【感想・ネタバレ】オーガニック革命のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

マクロビダイエットが流行って、世界の日本食が見直されています。どんなにカロリーを摂取しても健康にはなれません。あなたが口にしているものは、どこの国が作ったものでしょうか?3.11以降、食べ物について考える事が多かったのですが、この本に一つの答えがありました。ヨーロッパではすでに進んでおり、オーストラリアでも盛んです。日本は利権の関係でとても遅れており、健康で正しい食事を出来ない残念な状況になっています。戦前の食事が体にいい事、未来の食事と長寿、美肌、ダイエット全てが整うと言っても過言ではありません。食事は人の体を作るものであり、この本を読んで真剣に自分の将来を考えさせられました。

1
2012年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

世界からみたオーガニックのことがリアルにわかって面白かったです。オーガニックは「セレブが食べる贅沢品」ではなく、ライフスタイルであり思想なんだと感じました。そして、マクロビオティックを確立したのは、日本人だときいてびっくり!

0
2012年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いち早くインターネットに飛びつき、デジタルな映像や音楽で生計
を立てていた高城氏が、ここ数年はまっているのが「オーガニック」。
余計なものはもたず、モノは買わず、コンビニやスーパーでの買物
をやめ、自給できるものは自給して、身体に良いものを食べる。そ
して、都会の喧噪よりも自然のささやきに耳を澄ます。そんなライ
フスタイルです。

東京での派手な暮らしよりも、そのほうがクリエイティブだし、楽
しいし、何よりヘルシーだと気づいた高城氏は、東京での生活を捨
てて、ロンドンに移り住みます。そこで見たのは、オーガニックが
最先端のトレンドになっているロンドンのライフスタイルでした。
本書は、そのロンドンでのオーガニックな潮流のレポートを中心に
しながら、21世紀的生き方とは何かを考察したものです。

有機農業とかマクロビオティック(玄米菜食)とか、書かれている
内容の大半は、ちょっと意識の高い若い女性には当然のことばかり。
なので、正直、何を今更、というような感じがしないでもないです
が、それでも、世界中を飛び回り、時代の最先端を追い続けてきた
著者が、自ら見聞きし、実践した視点で書いていますので、一定の
説得力がありますし、新鮮な発見もあります。

特に、「オーガニック」をパンクやロックに近い、アナーキーで反
社会的なカルチャー・ムーブメントと捉える視点は、自由を求めて
越境し続けてきたクリエイターならではのもの。「オーガニック」
は、本来、「生命」を意味する言葉ですが、「生命」を優先する思
想や生活が、今、最もアナーキーでクリエイティブに見えるという
ことは、それだけ現在の生活が生命の原理と遠くなってしまったと
いうことなのだと思います。

高城氏には、色々と誹謗中傷も多いようですが、何でも自分の目と
足で確かめ、それを自分の言葉で発信し続ける姿勢は尊敬に価しま
す。飛行機に乗りまくる生活していて、何がオーガニックだという
突っ込みもあるでしょうが、自らの目と足を使って、自らの頭で考
えることの大切さに気づかせてくれる一冊ですので、是非、読んで
みてください。

=====================================================

▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)

=====================================================

これまで人間の移動を阻んできた国籍や人種、言語あるいは仕事と
いった”壁”を軽々と飛び越える自由な人々。21世紀は間違いなく、
そういう「ハイパーノマド(遊牧民)」とも言うべき人々が活躍す
る時代になっていくはずだ。彼らは真実を知っている。この先、世
界がどうなるのかを、自分たちの目で見て、肌で感じているのであ
る。

時代の先を読み、常に変化と革新を求めた人々の目は、すでにグリ
ーンな革命へと向けられているのだ。この潮流は、間違いなくポス
ト・デジタル時代のあたらしいスタイルになるだろう。

