是枝裕和のレビュー一覧
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ネタバレ映画を鑑賞しました。
あんな美人4姉妹が仲睦まじい様子、いつまでも見ていられる…と思って終始見入ってしまいました。
(個人的には、15歳の広瀬すずさんのあどけなさが残りつつ大人びた可愛らしい表情に釘付けでした)
三姉妹と腹違いの妹が一つ屋根の下で住むということになれば、両親を巡り、複雑で完全に割り切れない想いを抱えて葛藤することは避けられないことだったと思う。しかし日々の暮らしの中で姉妹の絆が育まれていき、三姉妹が「すずを生んでくれた父はいい人だったんだと思う」と、すずという妹に出会えた運命への感謝の感情が大きくなっていて、家庭環境の壁を打ち破った家族愛の大きさを感じ感動しました。
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Posted by ブクログ
【映画館を失ったら映画は映画ではなくなるのだとは思う】(文中より引用)
『万引き家族』でパルムドールを受賞後、全編パリでの映画撮影に臨んだ是枝裕和。映画撮影に対する向き合い方が日本と異なる環境下で、四苦八苦するとともに面白がる様子を監督自らが記した一冊です。
日本を代表する映画監督の頭の中を覗くことができるというだけでも面白いのですが、そもそも映画監督がどのような仕事をしているのかを知る上でも勉強になる一冊。異国の地で慣れない中、チームスポーツとしての映画撮影の大変さと面白さを垣間見ることができました。
まだ観賞していなかったけど『真実』も見てみようかな☆5つ -
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イギリスと日本、歴史的にも異なる文化のなかで育ってきた2人の対談。どちらもお互いを尊敬しながらも市民として映画監督として自分の意見を持っていると感じる内容だった。
日本はイギリスほど明確に階級というものが見えやすいわけではないので、そこで双方の映画に対する捉え方の差のようなものがあったが、それは対談した本人たちが一番わかっているだろう。
映画というものが、少しでも人を動かす力になればいいというケン・ローチの言葉から、この人は清々しいほどブレないなと尊敬の念を抱いた。
ケン・ローチが描きたいと思っていることや敬意をもって人と接する姿勢は少なくとも私には届いている。
わたしも彼を1人の人間として -
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(備忘録なので大したことは書いていません)
18冊しかない寂しい本棚に、今回はいい本が追加できそうだ。いつ買ったのか、どこで見つけたのか分からないが、最後の人以外を読んでいて放置していたのを思い出して、最後の人を読んだあと、もう1回始めから読み見返す気になった。何かしら教訓もあったかと思うが、基本的には興味深いという方向で最高レベルだったため高評価。
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山中先生
超有名人だが、ほとんどパーソナリティについて知らない。カッコ笑い付きで饒舌に語られる様子が文字から伝わる。ただの文字起こしだが、空気感まで十分に伝わってきた。気になった一節はアメリカでは一生研究者でいられるというもの。飛躍するが -
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映画のみ視聴だけど、自分の記録のために残す。
母親の大好きな映画で、何度も何度も見返しているのは知っていたけど、反抗期だった私はあえて見なかった作品。今考えれば勿体ないことをした。
女三姉妹の末っ子である私は、見終えてから無性に姉たちに会いたくなった。長女と次女がちょっとバチバチして、三女はそれをハラハラしながら見てるとか、そういう感じがとてもリアルだった。
音の少ない映画が好きなので、最初から穏やかな雰囲気に一気に引き込まれた。このまま4人の姉妹が仲良くなっていく様子が最後まで続くのかと思ったが、最後にすずが気持ちを吐き出し、本物の姉妹に近づくことの出来るような場面があって、わたしもほ -
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先に読んだ続編もそうそうたる人たちだったけど、本書はそれを上回るような山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極壽一というすごい面々。ま、男性ばかりという点では、女性と男性が2人ずつだった続編のほうがバランス的にいいけどね。
もともとは永田和宏さんが教鞭をとる京都産業大学で学生向けに開いた講演会を本にしたもの。ホストの永田さんはすごい面々に、失敗を語ってほしいと依頼したとか。失敗を語ってもらうことで、学生たちに身近に感じてもらい、そうすることで「この人のようになりたい」というあこがれやロールモデルを見出してもらうようにしたいとの思いから。
そういえば書中で、たしか永田さんが、最近の若い人たちは目指した -
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番組も拝見していた&ケン•ローチのコロナ禍でのインタビューも国際報道で拝見していたので、新しい記事というか語りは是枝さんの語りが個人的には多かったです。
ケン•ローチさんのラディカルさは是枝さんの言うように、正直僕にもピンと来ない部分はあります。でも、社会に怒っている、という点ではやっぱり同じだし、それをやり切ることにもめちゃめちゃかっこよさを感じます。作品は毎回最高にラディカルで示唆に富み、何より面白いのですから。
でも何より、やはり是枝さんの作品づくりへの姿勢。これにものすごく信頼できるな、と改めて感じました。言うべきはいい、やるべきことをする。それは映画人としても一市民としても -
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「そして父になる」是枝裕和氏
1.購読動機
休暇中、文字を食べたくて、読めればなんでもよかったんです。
子供の取り違え事件。
数年前に過去の事件として記事となりました。
その取材もしたうえでの書籍ということであったため手にとりました。
2.本書内容
病院から電話があり、事件は動きだします。
「取り違えの可能性あり。遺伝子検査を。」
残念ながら、運命はいたずらで、6年過ごした子供は実の子供ではないこととなりました。
本当の血の繋がった子供の育ての親との対面、そして実の子供とも面会へと事態は展開します。
親はどのようにこの事態を受け止めるのか?
また、流したい衝動と戦うのか?
子供らは、