藤田孝典のレビュー一覧

  • 脱・下流老人 年金、生きがい、つながりを立て直す

    Posted by ブクログ

    これからも増え続ける高齢者が幸せで豊かな暮らしができるようにという観点から現状や今後の方策を論じる。
    前半の内容は、定年退職後にお世話になっていた就労の場をまもなく去り、年金生活者になる自分にはひしひしと伝わった。
    特に、年金だけでは暮らせず、70~74歳で3割強の人が働いている実態を知り、焦りを感じた。
    マクロ経済スライドによる年金減額を緩和してほしいとも思った。
    一方で、社会貢献やエッセンシャルワークの重要性、協働労働やコミュニティにおける連帯、私的所有から共有財産(コモン)への転換にも目を向けなければならないと感じた。

    0
    2025年03月01日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

    Posted by ブクログ

    社会的弱者層の貧困問題の研究者であり、かつNPOの代表として彼らへの支援を行っている著者による、「貧困世代」の若者たちの実態と対策を述べた本。
    2013年刊行。

    「貧困世代」(Poor Generation)は、著者の創作語であり、1973年以降に生まれた日本の若者たちを指す。
    現在の52歳以下で、約3600万人存在している。

    貧困世代は、教育や国主導の福祉から排除され、奨学金返済や年金保険料支払いの重苦を背負っている。劣化した雇用・労働環境におかれ、家族機能の縮小、住宅政策の不備によって追い詰められている世代だ。

    この現実を反映するように、若年層(15〜34歳)の自殺率は10万人あたり

    0
    2025年02月07日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    少し前の本だが「下流老人」の後が気になっていたので読んだ。前作に続き、「死ぬまで働く」未来が現実になることを強調しており、暗い気分になる。特に第2章の事例紹介は残念であり、不安を煽られる。

    下流老人に陥ることを個人レベルで対処する策は無い。予防措置として、社会の構造と実情を理解し、声を上げ、連帯するしか無い。これではあまりにも寂しい結論だろうし、当時はこの本を読んでガッカリした方も多かったのだろう。確かにこの本だけを読むと、働く気力、介護や子育ての気力、選挙投票に行く気力を削がれるもの。ズルして儲けるか、ゴマすりしてまで出世するしかないのか。若かった自分は、きっと腹を立てたことだろう。

    0
    2024年04月11日
  • 脱・下流老人 年金、生きがい、つながりを立て直す

    Posted by ブクログ

    このシリーズも二冊読んでおりある程度は免疫があったもののやはり内容は辛辣で考えさせられるものが多かった。
    国や社会の仕組み上どうしても貧困になるざるを得ない人も確かにある一定数は居るけど自助努力の有無もやっぱり考慮するべきなと思うのが持論。
    周りにあまりにも何もしないで文句ばかり言う人達が多いので。

    0
    2023年04月12日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    要はある程度稼いで納税し、ある程度蓄財していたとて、いろんな要因で老後資金不足に陥り困窮することは他人ごとではないということを、事実や事例をもとにこんこんと説明されている。非常に丁寧で納得できた。

    生活保護レベルでの生活を余儀なくする「下流老人」は増える一方であると筆者は語る。

    一番感じたのは、「下流」が「不幸」には紐づいてはいないということ。
    医療を受けれない、まともな食事を食べれない、満足した住居に住めない。
    そこに文句を言う生き方自体に違和感は感じた。
    日本のインフラや社会保障制度自体、他国と比べて水準が高いものであることは間違いない。

    「赤信号、みんなで渡れば怖くない」とはよく言

    0
    2021年09月07日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    最近よく思うのは、
    自分の大切な人を守るためにお金が欲しい。
    一緒に自由を享受できるくらいのお金は持っておきたい。

    自分とパートナーが生きていくためだけじゃなくて、
    お互いの両親や子供のためにも、
    私が今想像しているよりももっともっと経済力が必要なのではないか。

    いつ病気になっても、働けなくなっても、
    何も諦めなくていい人間関係と資金って大事。
    と改めて思わせてくれる本。

    日本で起きている現状に直面したことで、
    危機感を感じずにはいられない。

    0
    2021年05月30日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    著者による下流老人の定義は「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」のことである。下流老人は①収入が著しく少ない②十分な貯蓄がない③頼れる人間がいない、という3つの特徴がある。
    この下流老人は、元々生活力がない人はもちろん、現役時代は大手企業で勤めており、それなりに収入があった人でもなり得るというのが驚き。たしかに章をすすめていくと、離婚や病気・怪我など、予測できない出来事によって誰でも下流老人になってしまうリスクはあると思った。

    最近連絡が取れるようになった姉がこれを読んで結婚出産に踏み切ったというので読んでみたけど、『家族や周囲の人との関係を作り助けてもらえた方が良い』

    0
    2021年05月14日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    若いうちに読んでおいてよかった。不安な気持ちにもなるが、これから自分がどう行動して行けば良いか考えるきっかけになりました。
    キーワードのひとつは「意識」。いまの生活でなんとなくやっていけるだろうくらいに思っていると、痛い目を見る事になるかもしれない。
    好きな事・やりたい事を仕事にするのか、金銭・福利厚生面を重視するのか。。
    仕事について悩んだ時に、岸見一郎さんの「アドラーに学ぶよく生きるために働くということ」と併せて読むのがオススメです。

