是枝裕和のレビュー一覧

  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    ネタバレ

    「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」 山中伸弥 羽生善治、是枝裕和、山極壽一、永田和宏
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    京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ一歩踏み出せば、何かが始まる!」。どんな偉大な人にも、悩み、失敗を重ねた挫折の時があった。彼らの背中を押してチャレンジさせたものは何だったのか。
    「BOOK」データベースより
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    すごい人たちの講演と対談をまとめた

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    2017年11月20日
  • 公園対談 クリエイティブな仕事はどこにある?

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    読みながらたくさんマーカーを引いてしまった本。面白かった!!

    『春にも話しましたが 、僕がテレビマンユニオンで研修を受けたときに 、萩元晴彦がこう言いました 。 「君たちがこれからやる仕事は 、とにかくつまらないと思うような些末な仕事だと思うけれど 、世の中にはクリエイティブな仕事とクリエイティブでない仕事があるわけではない 。どんな職業であれ 、その職業にクリエイティブに向き合う人間と 、クリエイティブに向き合わない人間がいるだけだ 。そこを間違ってはいけない 。』

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    2017年06月02日
  • 公園対談 クリエイティブな仕事はどこにある?

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    映画監督と電通のディレクターの仕事論なんてよその世界の戯言、くらいに思いつつ手に取ったがなかなかに味わい深かった。仕事の先にあるものを見る、要は自分の仕事の社会的な意義やインパクトを意識して仕事をするということ。たしかに発想に「社会」が入ってくることで仕事は変わる。これは社会に出たての若い子たちには分からないだろうね。

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    2017年02月07日
  • 雲は答えなかった 高級官僚 その生と死

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    エリート官僚の自殺を、その人生を丹念に追うことで描いた作品。

    主人公(山内さん)は、官僚として出世をしていく中で、だんだんと理想やポリシー、優しさは、力を失っていき、むしろ邪魔になる。駆け引き、政治力などのバランスをいかに要領よくとれるか、いかに現実的に時に冷酷に現実と向き合い、自分のエゴを通せるか、その現実と理想のはざまでもみくちゃにされ、また体力的にも精神的にも限界が来て、遂に死を選ぶ。
    まさに政治の世界は妖怪魑魅魍魎の世界、善意、倫理感だけでは生きていけない、自分を客観的にみて常に世の中との距離を測りながらコントロールしていく冷静さ、冷酷さがないといけないのだと感じた。

    奥さんがいっ

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    2016年11月03日
  • 海街diary

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    よかったぁ。
    鎌倉の古い一軒家に住みたくなった。
    映画も観たけど、映画で泣いたシーンで同じとこで泣いた。
    幸がすずを高台に行って抱きしめるシーン。
    幸ねえって呼んでるのかと思ってたけど、シャチねえだったんだ。(いつも長女らしく怒ってるから)
    この配役も絶妙に合っていた。(母親役の大竹しのぶは微妙だったけど)
    ちょっと4姉妹ということで向田邦子の阿修羅のごとくを
    思い出しちゃった。

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    2015年10月23日
  • 歩くような速さで

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    小さい頃の写真がめっちゃ可愛い。
    今の面影ものこしつつ可愛い幼子が。
    あっちゃんって子と仲良しだったんだね。

    著者の映画もエッセイもドキュメンタリーも皆好き。
    初めて撮った映画”ワンダフルライフ”スルーしてしまったけど、今度ちゃんと観てみよう。

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    2015年08月22日
  • 海街diary

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    結構良かった。じんわり温かくなるような、思わず微笑んでしまうような。
    異母妹っていじめられる対象に挙げられがちだけど、4人だったからかな、すずの歳が離れてるからかな、ずっと前から妹だったかのように受け入れられて、やさしく時に厳しく。
    自分の居場所があるってだけで幸せだなあ。

    映画も観てみたい。

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    2015年08月14日
  • 雲は答えなかった 高級官僚 その生と死

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    今は「そして父になる」などで有名な映画監督、是枝裕和の原点は、フジで放映されたドキュメンタリー番組「しかし…福祉切り捨ての時代に」(1991)。
    この本は、この番組を詳細に描いたものだ。
    水俣病に関わった厚生労働省の高級官僚、弱者を前に常にひたむきに真摯に向き合った男が、その経歴ゆえに省の中で上りつめてゆく。
    しかし、上に上がれば上がるほど、国を動かすために逆に弱者を切り捨てる政治が待っている。
    優しさゆえに、その間で翻弄される一人の男。
    やがて選択せざるを得なくなる自死への道。

    番組を作る過程で、是枝氏本人が大手テレビ局員ではなく、外注スタッフと分かった時から、蔑む人の目。
    人を見ず、肩書

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    2014年08月17日
  • 雲は答えなかった 高級官僚 その生と死

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    人間らし過ぎて、自分に葛藤してしまった山内さん。
    その山内さんを通して、白黒ではない人間の生き方に触れ、
    自分のやり方を掴んでいった是枝さん。
    ノンフィクションとはいえ、作り手のフィルターが掛かってしまう以上、フィクションだという姿勢ながら、
    その文章は冷静で、どちらの肩を持つでもない真摯な目で事項を推し量っていると思う。

    「喪の途上にて」にもあった「喪の作業」という言葉が出てきているので、合わせて読むと多角的な理解が得られるものと思う。

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    2014年07月15日
  • 歩くような速さで

