あらすじ
40~60代のひきこもりが61.3万人の衝撃!
当事者の肉声で、この国が抱える現代の問題点を炙り出す!
親との確執、パワハラで離職、うつ病……ひきこもりの原因は多岐にわたるが、根本的要因は日本の独特な社会構造にあった!?
“不寛容大国”ニッポンで増え続ける中高年の引きこもりとは?
年老いた親×ひきこもりの子供=8050問題に解決策はあるのか?
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Posted by ブクログ
この日本の100万人以上いるのではないのかというひきこもり問題、中高年ひきこもり問題を本にされて世の中に出版されたことはとてもいいことだと思います。
多くの複雑な問題がたくさんあると思います。
親も家族も学校も医者も支援機関も役所も手助けにはならない。誰に、どこに相談していけばいいのかもわからない。
自分も、家族、親もどんどん高齢化していく。インターネットを使える家やひきこもりはまだいい方でインターネットを使えない家族やひきこもりも存在がする。
根本的に人間関係があることは明らかなことです。
それは家族、学校、社会、職場とかでの人間関係が苦手で大きな負担の人たちが引きこもりになっていくのだと思います。
人によっては家族との人間関係ですらも大きな精神的負担の人たちもいます。
そうなるとどこにも自分の居場所がなくなってしまい、自分の部屋が一番居心地が良くて、自分の部屋に引きこもってしまい、家族ともうまく付き合えないばかりか、外で新しく人間関係を作っていくことができなくなっていってしまう。
率直なところ、ひきこもりの人たちのことをどうしたらいいのか誰もわからないと思います。
正直なところ、特に年齢を重ねていってしまったひきこもりの人たちは、これからどんなに自分なりにコツコツと勉強して頑張っていったとしてもろくな働き方、生き方、人生を生きていけないのではないのかとも、とても暗い思いになってしまいます。
それでもたとえどんな年齢、境遇の人達だとしても、少しでもコツコツと無理せずに、人と張り合っていこうとはせずに、自分なりに勉強をして頑張って生きていくしかないのですが。
ろくに人間として成長ができなくて、ろくな働き方、生活、人生ができないのではなんのために生まれてきて、生きているのか。
本の中で「ただ生きていればいい」「人間は生きているだけで価値があるし、それだけで十分だ」というのはだいぶ違うと思います。
人間・多くの日本人の生き方としてそんなに甘いものではなくて、根本的な問題として「ただ生きていくことですらもが困難になってきているのがいまの日本社会・日本人の置かれている境遇」ということがあると思います。
それは太古の時代からの島国の先住民・原住民の多くの日本列島の住民の、ただなんとなく生きていくという生き方、生活としてでは、今の日本社会の中ですらも完全に通用がしなくなって、ろくな働き方、生活、人生ができなくなってしまってきているという日本人としての精神的に根本的に大切な問題だと思います。
Posted by ブクログ
8050問題より中高年の引きこもりが社会問題となっている。そのことを現存の資料だけでなく当事者からの聞き取りからまとめた著作であり、引きこもりの中高年問題にターゲットを当てた著作としては初めてではないか。私自身の経験では若い時からの引きこもりをしている人が中年にまで至っている人が多いという印象だったが、一旦社会に出て働いていて仕事や労働問題などでドロップアウトをして引きこもりになっているケースも多いということが本書では分かった。著者が労働問題に関与が強いこともあり、その部分での考察も多かったが、本書の優れている部分は当事者からの語りから現実に迫ろうとする部分であり、彼らのつながりを緩やかに支援することが大切であることが分かった。引きこもりの実態は多様であり、定義も曖昧な部分もあり、十分な調査もされているとは言い難い所もあり、本書に続くような著作や研究が求められるところである。