英語の辞書で「Organic」という語を調べてみてほしい。そこには
「有機」の他に「生まれつきの、生命の、本来の、本質的な」とい
うような意味が書かれているはずだ。(中略)つまり、僕にとって
のオーガニックとは、もっと人間の本質や考え方、生き方全般に深
く関わる、ライフスタイルそのものなのだ。それは”これからの人生
をより良くするための哲学”であり”自分自身の精神と肉体をバージ
ョンアップさせる処世術”なのである。

そもそも僕がオーガニックにどっぷりハマったきっかけは、「人間
はカーボン(炭素)と水で出来ている」という考え方に出会ったこ
とだ。(中略)ならば、本来あるべき姿で育てられた、生の活力が
漲る食べ物を摂取し続けたら、僕も生物としてさらにバージョンア
ップできるんじゃないか…?

自分の健康のその先に、自然環境の健康、そして地球の健康を見据
えること。それこそがオーガニックの本質なのではないだろうか?

「命あるもの・自然のものを尊び、敬う謙虚な姿勢」は、オーガニ
ック・ムーブメントを支える重要なキーワードであると僕は思う。

僕には未来を予見する力があるわけではない。ただ、強いて言うな
ら、僕はこの数年間、世界中を飛び回って、現実を見る努力を続け
てきた。その中で、わかったことがある。いまは、世界のあちこち
で日々生まれるさまざまな構造を、正しく理解できる者がおいしい
トコどりできる時代だ、ということ。「よくわからない」と人任せ
にした瞬間、あっという間にババをつかまされる、わかりやすい時
代。(中略)
我々はメディアを鵜呑みにするでもなく、モニターの画面を眺める
でもなく、もっと世界の事実と向き合わねばならない。できれば、
自分自身の目と足で。

永久に市場を拡大し続けなければならい宿命を背負った20世紀的
な資本主義に別れを告げ、21世紀を生き延びるためにはどうすべ
きか?そしてイギリスの人々が辿り着いた回答のひとつは、「オー
ガニック」というキーワードだった。

都会をよく知っていて、六本木ヒルズあたりのラウンジで踊ること
も知っているけれど、一方で、プリミティブな土に触ることで人間
の本質を見直している。そんな子たちを「ニューモダンプリミティ
ブ」と呼ぶ。”都会の原始人”という意味だ。アースカラーをまとい、
その土地の魅力を感じ、人によっては刺青やピアスを施し、自然と
ともに生きることを何よりも大事にしている。太古の民族の多くが
していた風習が、いま再び起きているように僕は感じるのだ。

やさしい女性の心をつかみたいなら、きょうからオーガニック通に
なるべし、と誤解を恐れずに僕は言いたい。入り口は、そんな風に
少々”邪”でもいい。どんな偉大なミュージシャンだって、はじめは
邪な気持ちから音楽を始めることが多い。何かを始めること、少し
考えを変えてみること。まずはそこからで、やがてだんだんと本物
になっていくのであって、はじめから本物の人なんていないのだか
ら。

数年後を目処に、僕は沖縄で食べ物とエネルギーを100%自給自
足する、あたらしいシステムの構築を目指している。水を循環させ、
電気は自家発電、さらにはミニ水田を作って食べ物もすべて自分で
賄えるようにしたい。

おそらく僕がいま多感な子供だったら、「きっとこれからはエネル
ギーも農業も個人化するだろうな」と直感で感じていたことだろう。

オーガニックとは、食べ物を個人に取り戻すことだ。個人レベルに
取り戻すことだ。効率化を突き詰めれば、質より量になる。工業化
された作物を食べている現状について、もう一度それぞれが考え直
し、食をめぐる環境を作り直すこと。これがオーガニックだと僕は
思う。

都市システムを解体することが、21世紀的な行為ではないか。そ
れがいまのオーガニック運動の本質なのではないか、とも思う。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

●[2]編集後記

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

ジェームズ・キャメロンの最新作「アバター」が話題になっていま
すね。前作「タイタニック」を抜いて、歴代一位の興行収入だそう
ですから、キャメロン監督というのは本当に凄いものです。

