藤田孝典のレビュー一覧

  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

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    2017年1月

    前作「下流老人」がベストセラーになり、多くのメディアで下流老人という言葉が聞かれるようになった。しかし、どうも多くの人は下流に陥る原因を、「自己責任」にしたがる傾向にあるようだ。
    この本は、単に「自分が下流に陥らないにはどうすべきか」という問いに答える本ではない。恥ずかしながら、私も自分の老後について不安があったのでこの本を手に取ろうと思っていた。

    では、著者はどのような事を訴えたかったのだろか。
    それは日本の社会保障システムの脆弱さではないだろうか。

    下流に陥る原因は様々ではあるが、少なくとも国が助ける事は出来る。しかし現実には、社会保障に充てられる予算は決して多くない

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    2017年02月01日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

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    前著は些細なきっかけで誰しも貧困に陥る危険性と、それを生む社会システムの問題を述べ、センセーショナルを呼んだ。続編では高齢者になっても働き続けないといけない我が国の現状と、出来なければ貧困化する現状をデータを用いて説得力のある議論を展開。一億総活躍社会は一億総疲弊社会の到来と、皮肉のある言葉で警鐘。我が国の社会保障への財源も含めた問題提起だが、方法論には色々と議論はあるだろうが、今の政策では改善が得られないのは明らかで、根本的な転換が必要と考える。

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    2017年01月25日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

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    現代の若者がいかに厳しい社会状況に置かれているかについて書かれた本。
    近年、若者の貧困が提言されるようになり、興味があったので本書を読んでみたのだが、その実態の深刻さに驚かされた。何より驚いたのは、私自身の状況も、周りの環境によっては貧困に陥る危険性があるということに気づかされたことだ。

    私は現在社会人1年目であり、実家に住みながら毎日片道1時間半ほどかけて通勤している。
    なぜ独り暮らしをしていないかというと、私の会社は関東圏出身者には住宅補助が出ず、今の給料では東京での独り暮らしは厳しいと考えたからだ。
    それでも、私は幸運なことに家族との仲が良く、また通勤時間も読書等に当てることができるの

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    2016年12月18日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

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    「下流老人」で高齢者の貧困と格差の問題をあぶりだした著者が若者の貧困について「貧困世代」という衝撃的なネーミングで暴き出した。若者の貧困は、バブル景気の崩壊以降、人件費を削減するため、若者を犠牲にしながら、企業の成長や経済成長、あるいはシステムの延命や存続を進めるようになった。そのために1990年代後半以降に増えている非正規雇用は意図的に作られており、若者の貧困も同時に拡大を続けている。この構造的な変化に社会自身も若者自身も気づいてない中で声をあげれないでいる実情がある。また世界で最も高等教育に自己負担が多い日本では、親世代の収入減でバイトに頼らざるを得ず、また、そのバイトもブラック化が進んで

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    2016年06月17日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

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    20160518

    下流老人に続き、日本が抱える社会福祉の問題点を具体的に明らかにした一冊。

    現代の若者たちが感じる生きづらさ。日本に蔓延る閉塞感の根本が、若者たちが当たり前に生きることすら難しいという状況にあるのだろうと思える。

    例えば、日本が進める住宅政策。持ち家が当たり前にあり、誰もが目指すべきというような考え方事態がおかしいのだろう。それでも、住宅ローンの金利が低いと言って、35年ローンを組ませ、新築で住居を買うことを進め、そこへの控除を行う政策。また、持ち家を持つことが人生の目標とも言えるような世論。

    こういった認識を変えることが、まず一歩であると著者は言う。

    自分自身、教育

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    2016年05月18日
  • 脱・下流老人 年金、生きがい、つながりを立て直す

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    著者の言う通り、私の周りでも高齢と思われる人がサービス業や駐車場整理などに就いているのを見かけることが多くなった。生活保護を受けている人の約半数が高齢者だということも、言われてみればそうだろうな、と納得する。社会保険料削減と声高に叫ばれる昨今、高齢者に厳しい目が向けられているが、高齢者も決して安穏としているわけではないのだ。昭和に構築された年金制度が持続不可能のまま放置されてきたツケを払わされているのは若者だけではない。仮想敵を設定して世代間の分断を進め、失政から目を逸らすという常套手段に与したくはない。次、『棄民世代』読みます。

