高城剛のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この本は、近年急増しているオンライン英会話と、セブ島留学について書かれています。実際に高城さん達がセブ島に出向いて、スクール等の調査をしたり、たくさんのオンラインスクールを実際に体験して書いています。
この本の良いところは、高城さんという常に世界中を飛び回っていて、生きた英語ができる人が、英語教育について判断しているところです。世の中に溢れている情報は、英語ができない人が、英語をマスターするために体験した情報ばかり。そういった人達では、客観的な判断は下せないのです。そういった点からも、非常に価値のある1冊だと思います。
英語教育というのは、非常にお金のかかる教育なのに、そこにお金を注ぎ込んでも、全然英語ができない日本人。しかし、技術の進歩で、場所や時間の制約を受けずに格安でレッスンが受けられるようになった。さらに、韓国が国の発展のため、力を入れた英語教育。セブ島留学は、韓国が作り上げた画期的な英語の勉強方法。この2つの新しいシステムで、今まででは考えられないくらい、低コストで超効率的に勉強ができるようになりました。
この恩恵を受けて、ひとりでも多くの日本人が世界に飛び立ってほしい。これこそが、高城剛さんの本当の思いでしょう。 -
Posted by ブクログ
ライフスタイルについて考える。
次世代エネルギーについて考える。
以下レバレッジメモ
そういった全世界の動きの中で日本のIT産業もエネルギーに向かっているのですか?
残念ながら日本のIT産業は未だに株価を気にしながら国内だけのコミュニティサービスやものを売っているような会社ばかりです。ITの先駆者こそが向かう先は次世代エネルギーなのは間違いないし,今からでも遅くはないと思っています。
どんなに大変でもたとえ小さくてもエネルギー産業を考えるべき時が今なのです。それはまだコンピュータが世の中に普及する以前のような感じに近く,コンピュータ業界にはスーツを着ている人は誰もいなくて,皆自由な発想をもっていました。当時の大企業のIBMを東電だとすると,アップルのような会社の登場が待たれる時代が今なんだと思います。だから今はスーツは着ていないけど,エネルギーを仕事にしようとする人達に,次の日本の光があると思います。フロンティアスピリッツはどんな時代もスーツを着ていないから。
エネルギー自炊をしたくても,個人で発電を出来る人は限られていると思いますが?
その通りです,今後重要だと思われるクラスターは,個人でもなく,地域や国家でもなく,ある程度信頼が置ける人達との小さな集団であり,そこでの共有という概念です。友人同士で作る小さな村を想像すると分かりやすいと思います。そこで発電システムなどを共有すればいいのです。僕は常々インターネットで起きたことは実社会でも起きると話しています。ネットの中にある緩やかなコミュニティで,数人の管理者がいるような常にテンポラリーな共同体が生まれることでしょう。
簡単にいうとヴァーチャルヴィレッジと今までの家の二重生活のようなものでしょうか?
二重生活ではなく,ライフスタイルの分散を意味します。住む場所も,出来れば仕事も二点以上で二つ以上の仕事をすることをずっと進めています。僕はこれをハイブリッドと呼んでいます。東京で営業職のサラリーマンをやり,週末だけ農業でもカメラマンでも作家でも電力マンでも構いませんし,明確に仕事をわけづらい,オンラインで何かを販売するようなことでもいいかもしれません。やってみることが大切だと思います。僕は今から5年程前に出版した自著でハイブリッドのライフスタイルを以下のように定義しています。1、一つのことにこだわりすぎず,可能性がある二つのことを平行して進める柔らかい発想を持つこと 2、組み合わせ可能なものを探したり,組み合わせるのがうまい職業の人を評価し,観察し,真似てみること。3、実際に何と何とを組み合わせると可能性や楽しみが広がるかを自分なりに試してみること4、マルチスペシャリストを目指し,二つ以上の分野でスペシャリストになるためにどうしたらいいか徹底的に挑戦すること5、生活時間帯を見直し,住む場所を見直し,自分なりのバランスポイントを早急に探し出すこと。この変化の時代に,誰よりも素早く大胆に変わること。変化に受動的でなく,能動的で挑戦的かつ楽しく柔軟であること,が大事なのです。同じようにエネルギーも電力会社から購入する場合もあれば,自分達でエネルギー自炊もする,出来る限りハイブリッド化するのがいいでしょう。食物も同じで,スーパーやコンビニで購入するのと,自作や目の届く範囲から入手するようなことが出来れば,なお良いと思います。