「アバター」は3Dの映像の斬新さが話題になっています。知り合
いのゲームクリエイターが、「映像の概念が変わる!」と興奮して
話すので、先月、観に行ったのですが、映像より何より、驚いたの
は、映画で描かれている世界観のほうでした。

アバターは、パンドラという星を舞台に、鉱石採掘をしたい地球人
と、星の神聖な自然を守りたいナビィという未開部族との間の戦い
を描いたものです。ナビィの世界観は、ネイティブアメリカンのそ
れに酷似しており、自然を尊重し、自然の叡智と共に生きています。

驚いたのは、ハリウッドで最高のヒットメーカーが、最先端の技術
を駆使して描いているのが、極めてネイティブ(土着)でプリミテ
ィブ(原始的)な世界観だということでした。これまでも似たよう
なテーマのものはありましたが、ここまでメジャーな映画で、ここ
まで正面きって描いているものは寡聞にして知りません。「ああ、
時代は変わったな」と思いました。

自然の叡智にいかに学ぶか、そこから何を汲み出せるか、というこ
とが、これからの人類の大きなテーマになるはずです。科学も哲学
も芸術も、あらゆる知的活動はそこに向かっていく。「アバター」
の大ヒットは、そのこと予感させます。とまあ、堅苦しいことはさ
ておき、単純に面白い映画ですので、未見の人は是非。

0
2012年01月05日

Posted by ブクログ

高城氏の本は何冊か読んでいるが、私が頭の中でモヤモヤっと気になっている事を、一歩先を行き、実現している本。とにかくアンテナが高い。

筆者のブログも面白い。最近は写真が中心。

0
2010年11月22日

Posted by ブクログ

・「ハイパー・ノマド(遊牧民)」の時代

 ハイパー・ノマドとは国籍、人種、言語、仕事とった壁を軽々と飛び越える自由な人々。21世紀は間違いなくハイパー・ノマドが活躍する時代。

 「水・食料」「資源・エネルギー」「外交」「娯楽」の4つを最低限、個人で確保すべきだ。

 補足すると、「外交」は異なる地域間での対話や都市ではなくコミュニティ間での交流を意味する。

この先どうなるかを知るためにハイパー・ノマドになる。

・ポスト・デジタルとしての「オーガニック」

 現在の価値観は、所有ではなく、共有でもいいのではないか、ということ。モノを持たないのが21世紀の発想。

 オーガニックとは、一般的には無農薬有機栽培のこと指す。しかし
 高城的には、もっと人間の本質や考え方、生き方全般に深く関わる、
 ライフスタイルそのものなのだ。これからの人生をより良くするための哲学であり、自分自身の精神と肉体をヴァージョンアップさせる処世術。

 エコやグリーンは地球環境を中心とした考え方であり、
 オーガニックは人間という一個人を中心とした考え方である。

・イギリスでの熱狂的なオーガニック・ムーブメント

 背景としては行き過ぎた資本主義に対するアンチテーゼ。
 大きく2つ

 ①
 イギリスの物価はこの10年ほど上がり続けていて(毎年の平均物価上昇率は2%3%ほどで推移)、しかも食品、電気、ガスとった日常生活に直接関わる分野での上昇が目立つ。さらに賃金の上昇率が物価の上昇率に追い付いていない。そのため家計は確実に苦しくなっているのが実情。

 ②
 病原菌の発生に対する食への考え。
 90年代以降にBSEや口蹄疫などの大発生がイギリスで起きた。
 それ以来オーガニックに関心を向けるきっかけのひとつとなる。
 
・有名シェフ ジェイミー・オリバーが目覚めたオーガニックフード

 世界で最も人気のあるトレンド・シェフの一人、ジェイミー・オリバー。
 現在はイギリスの料理番組シリーズ「The Naked Chef」iに出演中。
 彼がテレビ番組で積極的にオーガニック製品やハーブを使ったことが
 イギリスでのオーガニックムーブメントを盛り上げるきっかけになったとも
 言われている。
 
