是枝裕和のレビュー一覧

  • 映画の生まれる場所で
    【映画館を失ったら映画は映画ではなくなるのだとは思う】(文中より引用)

    『万引き家族』でパルムドールを受賞後、全編パリでの映画撮影に臨んだ是枝裕和。映画撮影に対する向き合い方が日本と異なる環境下で、四苦八苦するとともに面白がる様子を監督自らが記した一冊です。

    日本を代表する映画監督の頭の中を覗く...続きを読む
  • 万引き家族
    社会から認められない「寄せ集め」の家族。しかし心に傷を負いその痛みがわかる者同士、お互いを思いやる気持ちと絆は強く、都度胸が熱くなった。最後それぞれが優しさを見せながら別れていく様には涙があふれた。血の繋がりや社会で認められているからこそ苦しいこともある。家族のあり方を見つめ直す機会になる作品だった...続きを読む
  • 海街diary
    4姉妹のうちの、幸とすず、特に良かったな。

    物語に登場する前の、彼女たちの過去が立体的に浮かび上がるような気がして。

    友人は映画を勧めていたが僕は、

    コミック→映画→脚本→小説 の中の小説を読んだ。

    実際にはなかなかあり得ない家族構成かもしれないけれど、

    血のつながりがなくても、心の壁や距...続きを読む
  • 家族と社会が壊れるとき
    イギリスと日本、歴史的にも異なる文化のなかで育ってきた2人の対談。どちらもお互いを尊敬しながらも市民として映画監督として自分の意見を持っていると感じる内容だった。
    日本はイギリスほど明確に階級というものが見えやすいわけではないので、そこで双方の映画に対する捉え方の差のようなものがあったが、それは対談...続きを読む
  • 家族と社会が壊れるとき
    ケン・ローチのはっきりとした物言いがとても好感持てた。是枝裕和氏も明らかな政治批判をしているが、ケン・ローチより優しい(笑)こういう影響力のある人がはっきりと発言してくれるととても勇気がでる。
    また、このような方々が作る映画は信頼して観ることもできるし、応援しようと思う。
  • 万引き家族
    気持ち悪い、だけど時々心が温まる瞬間に、切なさや人間臭さを覚えて癖になりました。
    映画も見ましたが、是非本の方を読んでほしいです。
  • 海街diary
    鎌倉の古い家で暮らす三姉妹。
    父の葬式をキッカケに腹違いの妹との生活を始める。
    映画は見ずにこのノベライズを読みました。
    終始優しい物語でしたが、
    後半の幸とすずの蝉時雨の見晴台のシーンは、
    本当に感動した。
    気を遣わないでいられる居場所。
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    山中教授の話は、あの山中先生でも⁉️と勇気付けられる思い出話
    羽生さんの話は、もっと具体的な、こうした方が良いが書かれていて参考になった
    是枝監督の話は、自分は絶対に監督になると思っていたのがすごいなと思った
    感想を読んでいると山極先生の話が良かったという方が多かったが私にはあまりピンとこなかった。...続きを読む
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    (備忘録なので大したことは書いていません)
    18冊しかない寂しい本棚に、今回はいい本が追加できそうだ。いつ買ったのか、どこで見つけたのか分からないが、最後の人以外を読んでいて放置していたのを思い出して、最後の人を読んだあと、もう1回始めから読み見返す気になった。何かしら教訓もあったかと思うが、基本的...続きを読む
  • 万引き家族
    後味の悪さは抜群。日本じゃなかったらこの家族は幸せに暮らせたんだろうな。方と秩序だけじゃ救えないものもいっぱいある。
  • 海街diary
    映画のみ視聴だけど、自分の記録のために残す。

    母親の大好きな映画で、何度も何度も見返しているのは知っていたけど、反抗期だった私はあえて見なかった作品。今考えれば勿体ないことをした。

    女三姉妹の末っ子である私は、見終えてから無性に姉たちに会いたくなった。長女と次女がちょっとバチバチして、三女はそれ...続きを読む
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    先に読んだ続編もそうそうたる人たちだったけど、本書はそれを上回るような山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極壽一というすごい面々。ま、男性ばかりという点では、女性と男性が2人ずつだった続編のほうがバランス的にいいけどね。
    もともとは永田和宏さんが教鞭をとる京都産業大学で学生向けに開いた講演会を本にしたも...続きを読む
  • 海街diary
    この前に読んだ本ですっかり心やられてか?
    心穏やかに楽しくサラサラ読めた。
    ラストはなんとなくウルッときて、リハビリには丁度いい本でした。
  • 家族と社会が壊れるとき
    明確なイデオロギーのもと映画制作を続けるケンローチ監督と、我らが是枝監督との対談。
    お二方の作品に表れる鋭くも優しい眼差し、怒り、さぁどうする?と向けられる問い。
    社会的に生きるということを考えていきたい。
  • 家族と社会が壊れるとき
    番組も拝見していた&ケン•ローチのコロナ禍でのインタビューも国際報道で拝見していたので、新しい記事というか語りは是枝さんの語りが個人的には多かったです。
    ケン•ローチさんのラディカルさは是枝さんの言うように、正直僕にもピンと来ない部分はあります。でも、社会に怒っている、という点ではやっぱり同じだし、...続きを読む
  • そして父になる
    「そして父になる」是枝裕和氏

    1.購読動機
    休暇中、文字を食べたくて、読めればなんでもよかったんです。
    子供の取り違え事件。
    数年前に過去の事件として記事となりました。
    その取材もしたうえでの書籍ということであったため手にとりました。

    2.本書内容
    病院から電話があり、事件は動きだします。
    「取...続きを読む
  • 万引き家族
    ママだけどママじゃない
    父さんだけど父さんじゃない
    だけど本人達にとっては心の底から居たいと思える家族の暮らしがあった

    時に人は極限の状態や複雑なバックグラウンドが重なり合って“常人”には理解されにくい行動を起こすし、そこに居心地を感じることもあるんだなと思った
  • 雲は答えなかった 高級官僚 その生と死
    重たい読後感で、何ともすっきり整理できない。福島との相似を思わずにはいられないが、それだけではない。個人の生き方と社会の関係。。。
  • 万引き家族
    家族で万引きをしているお話かと思ったけれど、
    万引きもしているけれど、それが主どはなく、家族のあり方、血の繋がりについて、考えさせられる良い本でした。
  • 三度目の殺人
    映画 
    コレは弁護士と被告者と加害者の法廷の矛盾の話である。
    法廷で本当に真実を炙り出し判決は本当に正しいものかという問いである。
    様々なミステリーが物語織りなし、キリストの判決とダブル演出がある。
    そこの新約聖書と三度目の殺人を重ねあわると面白い仮説が出て来る。正しくそれが本編で言いたい事、無実な...続きを読む