このような提案は,お金がかかると思われますが,しっかり計画すればお金はかかりません。むしろ、コストリスクを分散出来るのです。実際利便性が少し悪ければ,安い土地はかなりあります。それより,ライフスタイルを変える自分自身の決断のようなものが,最大の障害になるでしょう。それは20世紀との決別を意味するだろうから。また、このハイブリッドとは,個人のライフスタイルだけをささなくなりました。先日,スイスの制約会社を買収したばかりの武田薬品は,今後は海外と日本の2本社制度もありえる。と言っています。日本的な企業が次々に変化し,ハイブリッド化するでしょう。 -
Posted by ブクログ
最先端への考え方を感じる一冊。ここ2−3年よくいわれはじめているノマドスタイル。当該考え方を記した2006年の一冊。(6年前)圧倒的に早い。常に最先端の情報を知りつつも、真理を追い、時代の先を意識している著者の考え方が好き。変わっていることはやはり先にいけること。考えることによって楽しくいきたい。
以下レバレッジメモ
今後最も重要なのが情報ダイエットである。実際のダイエットでもそうだが,余分なものをとらずに,バランスの良い体を目指すことはとても重要となる。まず入ってくる情報を制限する。今身の回りにある情報装置を考えてみよう。インターネットに繋がれたコンピュータ続いて、携帯電話、写メール,もちろんテレビやラジオ,そして新聞に雑誌などきりがない。さて時間を区切って情報を制限することやアクセス頻度を低くするなど情報ダイエットの方法はサマッザまだが,思い切って何かを辞めてみるのは同だろう。実際のダイエットと同じでケーキなどを家に買い置きしておいてダイエット中だからといって食べない,ということ程リアリティがないものはない。もし本気で情報ダイエットに取り組もうと考えるのなら,ネットオークションでテレビを売るか友人に預かってもらうことをお勧めする。多くの人にとってテレビをやめることは思いのほか大変だからだ。
クリエイティブ力をあげるコツ
人類の最大の特権してだからこそ最大の産業にしなくてはいけないのが創造産業であると思う不動産でも石油でもない。だから僕はどんな時も創造することをあきらめない。それが人間の最後の可能性であると信じているからだ。妄想と呼ばれてもいいじゃないか人に迷惑かけなければ。クリエイティブ力をあげるにはとにかく他の人の作品をききまくる見まくるこれが一番である。インプットをあげればアウトプットもあがる。出してばっかりでは枯れてしまう入れてばかりだと太ってしまう。ぼくは一から新しいものを作るという発想をもっていない。きっと僕の頭の中のどこかに既に完成している物語があってそれをちょっとずつ思い出すという思考法をとっているのだ。だからアイデアは断片的に表れ最後に一つになる。まさにノンリニアな作り方である。多くの人がクリエイティブに力を注ぐと国民のクリエイティビティがあがり国として活気が出てくる。だからこれからの日本は創造産業にもっと力を注ぐべきだろう。
コミュニケーション力をあげるコツ
クリエイティブ力があがったら次はコミュニケーション力をあげることが重要である。コミュニケーションという言葉はあまりいい訳語がない。僕はよく思いやりと訳している。相手に伝えることが重要ではなく,相手に伝わったかどうか考えること,これが重要だとずっと思っている。コミュニケーションはキャッチボールと同じで,自分勝手な豪速球を投げるのではなく,相手がとりやすいボールを投げるのが長く楽しむコツだ。現代においてコミュニケーション力をあげるポイントは前述したように二つ。一つ目は英語を話すこと。そうすればコミュニケーションの相手は一気に世界に広がりビジネスチャンスは広がり楽しみも広がるのだ。また二つ目はコンピュータである。コンピュータを使えればコミュニケーションの相手は一気に世界へ広がりビジネスチャンスは広がり楽しみも広がる。だから英語とコンピュータを学ぶことがとても重要と言える。ともに下手でも何でもいい。使おうとする姿勢がいつしか自然になり,RとLの発音が下手なことは関係なくなるのだ。そして最後にひるまず多くのコミュニケートな機会に自ら飛び込むことだ。
ハイブリッド日本人のすすめ
繰り返すがこれからの日本のスタイルを一言でいうと僕はハイブリッドだと思う。ハイブリッド車を世界に広め、携帯2台を同時に使う日本人。今実際にいる場所と今モバイルでいる場所の、いわばリアルな世界とネットワークの世界が同時に存在するハイブリッドライフ。職業を二つ以上持ちできることなら二つ以上の場所で暮らす2地点居住。インターネットの基本もリスクマネージメントも分散が基本にある,分散しているのに,合わせると力が倍増するようにことハイブリッドなライフスタイルとはそんなことである。ではそのためにはどうしたらいいか。最後に主な項目を箇条書きでまとめてみることにする。