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    『そして父になる』の監督のエッセイ集。血かともに暮らした年月かというテーマは自分の子育て体験を重ね合わせたことがわかる。歩くような速さでのタイトル・どおり、気負わず思う気持ちを文章にしてあって好感が持てる。

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    2013年11月11日
  • 三度目の殺人

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    【あらすじ】
    重盛朋章46歳は同僚の摂津大輔53歳、川島輝29歳達と弁護士として働いており、食品加工工場の社長・山中光男を殺した元従業員の三隅高司の弁護をすることになる。三隅は30年前に強盗殺人で2人を殺害しておりその家ごと燃やしていて無期懲役の仮釈放中だった。
    三隅の供述は二転三転し重盛達を翻弄する。山中光男にレイプされていたと話す娘の咲江、夫による娘へのレイプを見て見ぬふりして食品偽装も隠し通した社長夫人・美津江。三隅の供述は美津江をこらしめ咲江を救うためのものなのか。そう考えた重盛は真実を隠蔽し、検事達も三隅の否認を黙認、裁判長も訴訟経済を優先し公判を続けた。三隅は最後まで真実を話すこと

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    2025年11月30日
  • 三度目の殺人

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    親と子の歪んだ関係、食品偽装、結果ありきの司法…様々な問題が散りばめられていたように感じた。怪物を読んだときと同じく、完全に理解できたとは言い難い感覚ではあるが、正しさ、みたいなものを根底から疑うことになるような作品だと感じた。

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    2025年06月18日
  • 万引き家族

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    カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した映画「万引き家族」を是枝監督自ら小説化した作品。映画は見ていないけど小説としては若干物足りなさを感じる。

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    2025年04月12日
  • 歩いても 歩いても

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    読んでいて「親ってありがたいな」と「親って面倒だな」が交互に来る。

    私自身、子供の頃から親戚の集まりとかには縁が無かったのだが、この本はまるで自分もその場にいるようなリアルさが味わえる。表面上は穏やかだがトゲのある親戚同士の会話も遊んでる子どもたちの輪に入ろうとしない我が子に苛立つ様子も知らない記憶なのに懐かしい。

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    2024年08月18日
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

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    著名な方々(山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極壽一、永田和宏)の講演・対談集。この著名人の中に興味がある人がいれば楽しめる。何者でもなかった頃、いわゆる若手時代が語られている。自分に響いた箇所は以下。

    「どうしたってインターネットで得られないものがある。それは、考え方です。知識をどう使うか。どうやっておもしろいことを見つけ出すか。」

    「人間の一番重要な能力は、諦めないということです。動物はできなかったら諦めちゃう。人間はしつこいんです。」「失敗しても失敗しても諦めない。だから人間は空を飛べるようになったし、海中深く潜れるようになったし、様々な道具を発明して、人間の身体以上のことができるよう

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    2024年06月08日
  • 万引き家族

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    言葉にするのが難しい読後感。虐待を受けて一生辛い思いを強いられることが確定している子ども。その子を誘拐して連れてきて、だから学校にも通わせず、食べる為に万引きを仕事として教える、これはアウトだろう。ただし大切に扱われ幸せに日々を過ごせる。ならこれはセーフか。どうだ。少なくともラストは泣きそうになった。リンを返してあげてと思った。駄菓子屋の店主、翔太が思春期に入る描写、治が自分から教えてあげられることは万引きだけだからと言う場面、信代が捨てたんじゃなく拾ったんだ・捨てた人は他にいるはずだと言う場面が印象的。

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    2024年02月06日
  • 三度目の殺人

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    ハッキリとした結末が分からないということで、それを良しとするか、モヤモヤするからイヤだという意見で真っ二つですね(笑)。
    小説(映画)としてならば真実を明らかにして欲しいのは読者としては当然の感想でしょうが、でも実際の犯罪で全て裁判で真実が明らかになるの?と言われれば、いまだに分かっていない事件も数多く残ってます。和歌山のカレー事件とかもそう。今、世間を騒がしている松本人志さんの報道だって、おそらく最後まで本当のことは闇の中でしょう。
    その意味では、わからないまま裁判にかけられる、という現実世界のリアリティはあるのかも。
    最終的にはやはり好き嫌いになるんだろうけど。

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    2024年01月25日
  • 万引き家族

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    発想は好き。
    でもこれだけの着眼点があるからこそ、もっともっとと貪欲になってしまった。
    映画をみていないけれど、きっとおもしろいだろうな

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    2023年12月27日
  • 三度目の殺人

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    映画のノベライズ本である。
    だから当然だとは思うけれど、読んでる間、頻繁に役所広司と福山雅治と広瀬すずの顔がよぎった。

    映画のノベライズ本である。
    だからなのか、小説として面白いのかは分からない。
    三隅が、僕の頭の中で、役所広司の圧倒的な演技を伴って迫ってくるからである。

    役所広司以外で、この役をできる人がいるだろうか。
    柄本明。
    香川照之。。
    小日向文世。。。
    全然違う作品にはなるだろうけど。

    映画のノベライズ本である。
    映画には映画の、映画的に表現された「行間」があるとすれば、この本を読むことで、答え合わせというか、作品として何を表現したかったのか、二重に楽しめます。

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    2023年10月27日
  • そして父になる

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    血が繋がった者が家族なのか、過ごしてきた時間が家族を作り上げるのか、家族のあり方について答えのない難しい問を投げかける。話自体は淡々と進んでいく印象があり、次々にページをめくりたくなる、という感じではなかったが、後半になるにつれて良多の考え方がどんどん変わっていく感じは面白かった。

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    2023年10月18日