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    2025年11月28日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

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    2015年あたりで話題になっていた一冊。参考にと読んでみました。現在の中高年はもちろん、これからの若い世代もみな誰もが生活保護ギリギリの下流老人になりうる時代です。少し健康を害したりするだけで容易に転落してしまう現状に恐怖すら覚えました。

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    2025年08月04日
  • 貧困クライシス 国民総「最底辺」社会

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    貧困に対してどう立ち向かっていくかを記した一冊。

    2017年出版と今となっては若干古いものの、役所への具体的な申請方法なども書いており、とても勉強になった。

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    2025年01月25日
  • 知りたい! ソーシャルワーカーの仕事

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    薄いブックレット
    社会福祉士の雇用形態の8割強が正規職員であることに驚く。
    2015年の本
    ソーシャルワーカーが行う
    ミクロレベルとマクロレベルの話

    実務の大変さを薄いブックレットで著しきるのはとても無理だろうけれど、まず知らない人が知るには薄くて読みやすい本。

    ミクロレベルは
    個々人の話に耳を傾け、相談者が何に困っていて、どのような福祉制度やサービスを利用していけば問題が解決するのか、一生懸命考え取り組んでいく仕事。必要な支援施策を検討し、生活改善に結びつけていく活動。

    マクロレベルは
    社会に働きかける者としてのソーシャルアクションの話。
    なぜ、相談者が目の前に現れるのか、どうして福祉

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    2024年08月16日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

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    下流老人にならないためにどうすればよいか?ということについて書かれているが、自分事として、しっかり考えないと、いつの間にか歳を取っているということになりかねない。
    世の中を変えるのは難しいことだけど、声を挙げなければ見向きもされない現状。
    制度の恩恵を受けたければ、申告、しかも手続きがとても煩雑な日本。弱い者を助けるという色が薄いことに残念な気持ちになったが、一方でそれを少しすつでと変えていけるのは国民である自分達なんだとも思う。

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    2024年08月09日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

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    衣食住を整えるために精一杯で、健康で文化的な最低限度の生活ができかねる若者がいる日本の現状に暗い気持ちになった。
    年代が貧困世代にあたるので、この内容は切実だった。現状を直視し向き合うことは、痛みを伴うことでもあるけれど、現状を知ることは次のステップへ進める糧になる。

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    2024年06月06日
  • 貧困クライシス 国民総「最底辺」社会

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    ネタバレ

    世代や性別ごとに「貧困」を捉え、解決法などを提言してあって良書だと思った。
    著者が指摘する「やりがい搾取」や「努力しても報われない社会」は若者に限らず、中高年世代にも言えることではないかと感じた。(各企業の定める基準を満たさない限り、ほとんどの中高年がそうなる、それを目の当たりにした若者が希望を持てなくなるという負のループともいえるのではないだろうか)コロナ禍の中、エッセンシャルワーカーの待遇に比して、賃金が伴っていないことが露呈してなお、仕事の社会評価は変わらず、妙なお客様第一主義を振り回す企業に都合よく消費されているのではないだろうか。
    「自助」「自己責任」「(顧客に)期待を超える満足を」

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    2024年03月03日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

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    日本国内の格差と社会保障制度の漏れ、その犠牲となる老人について学べます。
    どうしても分断化された社会においては、政治的には老人優遇、将来のことを考えれば若い人たちを考えろ!と老人を単なる負債•コストと捉えがちです。
    相対的に見て老人の方が、、、という考え方に一理ありますが、膨大な量の老人たちが苦しい生活をしている実情を知ることで、日本という国のバッファが急速に無くなっている実情を知れました。

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    2023年10月06日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