①一つのことにこだわりすぎず,可能である二つのことを平行して進める柔らかい発想を持つこと
②組み合わせ可能なものを探したり,組み合わせるのがうまい職業の人を評価し,観察し,真似てみること
③実際に何と何を組み合わせると可能性や楽しみが広がるかを自分なりに試してみること
④マルチスペシャリストを目指し,二つ以上の分野でスペシャリストになるためにどうしたらいいか徹底的に挑戦すること
⑤生活時間帯を見直し,住む場所を見直し,職業を見直し,自分なりのバランスポイントを早急に探し出すこと
などであるその結果どのようなことが起こるかも箇条書きにまとめてみよう
①自身やテロ、経済危機に直面しても現在従事している仕事以外に収入の可能性があること
②自分の可能性や楽しみが倍増すること
③生活を変えることで発想が全く新しくなること
僕はメイド員ジャパンとしてこのハイブリッドをスタイルとして世界に輸出すべきだと考えている。全く異なったものをスタイルで融合させること。それは同時二極化でありポジティブな分裂ともいえる。またそれは流行の最先端と本質的な揺るぎない深層の双方を手にすることであり,ポイントは二極の中心となるバランス点なのである。 -
Posted by ブクログ
未来志向。
哲学思考。
自分の気持ちを正直に書いた一冊。
著者の既存の価値観に全くとらわれず、自分の直感を信じて、人生を真面目に楽しみきる姿勢が好き。
以下レバレッジメモ
Q10 新しいクリエイションは,どのように生まれるとお考えですか?
新しいエネルギーを持った表現をするには,自分自身が変わることしかありません。考え方も生き方も住む場所さえも,何も恐れずに変わることが,唯一の確実な方法だと思います。かつての画家や詩人が,世界を放浪したのは,一つにはそのような理由があると思います。だから,僕はこの時代にずっと同じ町にいるクリエイターの感性を根本的に信じていません。思い起こせば簡単な話で,小学生から中学生へと成長する時に,生活や考え方は,抜本的に変わったと思います。行動範囲も大きく変わったはずです。それは変化であり,成長に間違いありません。それを大人になっても続けられることが,クリエイターであることの第一義なのです。その変化に抵抗し続けると、どこかで感性が鈍り,崩壊するでしょう。経済システムや政治やメディアが直面している問題を見れば明らかです。時代の先端をいくと自負するクリエイターは、誰よりも早く変化しなくてはなりません。それには,過去の成功体験を捨てることが第一歩でしょう。
Q13なぜこの本を書こうと思ったのですか?
僕は常に他者との関係の中で仕事を始めます。あまり自分からこれがやりたい,と言うのはないのです。出来れば働かずに遊んでいたいと言うのもあります。(笑)また、イギリスのアートディーラーの禅問答のような本があって,そう言うのを自分で書くのも面白いとも思いました。と言うのは僕も含めて,みんな自分のことを以外と分かってないと思ったからです。世の中がぐちゃぐちゃになってる時に。
Q14 この本はどんな人に向けて書いているのですか?
誤解を恐れずに言えば,この本は自分のために書いています。そして,書いたこの本はまずは冷静に自分で読んでみる。さらに、人に渡してその人の意見も聞く,そうやって,自分を見つめ直せればと思ったのです。出来れば,皆さんもこの本と同じように,自問自答してみる機会があればいいと思います。「私の名前は××職業××住所××」など実際に書いてみるのです。
Q25かっこいいとは?
カッコいいやかっこ悪い、は妄想ではないか,と常々思っています。人工的な見た目の話であることがほとんどです。大自然を見て,カッコいいとは思いません。素晴らしい不思議だとか,癒される,などと感じるはずです。すなわち,カッコいいとは不自然なことを言うのです。だから,カッコいい人を目指しては行けないのです。素晴らしい人や不思議な人や,自然な人を目指さなくてはいけないと思うのです。それは一般的に言われるナチュラルとも違うものです。自然体とすら感じさせません。しかし,強いエネルギーはその人にほとばしっているのです。まるで太陽のように。脱COOL。これが21世紀のセンスになるでしょう。僕はまだまだかな,と思い,今日も世界の果てまで修行と遊びに出かけるのであります。
Q31情報はどうやって整理していますか?
