【感想・ネタバレ】貧困クライシス 国民総「最底辺」社会のレビュー

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Posted by ブクログ

反貧困という社会正義のために人生を捧げる著者のような活動家に心から敬意を表したい。貧困家庭で育った自分にとって、ここに書かれていることは決して他人事とは思えなかった。それに第5章に出てくる元銀行マンが定年後に認知症になって「上級国民」から一気に「下流老人」に転落したように、将来自分もいつそうなるかわからない。今や高額納税者の範疇に属し、正直「キリギリスのために税金を使われるのはたまらないな」と思っていたが、この本を読んで公的扶助の理念を理解し、考えを改めた。自助ばかりを強調する政治も変えないといけない。

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2021年11月23日

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ネタバレ

世代や性別ごとに「貧困」を捉え、解決法などを提言してあって良書だと思った。
著者が指摘する「やりがい搾取」や「努力しても報われない社会」は若者に限らず、中高年世代にも言えることではないかと感じた。(各企業の定める基準を満たさない限り、ほとんどの中高年がそうなる、それを目の当たりにした若者が希望を持てなくなるという負のループともいえるのではないだろうか)コロナ禍の中、エッセンシャルワーカーの待遇に比して、賃金が伴っていないことが露呈してなお、仕事の社会評価は変わらず、妙なお客様第一主義を振り回す企業に都合よく消費されているのではないだろうか。
「自助」「自己責任」「(顧客に)期待を超える満足を」を過剰に求める社会は、多くの人を追い込む社会ではないだろうか。(そしてその多くは、社会からの批判を恐れ声を出せずにいる)
「おわりに」の中で「浅ましい分断が顕著だ」という指摘ももっともだと感じた。発刊から7年経過してるがあまり変わっていないことを恐ろしく感じるが本書が警鐘を鳴らしていることを心に留めながら生きていきたいと思う。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

生活困窮者を支援するNPO法人を主宰する著者が実際にサポートした若者、高学歴者、女性、老人の貧困の実例を経緯を含めてその実態を詳しく解説します。極端な事例という気もしないでもないですが、それが逆にある日突然自分に降りかかってくるかもしれないとのリアリティがあります。そういう意味でも、自分だって何かの拍子にこうなるかもしれないと考える連帯が必要ですね。それにしても折角生活保護などの申請して暮らしていけるようになったのに自殺してしまうとは悲し過ぎます。

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2022年09月29日

Posted by ブクログ

とにかく読みすすめるごとに憂鬱になった。
現実を突きつけられると辛いけど現実だからしょうがないよね。
ショックだったのは今の日本の社会制度が30年、40年と真面目に働いて税金を納めてきたとしても貧困に陥る可能性が極めて高いということ。
国や会社に頼る時代はとうに過ぎて、これからは自分の身は自分で守るしかないとうすうす感じてたけどそれが確信に変わった。
移住という手もあるけど本気でそれも考えたい。

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2018年09月02日

Posted by ブクログ

全世代貧困化!
政治に参加しなくちゃ変わらないのは確かだが在野からも活力を見出さないと解決しない気もする。

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2018年03月28日

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大体すでに知っていたことだったが、何度でも機会があるたびに自分の意識に上げておきたい。
それにしても、生活保護バッシングなど、まるで自分とは関係のないことのようにバッシングできる人の気が知れない。どうしてそう自分は大丈夫と思えるのか。
困っている人、弱っている人を大事にしていける社会でありたい。

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2017年08月16日

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「下流老人」を始めとして貧困問題を積極的に訴えてきている著者の最新作。
我が国では「貧困」が広がっているが、「絶対的貧困」ではなく「相対的貧困」が広がっているため問題が見えにくい。著者は「下流老人」で高齢者の貧困を明らかにしたが、雇用の破壊が進行している現在、若者や中年、女性にも貧困が拡がり、それが更に高齢者の貧困を進行させ、社会保障の削減がそれに拍車をかけていることを実例を通じて論じているので説得力がある。最終章で、それでも個人で行える策はあると、現在使える社会保障制度を説明されている。最後はとどのつまりは政治を変えることが社会保障政策を存続・維持していることにつながると結ぶ。

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2017年05月03日

Posted by ブクログ

最前線で、貧困の現実に向き合い続けている藤田さんの最新刊。貧困問題に対して、「自分は違う」とどこかで思いがちな人が多い日本で、そうではないということを、階層ごとの事実とわかりやすい言葉で伝えてくれています。ぜひ手に取ってほしいと思います。

僕自身、生活保護の基準引き下げ裁判に参加して3年目を迎えています。多くの人が支援をしてくれていますが、その輪を広げていくために何が必要かよく検討しないといけないことを改めて考えました。お勧めの一冊です。

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2017年04月16日

Posted by ブクログ

オリザとの対談で、経済的理由でYoutubeを見ただけで、芝居を見たことにするという話を知る。ええええ!!!!

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2020年07月27日

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