    0
    2020年08月07日
  • 知りたい! ソーシャルワーカーの仕事

    Posted by ブクログ

    ソーシャルワーカーについて分かりやすく書かれている本。ページ数も少なく、これまで読んだ本の中でも抜群に読みやすい。ソーシャルワーカーについて人に説明する時にこの本を使いたい。

    0
    2020年08月07日
  • 棄民世代 政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす

    Posted by ブクログ

    ソーシャルワーカーならば、第6章の提言を軸に据えるべきではないか?第1章から第5章は普通のジャーナリストでも書けるのに、そこに本書の9割を割いている。提言にこそソーシャルワーカーとしての見地を発揮出来るはずなのに、そこには1割しか割いていない。

    自分も棄民世代=氷河期世代の一員として関心を持って読み始めたが、何とも消化不良。

    喜久屋書店阿倍野店にて購入。

    0
    2020年07月14日
  • 棄民世代 政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす

    Posted by ブクログ

    社会的排除の勉強中に収集したもの.データとか豊富だけど,とりあえずデータとか数値を流しながらバーを読んでいる.慎重で遠回りな表現の所もあるけれど,訴えることは明確.確かに年金とかヤバイねぇ.

    0
    2020年05月13日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    年金が足りなくて、多くの人が貧困状態に陥るという警告
    そのとおりなんだけど、対策が取りにくいんだよね。
    人数の大きな集団に対して、手厚い資金供給はむりと思う。
    長寿の対価として、相対的貧困層の増加はやむをえないんじゃないだろうか。

    0
    2019年05月21日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    実例を挙げて日本の未来の不安を煽るように思えた。年金、貧困、格差、労働、孤独、介護、医療、公的サービス、税金といったキーワード。

    0
    2019年01月20日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

    Posted by ブクログ

    ●『下流老人』の著者の次作とあって、すぐに読んでみた。

    ●「貧困世代」問題が、「下流老人」以上の日本の問題であることを理解する。

    ●後半が少しまどろっこしく、前著『下流老人』の内容ほどインパクトがなかった。

    0
    2018年12月11日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    下流老人の問題は、個人の選択やモラルではなく、社会構造の問題。ゆえに下流老人対策は若者の対策(就労支援や賃金上昇、住宅対策)を含まなければならない。老人を若者と対立させる論調が多い中、すべては連関しているという視点は重要だ。

    0
    2018年11月23日
  • 貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち

    Posted by ブクログ

    アルバイト労働も正社員労働も、一昔前と比較すると条件が劣悪になってきていて、働けども働けども昇給はなく、家を持つことはおろか結婚も出産もできない…
    悪条件の労働に加えて、奨学金の返済や実家の貧困も重なると、もう目もあてられない状況で豊かな生活を送るビジョンが全く見えない…

    今の20~30代は、そのような「貧困世代」になってしまっているというのが反貧困のNPOに属する筆者が見てきた現実のようです。

    富の再分配システムに問題があるというのが筆者の指摘ですが、高等教育の機会均等はより徹底されるべきというのは私も同意するところです。

    0
    2018年10月01日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    収入が少ないため、十分な貯蓄がないため、頼れる人間がいないために、
    仕事を引退後、孤立してしまい、貧困に陥ってしまう、「下流老人」の話をまとめた本。

    「普通」から「下流」に落ちないために自分がいかにリスク分散をしていくかを考えさせられたし、老人だけではなく、若者も当事者になる可能性は十分あるので、
    ミニマルな生き方、横との繋がりを重視した生き方などを考えんとだと思った。

    0
    2018年09月16日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    無茶気が重くなる。
    社会もそうだし、実際おかんもそうだし、俺自身もそうだし、子供たちもそうだ。

    将来に待つのは貧困。

    もっともこの本で示されている解決案が現実味があるかといえばそうでもなく、社会と経済が抜本的に変わらないとどうしようもない。

    根本にあるのが、高齢化、医療の進歩とか思わなくもないのだが、この歪みがどこかで吸収されることがあるんだろうか。

    0
    2018年01月09日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    知人が何故か勝手に(?)貸してくれた。
    非常に立て込んでいるこの頃…かといって読まずに返却もできず。気にはなっていたので、なんとか時間を作り出して、斜め読みプラスアルファ、くらいで読んだ。
    問題提起として読むには良い。が、どなたかもレビューされていたが、本書に都合のいいところだけ拾い書きしている感は否めず。いろいろな制度、資源を活用した上でどうなのか、と考えないといけないのでは?
    まあ、でも実際のところ、今の社会保障制度が世の中の実態に合っていないことだけは確かです。

    0
    2017年08月15日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    理想を語るバカになれ──まさしく著者

    前著が話題になり「下流老人」が
    他人事ではないのかも?と気付かせてくれたのも
    理想を語り続けてくれた結果だなと納得の今作でした

    0
    2017年10月10日