無駄な情報を抱えれば抱える程満足する「情報デブ」が世の中多くいると思います。目に見えないので,自分でも気がつかないものです。まだ,情報社会になって数年ですから,無理もありません。そこで、ここ何年も僕は「情報ダイエット」を提唱しています。まずは,テレビ、インターネット,携帯のどれを辞めるか,ですね。僕はテレビをもう15年ぐらい前に辞めて,最近はウェブを見るのも,10年前の9割減ぐらいな感じです。
Q32情報の真偽はどう見分けますか?
本物の情報を見分けるには,当たり前ですが,実際に見たものに聞くのがいいと思います。彼らは,この混沌とした時代に,真実を目で見て感じています。すなわち21世紀的高城式だと,移動距離と真実を見る目は比例するのです。そして同じように移動距離と誠実さも実は比例するのです。なにしろ,ホンモノを見て感じた訳ですから,嘘を言う必要がなくなります.世界の中の自分の立ち位置を俯瞰的に見る力もつきます。
Q34最近は情報資本主義とも言われていますが
お金は,使うセンスがとても大事になります。そして,正しく使うことによって,損得や体面を気にしない人になれることは,間違いありません。
Q40不安になることはありませんか?
不安の要素は,古い固定観念にとらわれていることがほとんどです。例えば僕は人から,やっかみも含めて奇異な変人に見られることがあります。しかし,それに何の問題があるのでしょうか?エキサイティングに生きていない人に合わせること?同じ場所で分かりやすい仕事をすること?これらを「古い固定観念」と客観視できれば,問題の多くはなくなります。不安になることは悪いことではなく,それをいつまでも持ち続けていることが問題なのです。不安を客観視しようとしないで,放っておくことが問題なのです。ポジティブなふり,頑張っているふりだけしていても,客観視できなければ,不安が消えることはないのです。
Q57不況の間日本ではどんなムーブメントが起きると思いますか?
日本はどうやって出来たのか?とか日本の何が大事なのか?などの失われた国家アイデンティティを探ると思います。「日本とは何か」を考え始めると,伊勢とか出雲とか,日本の起源に目を向ける人が多くなるでしょう。そこから何かを学んだり,日本のオリジナルな部分を大切にするようなムーブメントが起こってくるんじゃないかと思います。
Q67一番大切なものはなんですか?
価値観。それにちょっと先の時代性の理解。
Q74人生で,自分のルーティーンの中でもっとも大切にしていることはなんですか?
自分と話すこと、例えば,人生の分岐点にたった時に,情報を集めるのではなく,徹底的に自分と話すんです。突き詰めていくと,やる/やらないとか、最終的に答えは二つくらいに絞られる。そこでとことん真剣に考えるんです。真剣に考えた末に結論にたどり着いたらその自分の直感を信じることが大切。理屈より直感なんです。みんな、グーグルとか情報に頼り切っているけど,それは二の次。あくまで直感の後に理屈を補強するための便宜的手段なんです。だから,サーチエンジンを使う前に,どれくらい自分と向き合って,どれくらい創造できたかが勝負なのです。自分と話すことは,実は本当に大変なことです。しかし人に頼らず,自分を知る努力をすることが、いま、一番大切な時代なのではないでしょうか。
Q75高城さんにとって人脈とはなんですか?
いついかなる時でも,仕事とは関係なく,飯をおごってくれる人がどれぐらいいるか,あるいは,飯食いましょうよと誘える人がどれくらいいるか、ということ。そして,その人達の年齢層じゃないでしょうか?
Q76愛って何だと思いますか?