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    私達夫婦も既に仕事を辞めて、昨年、旦那が詐欺にあい、
    お金をだまし取られてしまいました。幸い今のところ貧困に陥ってはいませんが、もしまた何か起きたら危ないですね。
    生活保護をもらっている人の事を、私の父が見くだしたような感じだったことを思い出しました。でも、私は消費税も払っているし、必要なら堂々と申請しようと思います。

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    2023年04月02日
  • 貧困クライシス 国民総「最底辺」社会

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    生活困窮者を支援するNPO法人を主宰する著者が実際にサポートした若者、高学歴者、女性、老人の貧困の実例を経緯を含めてその実態を詳しく解説します。極端な事例という気もしないでもないですが、それが逆にある日突然自分に降りかかってくるかもしれないとのリアリティがあります。そういう意味でも、自分だって何かの拍子にこうなるかもしれないと考える連帯が必要ですね。それにしても折角生活保護などの申請して暮らしていけるようになったのに自殺してしまうとは悲し過ぎます。

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    2022年09月29日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

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    少し前に、老後の生活の為に必要な金額が示されていましたよね。
    その金額があったとしても、不慮な病気、事故、予期せぬ扶養家族増加(子どもが孫を連れて転がり込んでくる、親を引き取ることになる等)によって、年金をそれなりに受け取っていようと、2000万円持っていようと下流老人になる可能性は誰にでもあるのだ、ということに衝撃を受けました。

    以前、消費税をアップさせる際、「社会福祉」に利用する、というのを私自身も聞いていましたが、ふたを開けてみると、実際に福祉に利用されたのは、そのうちのほんの僅かな割合だったとか。
    今回の増税はどうなんでしょう。

    全体が底上げしてもえらえるのであれば、増税は我慢する

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    2022年05月31日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

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    高齢者にばかり税金を使うのではなく、若い世代に投資すべきだと思っていた。しかし、予期しなかった様々な要因によって、誰でも下流老人になってしまうと知った。そのため、高齢者支援も必要であるし、生活が苦しくなった際は生活保護も積極的に活用すべきだと強く感じた。自分も十分に下流老人になる可能性があるため、今からしっかり対策していきたい。

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    2022年04月16日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

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    将来ほとんどの人が下流老人となるという言葉にはインパクトを覚えた。
    生活保護制度があるにも関わらず、日本は生活保護を受ける人に冷たい視線を与える。
    それによってなかなか申請することが難しいというのもよく分かった。
    ぎりぎりまで我慢をし、どうにもならなくなった時には死の直前ということもあるという。

    しかも、下流老人になるのは貯蓄がなかったから、怠惰な生活を送っていたからではないということもこの本を読んでよく分かった。

    さぁ、ここから自分はどうするか。
    自分の老後のためにいかに蓄えておくか。
    歳を取ると、病気などによって莫大なお金が急に必要になることもある。
    一生安心して暮らしていけるようにす

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    2022年03月22日
  • コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

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    『明日は我が身かもしれない』
    今の生活を送ることができているのは「運が良かっただけ」と思っておいた方が良いかもしれない。
    「自己責任」という言葉を使う人は、自分が「運が良い」とは思わず、明日は我が身とは想像もしないで、不寛容なことを平気で言うのだろうと思う。
    今のコロナ貧困が招いた格差社会を理解するなら「運悪く」貧困の状態になってしまった人にボランティアや寄付で力を貸すだろう。最低でも寛容な考え方をして発言するだろう。
    コロナ禍は、良くも悪くも人の本質が露わになってしまう。

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    2021年08月31日
  • 中高年ひきこもり―社会問題を背負わされた人たち―

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    本書では40歳~64歳の「中高年ひきこもり」について、ひきこもり当事者の声をもとにその実態を描き、その背景や対策課題について論じられています。中高年ひきこもりの背景としてパワハラ等労働問題との関連や幼少期や若年期におけるいじめ等のつらい体験があると述べられていますが、その点については自分の見解も同じです。人間関係がどうしてもうまく築くことができない人たちがいることを我々は認識しなくてはならないと思いました。

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    2021年08月14日