榊原英資のレビュー一覧

  • 財務省

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    エリート意識「ノブレス・オブリージュ(高貴なるものの義務)」は必要。そしてエリートとは、学歴、職位ではなく、「常に世界情勢に通じ、幅広い人脈を維持し、最先端の情報や知識を身につけていること。」そしてそのエリートである官僚は、エリートとしての誇りを持ち、エリートとしての責任を果たし(必ずしも能力、労力に見合うほどの報酬ではないかもしれない)、政治家は官僚をもっと「使って」ほしい。
    筆者の考えは非常に勉強になる。

    0
    2017年01月07日
  • 資本主義の終焉、その先の世界

    Posted by ブクログ

    著者(水野さん)は、「より速く、より遠く、より合理的に」は近代の行動原理であり、近代システムが機能不全に陥れば、この原理をひっくり返すしかなく、「よりゆっくり、より近く、より寛容に」を前提にしたシステム(二十一世紀の「新中世主義」)を構築するこを提唱している。
    二十一世紀の「新中世主義」を構築するにあたり、江戸時代中期の生活が参考になるのかもしれません。見えない時代を乗り霧には、実学重視の教育ではなく、人文系の教育が重要性がましているように思います。
    著者の榊原さんは、成熟という点では日本は再優等生なのだから、「成長戦略」などといって過去の高成長をノスタルジックに求めるのではなく、成熟の果実を

    0
    2016年10月02日
  • 資本主義の終焉、その先の世界

    Posted by ブクログ

    水野さんの前作を読んでからの、今作だったが前半は資本主義経済の成り立ちがメインになっており、ややわかりづらい内容。後半については対談形式になっておりこちらは読みやすかった。
    結論、前作を超えるほどのインパクトは無し。やや難しい目でした。以下抜粋
    ------------------------
    ・超低金利が意味するのは「実物投資空間」の消滅という意味
    ・一人あたりのエネルギー消費量と、労働生産性は正の相関関係が見られる
    ・近代にとって無くてはならない、電子機械と自動車産業で不正をしなくては利益が得られなくなったということは、近代の成長メカニズムが破綻したことを意味する。
    ・株価は上がっても賃金

    0
    2016年02月27日
  • 強い円は日本の国益

    Posted by ブクログ

    ハイテク=コモディティ化、資源=稀少化 ∴円高を逆手にとって資源を確保せよ。理屈はそうだけど、資源ナショナリズムの風潮はどうなる?

    0
    2015年08月16日
  • 君たちは何のために学ぶのか

    Posted by ブクログ

    高校にて進路講演を行う機会が多いため手に取った。何のために学ぶのか、どうしたら将来やりたいことが見つかるのか、に悩める高校生に読んでほしい1冊

    ・日本では3人に1人が非正規雇用の職。正社員の減少、派遣社員の増加は、まさにグローバリゼーションの結果。
    ・会社に関係なくビジネスの世界で生き残っていけるのは、他の人に代わってもらうことのできない仕事、スペシャリストの仕事。
    ・「絶対的優位」というのは、あらゆる点で圧倒的に優れているということで、これはもう一目瞭然の天才ですが、世の中、圧倒的に優れた人というのはそんなにいない。そこで大切なのが「比較優位」。
    ・プロとは創造的な仕事をする人たちであり、

    0
    2015年05月11日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    ミスター円が経済ニュースを徹底分析してくれている本です。「円高」にまつわる誤解とプラスアルファで日本人だけが気付いていない「世界同時恐慌」の危機について。

    0
    2015年02月18日
  • 榊原英資の成熟戦略

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「失われた10年」「失われた20年」と、ただ年数を重ねて定義しなおすだけでは、能がないですよね。今頃振り返ってみて、「そういえば、そうだね」と腑に落ちたのは、本書にあったこの記述。

    成長が鈍化したのではなく、成熟。

    「前進するのが善」を疑うこと。

    江戸時代が成熟時代のお手本だという指摘に、ハッと我に返った思いがしました。経済が成長をやめ、成熟期に入ったところで文化の花が開いたとのこと。

    本当ですね。これからが、本当の心豊かな時代なのかもしれません。

    ところでつい最近、1ドル=110円に届く水準まで円安が進み、これまで円安を歓迎していた産業界から、円安を懸念する声が上がりました。

    0
    2014年10月28日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    確かに、この本を読む限りにおいては、財務省の大バッシングというのは、少しかわいそうにも思えた。

