、日本化した上で取り込んできた。欧米図書の翻訳もそうだ。それがあまりにも徹底していたため、ほとんどの概念が日本化され、それが今現在に至っている。翻訳された概念はあくまで日本化されたものであり、欧米本来の意味合いとは違っている場合もある。
日本では外国の図書は瞬く間に翻訳され出版されている。それが故に日本人は外国語を真剣に学ぶことなく、知識を得ることができた。いまはそれが日本の国際化を阻害している。
グローバル社会はイヤ -
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なぜ外国語(英語)が喋れないのか?
⇒外国語を外国語のまま使わなかった、日本語に訳してしまったのが原因
(十年英語を勉強しても身につかないのは和文英訳、英文和訳が原因)
たとえば、blue=青と直訳するけど、本来のblueは陰気、憂鬱なイメージが強い。単語で暗記してもだめ。結局、文章全体から推測するしかない。
日本企業の問題点は、国内市場がかなり大きいので国際的に進出する必要性を感じない。一方、おとなり韓国は自国の市場自体が小さいのでどうしても国際進出するしかない。
では、国際市場ですっかり出遅れた日本は今後どうすればいいのか?
著者は日本のユニークな文化(たとえばマンガとか)をどんどん