まず、自分を愛し,自分を大切にしなければ,他者への愛も何もありません。他者のために生きるのでも,その責任を負うのでもなく,全ては自分です。そして,自分を愛するということは,自分に責任を持つということです。決して,欲望にまみれるということではありません。今の自分に責任を持たず,自分を偽ったり,他者のせいにしたりすることは,日々自分を傷つけているのと同じなのです。それは,自分を愛しているとはいえません。自分と向き合い,等身大の自分を,どれだけ愛せるか。実は,愛は他者とはあまり関係ない。他者は大切ですが,二次的な話です。これは自己中心主義とは全く異なるものです。 -
Posted by ブクログ
マクロビダイエットが流行って、世界の日本食が見直されています。どんなにカロリーを摂取しても健康にはなれません。あなたが口にしているものは、どこの国が作ったものでしょうか?3.11以降、食べ物について考える事が多かったのですが、この本に一つの答えがありました。ヨーロッパではすでに進んでおり、オーストラリアでも盛んです。日本は利権の関係でとても遅れており、健康で正しい食事を出来ない残念な状況になっています。戦前の食事が体にいい事、未来の食事と長寿、美肌、ダイエット全てが整うと言っても過言ではありません。食事は人の体を作るものであり、この本を読んで真剣に自分の将来を考えさせられました。
-
Posted by ブクログ
ネタバレいち早くインターネットに飛びつき、デジタルな映像や音楽で生計
を立てていた高城氏が、ここ数年はまっているのが「オーガニック」。
余計なものはもたず、モノは買わず、コンビニやスーパーでの買物
をやめ、自給できるものは自給して、身体に良いものを食べる。そ
して、都会の喧噪よりも自然のささやきに耳を澄ます。そんなライ
フスタイルです。
東京での派手な暮らしよりも、そのほうがクリエイティブだし、楽
しいし、何よりヘルシーだと気づいた高城氏は、東京での生活を捨
てて、ロンドンに移り住みます。そこで見たのは、オーガニックが
最先端のトレンドになっているロンドンのライフスタイルでした。
本書は、そのロンドンでのオーガニックな潮流のレポートを中心に
しながら、21世紀的生き方とは何かを考察したものです。
有機農業とかマクロビオティック(玄米菜食)とか、書かれている
内容の大半は、ちょっと意識の高い若い女性には当然のことばかり。
なので、正直、何を今更、というような感じがしないでもないです
が、それでも、世界中を飛び回り、時代の最先端を追い続けてきた
著者が、自ら見聞きし、実践した視点で書いていますので、一定の
説得力がありますし、新鮮な発見もあります。
特に、「オーガニック」をパンクやロックに近い、アナーキーで反
社会的なカルチャー・ムーブメントと捉える視点は、自由を求めて
越境し続けてきたクリエイターならではのもの。「オーガニック」
は、本来、「生命」を意味する言葉ですが、「生命」を優先する思
想や生活が、今、最もアナーキーでクリエイティブに見えるという
ことは、それだけ現在の生活が生命の原理と遠くなってしまったと
いうことなのだと思います。
高城氏には、色々と誹謗中傷も多いようですが、何でも自分の目と
足で確かめ、それを自分の言葉で発信し続ける姿勢は尊敬に価しま
す。飛行機に乗りまくる生活していて、何がオーガニックだという
突っ込みもあるでしょうが、自らの目と足を使って、自らの頭で考
えることの大切さに気づかせてくれる一冊ですので、是非、読んで
みてください。
=====================================================
▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)
=====================================================
これまで人間の移動を阻んできた国籍や人種、言語あるいは仕事と
いった”壁”を軽々と飛び越える自由な人々。21世紀は間違いなく、
そういう「ハイパーノマド(遊牧民)」とも言うべき人々が活躍す
る時代になっていくはずだ。彼らは真実を知っている。この先、世
界がどうなるのかを、自分たちの目で見て、肌で感じているのであ
る。
時代の先を読み、常に変化と革新を求めた人々の目は、すでにグリ
ーンな革命へと向けられているのだ。この潮流は、間違いなくポス
ト・デジタル時代のあたらしいスタイルになるだろう。
英語の辞書で「Organic」という語を調べてみてほしい。そこには
「有機」の他に「生まれつきの、生命の、本来の、本質的な」とい
うような意味が書かれているはずだ。(中略)つまり、僕にとって
のオーガニックとは、もっと人間の本質や考え方、生き方全般に深
く関わる、ライフスタイルそのものなのだ。それは”これからの人生
をより良くするための哲学”であり”自分自身の精神と肉体をバージ
ョンアップさせる処世術”なのである。
そもそも僕がオーガニックにどっぷりハマったきっかけは、「人間
はカーボン(炭素)と水で出来ている」という考え方に出会ったこ
とだ。(中略)ならば、本来あるべき姿で育てられた、生の活力が
漲る食べ物を摂取し続けたら、僕も生物としてさらにバージョンア
ップできるんじゃないか…?
自分の健康のその先に、自然環境の健康、そして地球の健康を見据
えること。それこそがオーガニックの本質なのではないだろうか?