    ただ、おそらく、財務省に大きな問題ははらんでいなかったとしても、他の省には問題があるというのは古賀茂明氏の「官僚の責任」で見受けられたので、是非合わせて読んで欲しいと思う。

    この両者の本では、政治主導の大切さとともに、官僚の必要性、つまり脱官僚ではなく、協力していく姿勢が重要であるという意見で一致している。

    0
    2013年06月16日
  • 幼児化する日本社会 拝金主義と反知性主義

    Posted by ブクログ

    かなり前に既読だったか、レビューを書いてみる。

    2007年出版時は、小泉政権で分かりやすさと熱狂が混在した時代だったと思う。その中で、子ども、家族、教育、企業、マスメディア等々いろいろなものが壊れつつあり、二分思考の問題点を説いている。

    発行から5年も経ったが、基本的な考えは変わらないと思う。拝金、反知性主義が横行する中で、正しいモノの考え方、見極める力が必要だと思う。

    0
    2013年04月22日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    この本は、「通説」と「真実」の2項目に分けて、少ない文字数で、やさしく表現しているので、とっても読みやすく、しかも内容は、常識を覆すような所があり、おもしろかった。
    偶然、エコノミスト誌の『2050年の世界』と合わせて読んだので、よけいに理解しやすかった。
    榊原氏の予測では、
    2050年のGDP
     1位 中国 
     2位 アメリカ
     3位 インド
     4位 日本

    読んでて恐い話も出てくる。
    ユーロ圏の財政危機から金融危機が発展するのではないかという懸念とは別のところで、世界同時不況という火種が燻っており、世界大恐慌が近づきつつある、とか。それは、中国が不況に陥ったとき。

    また、閉鎖的な経済

    0
    2013年09月14日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミスター円と呼ばれる著者だけに、為替・通貨を通じた経済認識と世界の状況が述べられている。現在をリ・オリエントへの折り返しの時代と読み、アメリカ、欧州、中国、インドなどのトレンドは参考になる。現在の円相場は、実質実効為替レートでみれば深刻な円高ではないという点も納得。マスコミなどでの通説が古いもので、新たな捉え方はこうだという構成も面白い。
    直近の為替相場の動きは説明と違うところもあるが、それだけ思惑で動くものだということなのだろう。世界同時恐慌の虞を言っているが、それでも円預金と国債をもっていればいいというのは本当だろうか?
    13-32

    0
    2013年02月26日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    超要約をすると….

    リーマンショック以来、ヨーロッパを中心に経済の状況は極めて悪く、この状態がすぐに好転することはない。通過は「無極化」状態であり、極め不安定。現在は円高ではあるが、実質実効為替レートではまだ超円高ではない。むしろより円高になる可能性は高い。

    さて、以上から筆者の考える対応策。
    1)中国とインド
     中国はバブルの様相だがこれをはじけさせてしまうと日本経済は苦難に落ちいる。中国をうまく支援して中国経済が落ち込まないようにすべき。インドは親日であり、若者が多いのでまだ成長する。インドで売る事はそれより西の諸国でもビジネスが出来る事。積極的にインドに出て行くべき。
    2)TPP
     

    0
    2012年12月11日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    円高ともデフレとも言われる昨今
    著者である榊原英資氏によると『そもそもデフレではない』し実質実効為替レートから見ると『名目70円台は「深刻な円高」ではない』そうだ。

    これは以前に読んだクルーグマン著『さっさと不況を終わらせろ』と間逆な内容なので読み比べると面白い
    クルーグマンは金融緩和についても「緩和している絶対額がまだまだ足りていない」とあるがこちらでは「これ以上の緩和は無駄」とある
    もちろん米国と日本を同列に比べるのには無理があるが通貨安戦争→ドル安に成功した米国が今後(来年)どうなっていくのこは非常に興味深い

