月谷真紀のレビュー一覧
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物語が持つ暴力性と、私たち人間が物語りを語らざる負えないという性質、そのどちらもが現実であり、生きる上で逃れることが出来ないという事を、様々な事案や社会情勢を参考にしながら語られている良本でした。
昨今のポストトゥルースと言われる21世紀を生きる私たちですが、都市伝説や陰謀論、根拠のない言説がSNSにより多分に散見され、私達自身の日常生活にも影響を及ぼしているように感じていました。それ自体は時代の変化や、メディア環境の変化によって必然的に起こるべくして起こった事だと思っています、しかし、私達自身がどこを頼りに生きれば良いか、「真実」や「現実」とは一体なんなのか、という問いも同様に生まれ、頼る -
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著書こそ出会ったことはなかったが、
若い天才的哲学者、マルクス・ガブリエルの名前は聞いたことがあったので、本屋さんで見かけて気になっていた。
しかも副題が、
「東洋哲学と新実在論との出会い」
新実在論の方は聞き馴染みがなかったが、東洋哲学については、ちょっと勉強したいぞ…とここ数年、ずっと思っているトピック。
今年は聖書読書会を通じて、聖書を開く時間が増えた。クリスチャンでもないし、ましてや新たなる信仰心から読もうと考えて通読を試みているわけでもないので、聖書について向き合う際には、ざっくり「東洋哲学や東洋思想とは別世界のもの」と思って読んできたんだが、ところどころ(私が知る限りなのでだい -
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Posted by ブクログ
本書は時間・自己・幻想という3つのテーマを置いて、「新実在論」を唱えるドイツの天災哲学者、マルクス・ガブリエル氏と作家で国際ジャーナリストの大野和基氏の対談形式から生まれた書籍である。哲学という響きからは理解が難しく、近寄り難い雰囲気が漂ってくるが、ガブリエル氏の様々な出来事や事例を挙げて明快な解答をしていく内容はわかりやすく、読みやすいものとなっている。とは言えベースは哲学であるから、ある程度頭をクリアにした状態(特に起きたばかり、朝の時間帯)で読む事を勧める。
今回はその様なガブリエル氏の主張の中に西洋哲学だけではなく、「東洋哲学」が深く影響している点を詳しく説明している。とは言っても東洋 -
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「運とリスク」選択の日々
投資に人生を賭けた若者(ユニバーサ創設者:マーク・スピッナーゲルとナシーム・ニコラス・タレブ)の生き方、それは「ギャンブル」だ。投資は時に莫大な収益をもたらす一方、大暴落し破産、地獄を見ることもある。その予兆を如何に誰よりも早く知り先手を打つことが出来るか。必ずやその「賭け」には失敗への保険をかけておくこと、と言う教訓もある。世界情勢の多くの情報は一部の人・メディアからでありコンピューター、生成AIでの分析、予測は過去のデーターが源になっているだけなのだ。人の発信ほど不明確で不信なものはない。その一つ一つの情報に安心して眠る間もなく焦り、迷い、苦悩する日々が投資家の人 -
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Audibleにて。
イグノーベル賞にあった惹かれ合う者同士の心拍や発汗の同期は、Zoomによる関わりでも起こりうるのだろうか?著者は、「他者を知るには相手の匂いを感じる必要がある」と述べる。五感(六感も含む)で知ろうとするからこそ同期は生じるのだろうか。
実感としてはそちらのほうが強いな。電話のカウンセリングが一番抵抗感が強いのは 、分からないことが増えるからだしな。
「他者の社会的な仮面を超えた所に人間性を見る必要がある」
→これも我ー汝につながっていくものかな。自分ごとのように他者を考える…利他のためではなく、それが人間の幸福にとって必然だからそうする。社会的望ましさゆえでなく、そう -
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Posted by ブクログ
わかりあえない他者と生きることを主義、考え方について突き詰めたわかりづかくはない哲学の本だったなぁと思います。マルクスガブリエルは好きで何冊か読んでおり、倫理資本主義という考え方もすごくいいなと思っています。一方で、マザーテレサはもっと人生を楽しむべきだった。彼女はそうではなかったと思うという話が出てきましたが、それは本人に聞いてみないとわからないのではないかなぁと思いました。作中断言されることが間々出てきますが、私はこれが解です。というよりもものごとはコインのように裏表があり、シーソーのように絶えず揺れ動いていて時代や環境や感情によってあらゆるものは常に変化しているのかなと思います。そうであ
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Posted by ブクログ
医療、年金、気候変動…。コロナ禍への緊急対応に加え、長年、支出拡大の圧力が政府を苦しめている。国家財政は今後、どうなるのか?先進国政府が直面する課題を読み解く書籍。
新型コロナ禍とそれによる経済危機は、先進国の政府支出を大きく膨れ上がらせた。大半の先進国では、コロナ禍前の債務が未曾有の水準にあったため、政府支出の大幅増をコロナ禍後も恒久化すれば危機を迎える。平常な状態が戻れば、支出減による債務の縮小に注力すべきである。
一方、長期的にみると、政府支出はこれからも大きく増える可能性がある。その要因は、例えば次のようなものだ。
・医療:慢性疾患の有病率の増加、高額な治療法の開発、医薬品への支出