「命あるもの・自然のものを尊び、敬う謙虚な姿勢」は、オーガニ
ック・ムーブメントを支える重要なキーワードであると僕は思う。
僕には未来を予見する力があるわけではない。ただ、強いて言うな
ら、僕はこの数年間、世界中を飛び回って、現実を見る努力を続け
てきた。その中で、わかったことがある。いまは、世界のあちこち
で日々生まれるさまざまな構造を、正しく理解できる者がおいしい
トコどりできる時代だ、ということ。「よくわからない」と人任せ
にした瞬間、あっという間にババをつかまされる、わかりやすい時
代。(中略)
我々はメディアを鵜呑みにするでもなく、モニターの画面を眺める
でもなく、もっと世界の事実と向き合わねばならない。できれば、
自分自身の目と足で。
永久に市場を拡大し続けなければならい宿命を背負った20世紀的
な資本主義に別れを告げ、21世紀を生き延びるためにはどうすべ
きか?そしてイギリスの人々が辿り着いた回答のひとつは、「オー
ガニック」というキーワードだった。
都会をよく知っていて、六本木ヒルズあたりのラウンジで踊ること
も知っているけれど、一方で、プリミティブな土に触ることで人間
の本質を見直している。そんな子たちを「ニューモダンプリミティ
ブ」と呼ぶ。”都会の原始人”という意味だ。アースカラーをまとい、
その土地の魅力を感じ、人によっては刺青やピアスを施し、自然と
ともに生きることを何よりも大事にしている。太古の民族の多くが
していた風習が、いま再び起きているように僕は感じるのだ。
やさしい女性の心をつかみたいなら、きょうからオーガニック通に
なるべし、と誤解を恐れずに僕は言いたい。入り口は、そんな風に
少々”邪”でもいい。どんな偉大なミュージシャンだって、はじめは
邪な気持ちから音楽を始めることが多い。何かを始めること、少し
考えを変えてみること。まずはそこからで、やがてだんだんと本物
になっていくのであって、はじめから本物の人なんていないのだか
ら。
数年後を目処に、僕は沖縄で食べ物とエネルギーを100%自給自
足する、あたらしいシステムの構築を目指している。水を循環させ、
電気は自家発電、さらにはミニ水田を作って食べ物もすべて自分で
賄えるようにしたい。
おそらく僕がいま多感な子供だったら、「きっとこれからはエネル
ギーも農業も個人化するだろうな」と直感で感じていたことだろう。
オーガニックとは、食べ物を個人に取り戻すことだ。個人レベルに
取り戻すことだ。効率化を突き詰めれば、質より量になる。工業化
された作物を食べている現状について、もう一度それぞれが考え直
し、食をめぐる環境を作り直すこと。これがオーガニックだと僕は
思う。
都市システムを解体することが、21世紀的な行為ではないか。そ
れがいまのオーガニック運動の本質なのではないか、とも思う。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●[2]編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ジェームズ・キャメロンの最新作「アバター」が話題になっていま
すね。前作「タイタニック」を抜いて、歴代一位の興行収入だそう
ですから、キャメロン監督というのは本当に凄いものです。
「アバター」は3Dの映像の斬新さが話題になっています。知り合
いのゲームクリエイターが、「映像の概念が変わる!」と興奮して
話すので、先月、観に行ったのですが、映像より何より、驚いたの
は、映画で描かれている世界観のほうでした。
アバターは、パンドラという星を舞台に、鉱石採掘をしたい地球人
と、星の神聖な自然を守りたいナビィという未開部族との間の戦い
を描いたものです。ナビィの世界観は、ネイティブアメリカンのそ
れに酷似しており、自然を尊重し、自然の叡智と共に生きています。
驚いたのは、ハリウッドで最高のヒットメーカーが、最先端の技術
を駆使して描いているのが、極めてネイティブ(土着)でプリミテ
ィブ(原始的)な世界観だということでした。これまでも似たよう
なテーマのものはありましたが、ここまでメジャーな映画で、ここ
まで正面きって描いているものは寡聞にして知りません。「ああ、
時代は変わったな」と思いました。
自然の叡智にいかに学ぶか、そこから何を汲み出せるか、というこ
とが、これからの人類の大きなテーマになるはずです。科学も哲学
も芸術も、あらゆる知的活動はそこに向かっていく。「アバター」
の大ヒットは、そのこと予感させます。とまあ、堅苦しいことはさ
ておき、単純に面白い映画ですので、未見の人は是非。