稲田豊史のレビュー一覧

  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    「今どきの若者は……」と言われる行動も、当の若者にとっては、環境に応じて合理的に判断した結果である、というのが私の持論ではあるのだが、映画を早送りで観る人にはどのような(その人なりの)合理的理由があるのを知りたくて読んでみた。
    結果的には、著者と同様に「映画を早送り視聴する習慣を理解はできるか共感はできない」ということに。
    テクノロジーによって可能になったことを人はやってしまうということと、ある種の同調圧力が主要な理由なのかなと思う。
    なお、本書に書いてあるわけではないが、今後は早送り視聴どころではなく、映画もAIを見させて要約と名場面集を吐き出させる、という見方(といえるのか?)をする人も出

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    2026年05月31日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    ネタバレ

    この本の主張を、自分なりに咀嚼して整理すると、単なる「最近の若者は本を読まない」という話ではなく、

    「情報環境の変化によって、人間の思考様式そのものが変わりつつある」
    という本だったように見える。

    自分用まとめ

    ① 現代は「読む力」より「消費する力」が求められる社会になった

    * 文章の経済価値は急速に低下している
    * AIによって「とりあえず説明文を書く」は無料化された
    * 動画や音声が主流になり、長文は非効率だと考えられるようになった
    * ニュースもSNSも「最後まで読む必要がない設計」になっている

    結果として、

    深く理解するために読む文化

    短時間で消費する文化

    へ移行して

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    2026年05月31日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    読んで本当に良かった。活字メディアの分岐点を痛みを伴いながら、取材し、まとめてくれた筆者の手腕に感謝しかない。本の行末、一部のエスタブリッシュのためのメディアになるのだろう。説得力があった。

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    2026年05月17日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    かつで、映画は「鑑賞」するものだった。
    しかしそれが今、早送りして映画を見る人達の間では「消費」するものとなっている。

    忙しすぎる彼らは、何にでもタイパを求めるようになった。
    ストレスが多すぎる彼らは、娯楽に豊かさを求めるのではなく、快楽を求めるようになった。

    だから、セリフのないシーンに込められた状況から読み取る意味や、
    あえて作られている余韻、間、なんてものはいらない。
    すべて早送りか10秒飛ばし。

    そんな視聴者に合わせて世の中には、まるで漫画のように登場人物が心情をご丁寧にいちいちセリフで説明する作品が増えた。
    「わかりやすい」が正義で「わかりにくい」が悪。

    わかりやすく、簡潔に

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    2026年05月14日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    まさにこの本に書かれてたその通りの方法(YouTube岡田斗司夫チャンネル)で知り読みました。
    本に関する情報の間口が広い。出版業界の構造や世代間の時代背景など、本を読まない理由が細分化されている。個々のインタビューも丁寧で憶測がなくリアル。
    自分も本読んでなかった一人として妙に納得しました。
    読書の面白さに気がつき1年が経ちました。
    音もなく視覚情報が文字のみで動画より心地よいと感じる時があります。
    一方で、普段使わない想像力を使い疲れ寝落ちすることもままあります。
    これからも本を読んでいこう。

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    2026年05月13日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    話題の新書。
    タイパやコスパから若い人たちの本離れが進み、出版物の減少や書店の減少など本を取り巻く環境が厳しいのは知ってはいたが、ここに書かれている内容は想像以上だった。

    本屋に行って買って読む。こういう当たり前だと思っていたことが当たり前じゃなくなる。
    将来、本を読むこと自体が特殊な能力となり、一部の階級層しか本を読まなくなる。
    暴論にも聞こえるが、本書を最後まで読むとこれが暴論ではないことがよく理解できる。

    読めなくなった人々のインタビューにはハッと気付かされる話もあり、当たり前と思っていた読書習慣が一方ではこうも見方が違うのか、と驚かされる。面白かったです。

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    2026年05月09日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    筆者は本書執筆の根底に怒りがあると書いていたが、本文はかなりバランス感覚に優れたフラットな語り口なのでストレスなく読める。問題の整理の仕方も結論も納得できる。特に〈わかりみ〉と〈おもしろみ〉という二項対立分析は面白かった。

