森岡浩之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
全体を通して楽しく読んだんだけど、全体的になんとなく物足りない。
会話のテンポが良くて、ピンチに次ぐピンチという展開も面白くて、続きが気になってしょうがないんだけど。
まず、いちいち付いているアーヴ語のルビが煩雑。
続きが気になると言っているのに、目が忙しくてなかなか進まないもどかしさ。
それから登場人物が多くて、誰が誰だか最後の方はもう思い出せなかった。
でも、敵味方ははっきりキッパリわかるので、誰が誰でも問題なし。
さらに、場所の位置関係がわからない。
巻頭に平面宇宙図でも載せておいていただけるとよかったのだが。
最後に、クラスビュールからの脱出行あたりから物語が駆け足で、もう少しじっくりと情景が目に浮かぶように書いてほしかった。
以上文句たらたら書きましたが、面白かったのは間違いないです。
SFを読み始めた頃のわくわく感を思い出しながら、終始楽しく読みました。 -
Posted by ブクログ
最初にジントの生い立ちから始まったので、てっきりジントの物語なのかと思ったら、どうも今作を読む限りではラフィールが主役の話のような気がしてきました。
突然帝国に侵略され、徹底抗戦を叫ぶ地元の人たちを裏切って帝国の貴族の身分を手に入れたジントの父。
そんな父親のせいで、成りあがり貴族としての居場所のなさを抱えるジント。
ジントと父の対立、または裏切ったと見せかけて地道に抵抗の火を育て続けた父の真実、などの話かと思っていたのです。
ところが、ジントが士官学校へ向かうために乗ったっ戦艦が、反帝国勢力に攻撃され、ジントを逃がすために発射された小型機は、息をひそめて気配を隠していた弱小男爵領で捕獲されてしまいます。
自身の領地を守るため、ジントとラフィールを監禁した男爵のもとから脱出した二人の行動の結果は後味のいいものではありませんでした。
表紙の絵だったり、ジントとラフィールの会話だったりからユーモアSFのつもりで読んでいたので、突然の、生き残りをかけた闘いの厳しさに、目が覚めた想いでした。
貴族には貴族の生き方があり矜持がある。
それを守るためならどんな手段を取っても…というのは、ジントよりもラフィールこそが皇帝の孫として日々突きつけられたものなのです。
男爵領から脱出しても、逃げついた先は反乱軍に制圧された場所。
生活様式も言葉も通貨も違う異国で、今度はジントがラフィールを守ります。
ね、最後の一巻は『王女の帰還』になりそうじゃないですか。 -
購入済み
本編のスキマ
本編のスキマ的な物語もあり 楽しめます やっぱりラフィールやジントが出てくる物語はおもしろい ただ 1作品ですが なんか共感できないものもありました まぁ 人それぞれですが
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Posted by ブクログ
ラフィールが司令官として戦争自体に大きく関わるようになって、ようやく世界の中心で動く人物に仲間入りしたと感じられるようになり、その成長ぶりに少し感無量だったりします。また話も末端ではなく中心に移って来て、その成否が今後に大きく影響する展開になってきて、これからどうなるんだろうとますます面白い展開になってきました。
それにしても、ラクファカールが陥落することは、ほぼ壊滅状態を意味すると思っていたのは地上人的発想が抜けきれていなかったからなのでしょうかね。帝都に重要な施設が集まっているとしても、あくまで宇宙空間に浮かぶ城塞や艦船であり、実は特定の星系への依存度は高くなかったということか。例えていうならアーブの都市はいわば浮き草が特定の岩の周りに集まっている感じで、岩にホースで水をかけて浮き草を蹴散らしても、ただ他の場所に移動して生き続けていくのと同じなのかもしれない。でも、今の地球規模の世界を想定すると、めまいがするほど巨大で莫大な数の浮き草が宇宙に漂っているということになるけれど、途方もなさすぎてやっぱりイメージできないから、地上人には理解できなくてもしょうがないということでなのでしょう。
『全艦、猫を降ろせ』のなぞもあきらかになって(!?)、この先どうなるのかが楽しみです。 -
Posted by ブクログ
タイトルの「突変」は「突然変移」の略称。ある時期から、この地球上の地域が突然、異なる進化を遂げた生命体が生息する「もうひとつの地球」と入れ替わってしまう災害が発生するようになった。
この災害は予測できず、その時そこにいたものは突然異世界へ土地ごと飛ばされ、電気も通じず、食事もままならず、原住生物に怯える生活を余儀なくされる。(境界線上にいたものは切断されて死んでしまう。)
末期癌の妻を家に迎える準備をしていた町内会長、家事代行会社の女性スタッフ、過去の突変で夫と生き別れた主婦、銃器オタクのニートに陰謀論を信じこむ女性市会議員…その日酒河市一帯は、そこにいた人々もろとも変移した。
いやあ、長いこと積み続けてたからこの機会に片付けちゃおうと思って旅のお供に選んだけど………迂闊だった。新幹線の中で泣くとこだった。
生き別れは、つらいものだ…。 -
Posted by ブクログ
SF小説である。
といっても華麗なスペースオペラでもハードSFなわけでもない。
舞台設定はSFであるものの、描かれる物語は日常生活に突如舞い込む『被災』に遭遇した市井の人々の物語である。
本書がSFであるワケに舞台設定にあるのだろうが。
タイトルにある『突変』。
突変とはある区域内が別次元、異世界の同一区域と入れ替わる現象のことである。
表地球と裏地球なのか、全く地球と異なる異星なのかははっきりしない。
表から裏に転移した表地球だった一部は寓地と呼ばれ、寓地からみた表地球は故地と呼ばれる世界を舞台に、ある日突然巻き込まれた住人たちの日常がリアルに描かれていく。
震災のような大災害に見舞われたとき、人というものはかくも日常の意識に固執するものなのか?というくらいに目の前に起きていることと日常の心配事が奇妙に重なり合う。
あまりにも理解不能な事象を目の当たりにするとパニックに陥らないような平衡感覚が働くのだろうか?
そんなことどうでもいいと思われることに執着する住民の行動が怖いほどリアルに感じた。
これは面白い!