藤田孝典のレビュー一覧

  • 脱・下流老人 年金、生きがい、つながりを立て直す

    Posted by ブクログ

    高齢者の仕事の実態を皮切りに年金生活者の実例を挙げてその実態を明らかにする。国民年金は元々定年の無い自営業者や農業従事者向けで子供と同居するのが前提なので核家族化した現代ではそれだけで老後が賄えるかというとかなり厳しい。また、正社員で企業に勤めて厚生年金で比較的潤沢であっても、自分や家族の病気などがあるとたちまち困窮してしまう状況も描かれている。せっかく就職できた子供がパワハラあってうつになって離職という実例はやや極端な例とも言えなくもないが無いとも言い切れないだろう。
    また非正規雇用が多い氷河期世代の今だけじゃなく老後に厳しさが増すことも指摘している。このように非正規雇用が増えて日本の労働者

    0
    2024年04月17日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・「普通」から「下流」に陥るパターン
    ①病気や事故による高額な医療費の支払い
    ②高齢者の介護施設に入居できない
    ③子どもがワーキングプア(年収200万円以下)や引きこもりで親に寄りかかる
    ④増加する熟年離婚
    ⑤認知症でも周りに頼れる家族がいない
    認知症+一人暮らし+悪徳業者→下流老人

    ・「責任」と「権利」=社会保障の意義全体
    →「責任」たくさん働いてお金持ちになるか、ほどほどの生活で良いかは、個人の責任に応じた自由
    →「権利」健康で文化的な最低限度の生活を営むこと、個人の生命が守られることは、すべての人に与えられた権利。
    それを守るために税金の存在意義があるので、税金をたくさん使う者は「悪」

    0
    2023年04月03日
  • 脱・下流老人 年金、生きがい、つながりを立て直す

    Posted by ブクログ

    現代の日本が抱える最も大きな社会問題について、丁寧に他の著書などを引用しながら説明してくれている。
    とてもわかりやすくて理解を深めることができた。
    この本はあらゆる人に読んで貰いたい。引用されていた本も、改めて読んでみたい。

    0
    2023年02月08日
  • コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

    Posted by ブクログ

    現場で実際に問題解決に取り組む著者が、コロナ禍の今、多くの人に伝えたいことをコンパクトにまとめて語っている。特に第4章は、支援の現場でどのようなことが行われているかが具体的によくわかり、参考になる。

    0
    2022年07月30日
  • 貧困クライシス 国民総「最底辺」社会

    Posted by ブクログ

    反貧困という社会正義のために人生を捧げる著者のような活動家に心から敬意を表したい。貧困家庭で育った自分にとって、ここに書かれていることは決して他人事とは思えなかった。それに第5章に出てくる元銀行マンが定年後に認知症になって「上級国民」から一気に「下流老人」に転落したように、将来自分もいつそうなるかわからない。正直「キリギリスのために税金を使われるのはたまらないな」と思っていたが、この本を読んで公的扶助の理念を理解し、考えを改めた。自助ばかりを強調する政治も変えないといけない。

    0
    2021年11月23日
  • コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

    Posted by ブクログ

    ◎大変な時代になったなぁと、思いました。私は就職氷河期時代なので、よくわかります。コロナ以前から安定感がありません。

    0
    2021年11月14日
  • 中高年ひきこもり―社会問題を背負わされた人たち―

    Posted by ブクログ

    この日本の100万人以上いるのではないのかというひきこもり問題、中高年ひきこもり問題を本にされて世の中に出版されたことはとてもいいことだと思います。

    多くの複雑な問題がたくさんあると思います。
    親も家族も学校も医者も支援機関も役所も手助けにはならない。誰に、どこに相談していけばいいのかもわからない。
    自分も、家族、親もどんどん高齢化していく。インターネットを使える家やひきこもりはまだいい方でインターネットを使えない家族やひきこもりも存在がする。

    根本的に人間関係があることは明らかなことです。
    それは家族、学校、社会、職場とかでの人間関係が苦手で大きな負担の人たちが引きこもりになっていくのだ

    0
    2021年10月01日
  • コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    コロナ禍における貧困か他人事でなくなった現状を書いた本。
    現在のコロナ禍でだれが憂き目にあっているかというと女性と非正規雇用者の現状を11の事例で紹介。
    なぜそのような状況に陥ったか、また支援、相談窓口をいくつか紹介。
    読んでいえこんなにも相談、支援する所があるのかと驚いた。
    これはもっと周知徹底したほうがいいと思った。


    またナイナイの岡村隆史の女性蔑視発言をなにが問題だったのかを分析している。

    最終的にはコロナ禍で何が必要か6つの提言を挙げている

    0
    2021年08月16日
  • 中高年ひきこもり―社会問題を背負わされた人たち―

    Posted by ブクログ

    8050問題より中高年の引きこもりが社会問題となっている。そのことを現存の資料だけでなく当事者からの聞き取りからまとめた著作であり、引きこもりの中高年問題にターゲットを当てた著作としては初めてではないか。私自身の経験では若い時からの引きこもりをしている人が中年にまで至っている人が多いという印象だったが、一旦社会に出て働いていて仕事や労働問題などでドロップアウトをして引きこもりになっているケースも多いということが本書では分かった。著者が労働問題に関与が強いこともあり、その部分での考察も多かったが、本書の優れている部分は当事者からの語りから現実に迫ろうとする部分であり、彼らのつながりを緩やかに支援