 ジェイミー・オリバーは食に関するさまざまな革命に挑んでいる。
 中でも「学校給食の改善運動」が有名。
 
 ちなみにイギリスの給食はほんとうにまずい。。。メニューの中心はフライドポテトやハンバーガー、ナゲットなどのジャンクフード。なんだかよく分らない肉で作られたミートローフや、脂まみれの冷凍ピザ。さらにデザートは糖質たっぷりのチョコレート。野菜の出番はほとんど無し。。
 
そもそもなぜそのような事態に陥ったかというと、、、
サッチャー時代の福祉削減政策で給食予算が大幅に削減されてしまったからである。1食当たり56円~75円では栄養バランスの良い給食は食べられない。

そこでジェイミーが立ち上がった!


バランスの良いおいしい食事を子供たちに食べさせるが「まずい!!」と
言われ吐き出させれることも多々あり。そんな奮闘記が大反響を呼び
ウェブサイト上で集めた給食改善を求める署名は27万1677件に到達。


養鶏場や養豚場で劣悪な環境下で肥育される動物たちの現状を訴えるなどさまざまな啓蒙活動を続けている。

・フリーレンジ 野菜だけじゃないオーガニック思考

 ロンドンのレストランで鶏料理が食べたくなったら以下のことを試してみよう!
 メニューに「Free Range(フリーレンジ)」と書いてあるかどうか!
フリーレンジとは鶏を屋外の自由に動き回れる環境で飼育する養鶏方法のことだ。要するに放し飼いである。21世紀のロンドナーにとってはフリーレンジの表記がないということは、その鶏は食べてはいけないとほぼ同義。

フリーレンジではない鶏はどうやって育てられているかと言うと、暗くて狭い鶏舎の中にぎゅうぎゅうに押し込められて急激に肥らされた挙げ句満足に2本の脚で立つこともできずに殺される またはひたすら卵を生むマシーン。このようなやり方インテンシブと呼ばれる手法である。

フリーレンジを推進する背景

①快適な環境でナチュラルに育った動物たちは安全でおいしいはず。

②命ある動物を工業製品のように扱うのではなく、「命あるもの 自然のものを尊び、敬う謙虚な姿勢」を持つことが重要。

ちなみに日本では鶏の産地は書いてあっても、育ち方を表記する習慣はない。でも本当に重要なのはその鶏が皿にのってでてくるまでどんな風に扱われたかではないだろうか?

・イギリスに伝わる優れた技術 ホメオパシー

 ホメオパシーは同種療法と呼ばれる代替医療や自然療法の一つ。本来は人間用。

 ホメオパシーでは抗生物質や科学的に調合された薬ではなく、レメディと呼ばれる無毒・無成分の砂糖玉のようなものを服用することで、肉体や精神を治癒すると言われている。このレメディを患者の病状などに合わせて選択する人をホメオパスと呼ぶ。
イギリスでは健康保険が適用される立派な医療。ホメオパスになるには国家資格の取得が必要だ。エリザベス女王お抱えのドクターはホメオパス。

・金融帝国イギリスの近代歴史

 概要としては
 80年代半ば 景気低迷と高い失業率に苦しめられ、金融をはじめとするジャンルのオープン化を進める。
 そして90年代後半、たった10年で20世紀を駆け抜けてしまった

 伝統的なイギリスの金融機関のほとんどはアメリカなどの金融機関に買収された。有名なサッカーチームのオーナーはほとんどがイギリス人ではなくなった。ロンドン市内にはヨーロッパ中の有名レストランの支店が軒を連ね、数ブロックごとにスターバックスがある。「世界一食事がまずい国」
「紅茶の国」という面影はもはや無し。

 さらに詳細を記載。

 1997年 2つの大きな出来事

 ①トニーブレア率いる労働党政権(ニューレイバー)の誕生

 ②ダイアナ元皇太子妃の死

 この年を境にイギリスは大きくグローバル化へと舵切りをする。

 イギリスの20世紀は1997年にはじまり2008年に終わりを告げた。
 言い換えるとイギリスにおいては1997年まで19世紀が続いていた。
 第二次大戦後、日本の高度経済成長、アメリカ、ヨーロッパなどの成長に恩恵を受けることがなかったから。