    榊原氏によれば日銀の政策はまんざら間違っていなく成熟した日本には2〜3%と

    0
    2012年12月10日
  • 日本経済「円」の真実

    Posted by ブクログ

    これ以上の金融緩和は効果がない、これからは成長戦略が期待できない成熟社会、今は大した円高ではない、実質実効レートで見れば、これからが本当の円高、など、これが本当なら自民党は公約を守れない。選挙はどこに入れたらいいだろう…

    0
    2012年12月04日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    ひさしぶりに本が読みたくなって本屋に行って、目についたから買ってみた。

    だがしかし、ちょうど仕事に迷いを感じていた時だったので、自分を鼓舞するには十分な良書でした。
    財務省官僚の生々しい仕事人生が描かれていて、自分の今の仕事にもさまざまな示唆を与えてくれた。「にこっと笑ってぶったぎる」いいね。そういう人になりたいわけじゃなくて、そういうことができる人になりたいと思う。

    もっと、主計局ばりばりの人の体験談も読んでみたいですね。それと、自治省のものも。
    とりあえずさらっと読んで、よし、やろうと思わせてくれたので感謝です。

    0
    2012年08月09日
  • 財務省

    Posted by ブクログ

    ミスター円と言われた大蔵省OB榊原氏の本。学術的・専門的な話はなく、財務省・金融庁の組織の話を、固有名詞を交えながら書いている。官僚とはどのような組織で、どのような仕事の仕方をしているのかがわかる本であり、官僚バッシングが激しい昨今、それを擁護する内容になっている。政治家ではなく、実務は官僚が支えており、それは国のことを考えている、そして有名な官僚トップは皆すごい人・・・マスコミで言われている「自分の省益しか考えない人」という姿とは正反対の印象をうける。
    どっちが本当の官僚なのかは私にはわからないが、今までの日本の政治を支えてきたのは決して政治家ではなく、官僚の方々だと思う。
    霞ヶ関の組織や制

    0
    2012年07月13日
  • ドル漂流

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・貨幣的というよりは構造的な現在のデフレに対して金融緩和は意味がない。貨幣供給の増加は株式市場や不動産市場に流れて資産バブルを引き起こすだけであり、白川日銀総裁がインフレターゲットの設定を頑なに拒否するのはまことに適切である。断言している。
    ・企業、家計を含めた債務が過去最高。経常収支の赤字も過去最高。世界経済を背負っていくだけの力はないアメリカ。金融政策と通貨は統一化されているのに財政がバラバラ。リーマンショックを引き金に南北格差が大きな問題となって顕在化してきたヨーロッパ。これにとって代わると目されているのが中、印。近年とみにその発展がクローズアップされてきているが、そもそも歴史を振り返

    0
    2013年01月01日
  • 強い円は日本の国益

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    円高こそ日本の国益と言い切る榊原英資3年前の著作。全く色褪せていない。
    ・失われた十年としばしば言われるが、この十年は停滞していたどころか、寧ろ日本企業は戦略と構造を再編し、新しい制度を次々に確立した時代。分野を絞り込み事業を得意分野に集中する選択と集中。そして財務体質の改善により日本企業は劇的な変換を遂げた。但し成熟期に入った日本の製造業は、今再び世界の巨大な転換期の中でさらなる変貌を求められている。
    ・製造業は中国、インドに追われる立場に変わっている。安価なものを大量に作るのではなくフランスのワイン、スイスの時計のように質の高さに特化し希少価値を高めるブランド商法が肝要。既にアメリカや

    0
    2013年01月01日
  • 君たちは何のために学ぶのか

    Posted by ブクログ

    プロフェッショナルになる、これからは英語を学ばなければいけない、コスモポリタンになるには自国のことについて深く知ることが重要であるなどほかの本にも書いてあるような内容だったが、著者の実体験がもとになっているのでとても説得力があり、これからも学び続けようと思った。

    0
    2011年10月23日
  • 君たちは何のために学ぶのか

    Posted by ブクログ

    ふりがなだらけだけど、なめちゃいけない。

    年功序列型の給与体系が崩壊した理由が簡潔に理解できますね。

    0
    2011年10月18日