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    2026年05月05日
  • 本を読めなくなった人たち コスパとテキストメディアをめぐる現在形

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    「読めなくなった人」であって、「読まなくなった人」
    ではありません。どう言うことでしょうか。

    「読み、書き、そろばん」という人として身につける
    べき最低限のスキルを並べた言葉があります。
    日本の義務教育を受けた人であれば、誰もが身に
    つけているスキルです。

    しかし、大人になるにつれてこのスキルが怪しく
    なります。

    まずは、そろばん。つまり計算は電卓に取って
    代わり、書き=漢字変換は「読めるけど書けない」
    状態になります。

    そして「読み」です。

    これも危険水域に入っているのが多いというのが
    本書の主題です。

    「え、でも現代ほどネットで記事を読んだり、
    メールなどの文章に触れる機会が多

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    2026年05月04日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    2022年初版ではあるが、最近わたしが読んだ新書の中で最も好きだった。
    隙自語りだが、わたしは学生時代より媒体やジャンルを変えながら所謂オタクと呼ばれる層で30年以上生活をしており、インターネットや映像作品と共に歩んできた。仕事と推し活とで本文の通り、時間がない。練習まで行い、本の速読と共に動画視聴は最大3.5倍速で聞き取れるまでとなった。なお、他の本で得た、倍速再生は脳の疲労感やキャッシュが溜まりやすい知識は一旦触れないでおく。
    その弊害やデメリットを理解したくて手にとった。筆者の視点はどちらかと言うと否定派ではありながら、事象への理解を目的としながら紐解いているため多角的に納得できた。

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    2026年04月27日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    ネタバレ

    おおむね筆者の論と同意見。
    自分も倍速で映画をみるのは不思議というか、そんな発想すらなかったから受け入れられるかというと疑問。けれど、時間もお金もなくて忙しい日本人、特に大学生くらいの方たちは色々と時代も環境も違うなかで生きているから、そうなってくるのも必然かも。理解は一応できたし、そういう人もいる、と知れたのは大きい。

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    2026年04月17日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    ▷▶▷×2 のペースで読み進めた○ 細かな本文の構成を追うためには一時停止も時には必要⁷₍⁽՚ᵕ՝⁾₎₇

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    2026年02月26日
  • ぼくたち、親になる

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    子どものいる人、居ない人というような単純な区分けではなく、かなり細かく解像度高くインタビューした本。子どもを持ちたくて持った人、もちたくなくて持ってない人、持ちたいけど諦めた人、持つことに迷って結果、持った人など様々な男性たちの匿名意見が現れる。
    自分は人として、どこに共感するのか、重ねながら読める良本。

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    2026年02月01日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    ネタバレ

    最初から最後まで全て面白かった。

    特に1章の実際に早送り、先に結末を知ってから見る人たちの感覚、思考を知れるのは興味が尽きなかった。
    「予告を見れば二人が別れるなんて分かる。結果はどうでもよく、恋愛映画は過程が大事」
    「怖くて見られないホラー作品を、ダイジェストなら見られる」


    「受け手には"作品を誤読する自由"がある」
    というフレーズも印象に残った。
    この本を読んで思ったのは、著者は早送りで見る人たちを批判しているわけではない。
    この実態を調査し、原因を突き止め、理解しようとしているということ。

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    2026年05月18日
  • ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生

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    ポテチ大好きな身として、この本は見過ごせませんでした。
    業界の今を見ると、巨人カルビーに独自路線で対抗する湖池屋、という様相を呈していますが、現在に至るまでのポテチの発展(?)の歴史を丹念に紐解き、国民の嗜好の移り変わりなども丁寧に追った痛快な一冊です。
    日本社会の発展とともに、ポテチの姿や扱いも変化を遂げており、生活に密着した国民食としての変遷がとても面白い。
    ある意味では日本の文化史といってもいいかもしれません。

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    2026年01月05日
  • 世界は団地でできている 映画のなかの集合住宅70年史

