是枝裕和のレビュー一覧

  • 三度目の殺人
    映画のノベライズ本。
    映画を観た後に補填と復習。

    過去の判例に基づいて量刑が決められる予定調和の裁判で、真実は置き去りにされる。

    たくさんの嘘つきとたくさんの罪人がいるのに司法で裁かれたのは三隅だけ。

    誰も本当のことを話さない以上、どうするのが正しかったのか、どれが正解だったのか…

    問題は投...続きを読む
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ 一歩踏み出せば、何かが始まる!」ホストは永田和宏。ゲストは、山中伸弥、羽生善治、是枝裕和、山極寿一。

    いいタイトルをつけましたね。
  • 三度目の殺人
    三隅は、30年前に北海道で強盗殺人で2人を殺害。
    そして、今回、食品加工工場を経営する社長を殺害。
    三隅の弁護を担当する重盛は
    ありふれた強盗殺人だと思っていた。
    事件の詳細が見えてくると
    ふっと三隅が遠く離れていく気がする。
    真実はどこに?

    映画を観る前に読んでおきたくて。
    うーん「器」がキーワ...続きを読む
  • 三度目の殺人
    なんとなく「容疑者Xの献身」に似ていたが、最後は読者に想像させる余韻を残した終わり方だった。是枝監督の感じ方は読者次第というものなのだろうか。味わい深い作品だった。
  • そして父になる
    歪んだ家族の一員として抱いた感想は、「もう誰が誰の子で、誰が誰の親なのか見分けがつかない」ことで終わるのではなくて、だからこそどうしようもなく苦しいが出発点なのではないのだろうか、だ。

    終われないよ、こんなの。
  • そして父になる
    寝耳に水の子供の取り違え事件によって親子関係、夫婦関係を改めて考えられる。人の振り見て我が振り直せ。
    映画では最低限伝わっていたものを、さらに深くしっかり余白を埋める、以上の納得する描写に涙しました。
  • 海よりもまだ深く
    妻や姉側の立場で見てしまうからか、元夫のだらしなさにイライラしてしまった。
    ダメ人間だけど、人情味溢れていて、どこか憎めなくてほっとけない…という人のつもりで描かれているけれど、私にとっては許せないダメっぷりだった。
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    「万引き家族」を見て、多彩な才能が認められている、是枝氏の本でも読んでみるかと探すとヒットした。題名を見てそんなこと言ったって凄いんでしょ?と思いながら読む。
    複数名の有名になる前の話の体でスピーチとインタビュー。
    是枝氏の「悪を排除して解決できることなんて、じつは大した問題ではない」という言葉はな...続きを読む
  • 三度目の殺人
    「本当のことを教えてくれよ」最後にうなずく。

    「真実」は必要がない世界なのか・・・

    「ここではだれも本当のことを話さない」
    この言葉がすべてなのかな。

    映画は見てないけど、重いな~
    人の命も、生きていくという事も。
  • 続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    池田理代子氏の講演が気になっていたが,平田氏他の方々もそれぞれいいことをおっしゃる.自分の好きなことやりたいこと興味あることを見つけたら,迷わずやれと応援してくれる本.
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    「若い人に贈る読書のすすめ2018」で紹介の本。
    iPS細胞の山中氏の話。意外とこの人、フランクなんだなあと思った。研究者って発想豊かだから、あんがい、こういう人が多いのかも。
  • 三度目の殺人
    裁くとは、何が真実なのか、そもそも真実を知る必要があるのか…弁護士ってそういうことを考える仕事なんだと改めて気づいた。
    重盛の役を福山雅治って、出来すぎだ!かっこよすぎ。
  • 三度目の殺人
    本当のことは分からないという話をしたら本当に本当のことはわからなくなったというお話。
    物語を語る視点としての、神の視点の排除って言うことなのかな?
  • 三度目の殺人
    ノベライズとは思えないくらい読み応えはあった。ストーリーは古典的な「藪の中」。ちょこっと「グリーンマイル」の不思議能力の味付け。

    弁護士モノだからかな?物証を追求せずに、証言をもとに真相を追求していくので、犯人性を争うところが迫力に欠ける。証言翻されて右往左往してるだけ。テーマが「裁くとは?」にあ...続きを読む
  • 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう
    歌人の永田和宏氏がホストで私の好きな是枝監督、ipsの山中教授、(他将棋の羽生氏、山極氏)との対談集。
    ここまで一角の人物になるにはいろいろな苦労や下積みがあったからこそ。そこであきらめたり腐ったりしてたらそこで終わりだものね。
    あきらめない才能ってあるんだね。
  • 三度目の殺人
    ラストがもやっとはっきりしておらず、個人的にはこういう終わり方は好きではないのですが、答えの出ない問題提起として、そこまで含めてこの作品の魅力なのでしょうか…?
    弁護士という職業の日常を垣間見ることができ、改めてこの職業をされている方々への尊敬の気持ちを抱きました。
  • 三度目の殺人
    「ここではだれも本当のことを話さない」裁判ってなんなんだろう... 罪を裁くとはなんなんだろうって思いました。事件が起こるたび、じけんの謎を解く、暗闇に明らかにする...などと言われますが、この作品の三隅のような人だったら、明かせるんだろうか?弁護士の重盛と同じように読みながら「本当のことを教えてよ...続きを読む
  • 三度目の殺人
    映画は少し気になっており、書籍化されていたので読んでみる。
    殺人を犯した過去を持つ男が出所後、再度元雇い主を殺してしまう。主人公の弁護士達が、検察とやりあい軽罰を試みるが、被疑者の証言がどんどん変わり、翻弄されていく話。
    以前はこの終わり方だともやもやしていたが、本作はなにか効果的に心に届いた作品。...続きを読む
  • 三度目の殺人
    んー。映画のノベライズにしては臨場感がないな。終始静かなイメージ。真実が分かっても静か。何を伝えたかったのか。
  • 三度目の殺人
    映画を観て、もっと理解したいと思い読む。
    まぎれもなく三隅が社長を殺害したのであり(咲江説はなくなった)そして無期懲役になる犯罪をあえて三隅の希望に従って”死刑”にしたことが”三度め”の殺人なのだろう。
    でも、ここでなぜそこまで咲江をかばう?娘を不幸にしてしまった罪ほろぼし?でもじゃあ、なぜ北海道で...続きを読む