    0
    2020年01月08日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    2017/7/16最終章の「全員が受益者」の社会をつくるは、リソウかも知れないが賛同。高齢者が働かなければならない社会。★5

    0
    2019年09月02日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    2015年の新書だが、まだまだ新鮮に読める。
    一部の貧困層だけではなく、今は大丈夫と思っている大多数の日本国民が老後に破産し、健康で文化的な最低限の生活さえも送れなくなる可能性があることに警笛を鳴らした本。
    資本社会である限り、貧困は個人のせいではなく、社会のせいである。というのが著者の一貫した主張。そのため、年金で足りない分は、生活保護をもらうことをためらってはダメ。高齢者になるまで、税金を払ってきているので、生活保護を受ける権利はある。
    日本人で問題なのは、社会から施しを受けるのは嫌、親族に迷惑をかけるのは嫌という理由で生活保護以下の生活をし、孤独死をしてしまう老人が多いということ。自己責

    0
    2019年06月18日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    前書「下流老人」に続き続編の本書を手にした。現状把握の部分は前書と重複する部分が多い。しかし解決策を論じる部分は著者の意気込みを感じる。曰く「私たちは、社会がどうなれば住みやすくなるのか、これからも理想を語れるだろうか。子供たちや孫たちにどのような社会を託すのか、彼らの前で語ることができるだろうか」「理想主義者を排斥する社会は、成長や前に進むことを諦めた社会だと言える」

    0
    2018年05月17日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    日本の高齢者の問題、特に経済面に関する問題がよくわかりやすく書かれている。現在の若者の多くは下流老人と化す。非正規雇用がこんなに増えるとは誰も思わなかったし、婚姻率も下がり、老後を助けてくれる子供も生まない人々が増えてきた。即効性のある解決策は難しいであろう。しかし現実を理解することが何より大切である。

    0
    2018年05月15日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    「老後はなんとかなるだろう」という特に根拠のない楽観的な考えが、本書を読むとできなくなる。病気にかかったり、子供が引きこもりになったり、両親を介護する必要に迫られたり、失業したり、、、と100年時代には長く生きる分だけ様々なリスクがつきまとう。誰でも下流老人となってしまう危険性があることがわかる。また、生活保護の申請方法など社会保障の知識は、もしもの時に重要だと思うし、読んで損はないと思う。

    0
    2018年03月11日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    全ての人が下流老人になる可能性がある。。しかしどんなにお金を貯めていても下流老人になるときはなる。お金を貯めるのは大事だが、それ以上に家族や地域の絆、つながりが重要。そして本当に下流老人になってしまうまえに社会保障、生活保護を人間の権利として堂々と利用すること。生活保護を正しく理解すること。著者の意見は「お金を貯めておかないと大変なことになりますよ」という当たり前のものではなく、もっと深いものでとても勉強になった。

    0
    2017年12月22日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    ■一度職を失うと高齢なほどキャリアを生かした職を得にくい。
    ■「そもそも日本に金がないのは当たり前」。なぜかというと先進国の中で税の負担率を見たときに,日本は明らかに低い。税の負担率だけでいうのであれば消費税を18%ぐらいまで引き上げて,ようやくOECD の平均率並みになる。
    ■過去20年の所得分布の変化をグラフにして並べてみると年数を追うごとに平均年収100万~400万円の階層のボリュームが大きく膨らんでいることがわかる。つまり日本の格差は高所得者と低所得者の両端が増加したというより,中間層が全体的に下方に推移した結果だといえる。

    0
    2017年12月10日
  • 下流老人 一億総老後崩壊の衝撃

    Posted by ブクログ

    うひょー!今後考えたらこーぇーょー
    筆者の言ってることが解りやすく尚且つ腑に落ちる
    今後大幅な見直し等が必要。でも楽しく生きようぜぃ

    0
    2017年09月06日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    良かった。事例部分は他人事ではなく、明日は我が身感があります。
    今後への提言もありますし、あとは(この提言の通りではなくても)どこまで実現できるか、でしょうか。

    0
    2017年02月15日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    2017年1月

    前作「下流老人」がベストセラーになり、多くのメディアで下流老人という言葉が聞かれるようになった。しかし、どうも多くの人は下流に陥る原因を、「自己責任」にしたがる傾向にあるようだ。
    この本は、単に「自分が下流に陥らないにはどうすべきか」という問いに答える本ではない。恥ずかしながら、私も自分の老後について不安があったのでこの本を手に取ろうと思っていた。

    では、著者はどのような事を訴えたかったのだろか。
    それは日本の社会保障システムの脆弱さではないだろうか。

    下流に陥る原因は様々ではあるが、少なくとも国が助ける事は出来る。しかし現実には、社会保障に充てられる予算は決して多くない

    0
    2017年02月01日
  • 続・下流老人 一億総疲弊社会の到来

    Posted by ブクログ

    前著は些細なきっかけで誰しも貧困に陥る危険性と、それを生む社会システムの問題を述べ、センセーショナルを呼んだ。続編では高齢者になっても働き続けないといけない我が国の現状と、出来なければ貧困化する現状をデータを用いて説得力のある議論を展開。一億総活躍社会は一億総疲弊社会の到来と、皮肉のある言葉で警鐘。我が国の社会保障への財源も含めた問題提起だが、方法論には色々と議論はあるだろうが、今の政策では改善が得られないのは明らかで、根本的な転換が必要と考える。

    0
    2017年01月25日