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    団地と多摩川と川崎ノーザンソウル。団地住まいをしながら老人ホーム(高齢者の団地)に通勤していたかつての自分。みんな晴れやかにシームレス!あとがきが清廉で深読み過ぎる僕たちの毎日をサヨナラホームランで全肯定してくれる。この本は僕のもの。

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    2026年01月03日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    タイトルに惹かれて読んだけど、今年一番くらったかもしれません。
    タイトルにもある「映画を早送りで観る」だけではなく、様々な形でコンテンツの「消費」が加速していることとその要因について色々な角度から触れられています。
    特に若い人達が取り沙汰されますが、そこに対して相容れないなりに理解しようとするリサーチの仕方、そしてそこから社会学のようなアプローチで要因を紐解いていくので、誰かに対して否定的な内容でもなく、とても読みやすいです。
    かくいう私も「ああ、自分もコンテンツを消費しているのか」と事例に当てはまり、その要因を紐解かれて、「確かにそうかも」と納得してしまいました。

    「効率性を求める資本主義

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    2025年11月23日
  • 世界は団地でできている 映画のなかの集合住宅70年史

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    大山 顕 佐藤 大 速水 健朗 稲田 豊史 山内 マリコ 妹尾 朝子

    何だか怪しいタイトルで期待してなかったんだけど、
    面白かった。深かった。
    日本の経済成長の歴史の縮図に、団地がある。
    都市に人口が集中し、住まいが不足し、山を切り開き、
    団地ができる。
    そこに住むのは若い夫婦と子供が二人。
    いまだにこの4人家族を標準家族と思っている人がいるのはこのせいか。

    夫は仕事に出、妻は家を守る。団地を守る。
    もて余す時間が「団地妻 昼下がりの情事」へと発展する。
    女を縛る団地。
    団地住まいの子はやばい、という言説も生まれる。


    そして団地ができて50年、今や団地は独居老人の終の棲家、、、

    大雑

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    2025年10月21日
  • 映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~

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    「いい作品だと知ってはいるんだけどね、時間がなくて」「気になってはいるけど中々見る機会がない」と自分が何気なく口にしてきた言葉の背景を考察できる本。自分の変化だけでなく、世間の変化。
    見慣れてしまった「授業動画の倍速視聴」「YouTubeの切り抜き」「サビから始まる曲」も、まだ抵抗のある「話ごとスキップ」「先にネタバレを見る」も、同じ理論に基づいて語れるものであった。
    「オタク」のパブリックイメージの変化についても触れられていて、私の抱いている現在の「推し活」市場への違和感へのヒントにもなろう。
    私は"良識的な旧式派"でありたいと思いつつも同時にZ世代として時代の波に乗って

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    2026年02月04日
  • このドキュメンタリーはフィクションです

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    反語的な題名から、事実(ファクト)を伝える手法、ドキュメンタリーのあり方について解説する。流行語大賞「ふてほど」が不適切報道と揶揄されるように、ファクトを伝えるメソッドについて考えさせられる一冊。

    カメラマン監督等の作者の視点が入った時点で純粋なノンフィクション作品はあり得ない。ドキュメンタリー作品も然り。
    それをあくまで事実と勘違いする人の多いことか。

    本書はドキュメンタリー映画についてが中心だが、新聞、テレビの報道も同様に撮影した素材を取捨選択した作為が含まれている。果たしてどれだけの人たちがそのことに気づいているのだろうか。兵庫県知事のリコール再選からマスコミとSNSの公平性か論点と

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    2024年12月07日
  • ポテトチップスと日本人 人生に寄り添う国民食の誕生

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    ポテトチップスの歴史が非常にわかりやすく展開されています。時代背景から、当時の開発者のご意見まで幅広く綿密に取材されています。湖池屋のプライドポテトは、社長肝入りのプロジェクトだったんですね。初めて見た時は、こんなポテチ売れるのかなぁ、と、思ってましたが、案外売れてるんですね。自分は期限切れ直前の値引きでしか買った事が無いです。味の違いもイマイチわからなかったので、対象顧客ではないのでしょう。今後のポテチの進化に期待したいと思います。

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    2024年10月14日