19世紀初頭 

 産業革命を起こし、他国に軍艦で乗り付けて植民地化しあらゆる富を吸い上げるというやり口で世界に君臨。世界中から入ってくる豊富な原料を元に大量の製品を世界市場に送り込み、やがてポンドは世界の基軸通貨になる。イギリスは「世界の工場」「世界の銀行」として覇権国家の絶頂を極める。

以外にそのイギリスの貿易収支はずっと赤字だった。実際、製造業は後発のアメリカやドイツに追い上げられた。

しかし
イギリスは蓄積した豊富な資金でアメリカなどの外国政府や鉄道、鉱山はどへ投資することで得た膨大な利子収入で超儲けた。

20世紀に入ると、世界恐慌や世界大戦に巨額を投じ、疲弊していく。
また景気がイイころに作られた社会保障のツケが回った。人々は手厚い福祉に甘えてすっかり勤労努力を怠り、イギリスはますます非効率な国家へと没落。やがてイギリスとポンドは信頼を失い、ドルに地位を奪われる。

さらにEUの前進ECへの加盟が遅れたことも痛手。フランスやドイツが主導で進めたので覇権国家のプライドが許さず結局加盟は見送り。

さらにオイルショックがイギリスをおそう!年平均10%を超えるインフレに失業者の増加、そしてストライキ。病院や学校すら麻痺。英国病と皮肉を
こめられて言われた。

・サッチャー政権の構造改革

 そんなイギリス経済に強烈なカンフル剤を打ちこんだのがかの
 「鉄の女」こと マーガレット・サッチャー。
 1979年 新自由主義を標榜する保守党のサッチャー政権が発足。
 彼女は英国病を治療するため改革を進める。
 
 努力することを忘れたイギリスのケツをたたいた。

 施策としては
 「国有企業の民営化」
 「労働組合の弱体化」
 「大規模な規制緩和」
 「都市再開発」

 ①
 1986年 金融ビッグバンと呼ばれる大規模規制緩和 実施
 
 株式売買手数料の完全自由化、取引参加資格の開放によって
 アメリカをはじめとする外資がロンドンの金融街シティへ大挙して押し寄せた。失業者は金融サービス業へ次々と転職。
これはイギリスが経済の主軸を製造業から金融業へとシフトしていくことを表す。

 ② 都市再開発

 金融街へ変貌を遂げさせた。ドッグランズには本当に何もなかった。。。
 やがてドッグランズはイギリスの三大高層ビル(ワン・カナダ・スクウェア、HSBCタワー、シティグループ・センター)が立ち並び世界から名だたる
金融会社や法律事務所などが入居。

・サッチャー政権のツケ そして 崩壊

 強固な改革により活気を取り戻したイギリス。だが代償も大きかった。
 所得格差が拡大して貧困層は増加。失業率は改善しなかったし、犯罪率もアップ。
 
 1990年にサッチャーが退任するとメージャーが引き継ぎ、保守党政権は18年間も続いた。

・1997年 労働党 ブレア政権発足

 ブレアが行ったのは、弱肉強食でもなく、従来型の福祉国家とも違う、
 効率的で公平なあたらしい路線。それを「第三の道」と呼んだ。
 要約すると

 「きちんと義務を果してくれれば国はちゃんと権利を機会を与える」。

・ブレアの国家ブランド戦略 「クール・ブリタニア!」

 企業のブランディングは当たり前だが、ブレアは国家レベルでブランディングを行い成功に導いた!

 ブレアが着目したのは
 DEMOSというシンクタンクの若き研究員 マーク・レナードが記した
 「登録商標ブリテン」というレポートだった。
 デザインやアート、情報メディアといったクリエイティブ産業によって変えていく。

 イギリスはちょうどその時、イギリスの若者達が発信するさまざまなカルチャーが世界の注目を集めていた時期でもあった。
 音楽界ではオアシス、ブラー、映画界ではトレインスポッティング、ファッション界ではジョン・ガリアーノ、ポール・スミス、アレキサンダー・マックイーン、アート界ではダミアン・ハーストなどなどなど

 ブレアはそれらの素材を見事にパッケージングして
 
 「クール・ブリタニア」というスローガンを付けて各国大使館にブランディング担当を配置し国家のプロモーションを超大々的に実施。

 ブレアはクリエイティブ産業を13つの産業に定義づけした。
 「デザイン」「音楽」「建築」「ファッション」「映画」「演劇」「アート」「工芸」
 「ソフトウェア」「コンピューターゲーム」「テレビラジオ」「広告」「出版」


・ゲイ人口 360万人 そしてピンクポンド

 イギリスには多くの同性愛者達が生活している。
 2005年12月に発表された公式データによればイギリスの同性愛者人口は約360万人。全人口の6%。そんな彼らの旺盛な消費活動によって生み出され市場に流通する貨幣 「ピンクポンド」である。

06年時点でピンクポンドの実質的な市場規模はおよそ700億ポンド。
1ポンド140円のため約10兆円というモンスター市場!

同性愛者達は、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの
頭文字を取り 「LGBT」 とも呼ばれている。ブレアのクール・ブリタニアにはお得意様であった。

彼らの年収は3万4000ポンドに対して、イギリス人での年収は2万5000ポンド。学歴も高学歴が多い。さらにグルメでおしゃれな彼らは外食や服装にもお金をかけ、不動産の取得にも積極的。旅行やパーティー、オペラやコンサートや美術館めぐりなどクール・ブリタニア政策が供給する優れたソフトをピンクポンドが活発に消費。

・移民政策 グローバリゼーションによる市場化への対応

 「人と金は外から集めろ」

 金融街シティにある3000社を超える上場企業のうち600社がイギリス以外の企業。理由は圧倒的に規制関連のコストが低かったから。誰にでも
開かれた柔軟な市場。

 自分の国に足りないものは他所から調達すればいい。
 
 そんなイギリスの柔軟な発想は人を金をスピーディーに大量に集めることに成功した。プロサッカークラブでもプレミアリーグでは全20クラブ中8クラブを外資および外国人が所有。

・ロシアとアラブの大金持ち&ビジネスマンの流入

 ①ロシア

 資源大国のロシア。原油や天然ガスなどの高騰を背景にロシアでは株価が急騰し、不動産価格も2倍以上。06年にはモスクワが世界一消費が高い都市と言われるまでとなり、いわゆるバブルを迎えていた。
そこで生まれた多くの富豪たちは 新たなビジネスチャンスを狙って次々にイギリスへと進出していった。モスクワからイギリスまで飛行機で4時間というアクセスの良さと、新規上場に対する規制の緩さは大きな魅力。

 ②アラブ オイルマネーの取り込み

 イギリス政府は莫大なオイルマネーを囲い込むためイスラム金融の取り込みに動いた。イスラム金融とは、経済活動においてもアッラーの教義を遵守したいと考えるイスラム教徒たちが独自に立ち上げた金融システムのこと。イスラム圏では利子の概念が教義に反するためイスラム金融ではこれを配当に置き換えるがイギリスの税制では配当は課税の対象になってしまう。そこでイギリス政府は利子と同様に配当も控除の対象となるように税制を変え、イスラム債の発行を促したのだ。こうした優遇政策は
オイルマネーのみならず多くの外国人に対してやり続けた。

すごいことに、、

イギリスの税制では居住者・非居住者という区別以外に
イギリス国内に「本拠がある」「本拠がない」という区別がある。
簡単にいえば非居住者とはイギリス在住ながら永住する意思はない外国人のことだ。

イギリスではこの非居住者に非常に有利な税制が取られていた。
所得税で言うと非居住者はイギリス国内の所得に対してのみ税金を
支払えばよかった。
つまり海外に不動産をたくさん持っていて、それらを売り飛ばして多額の売却益を得ても課税されなかった。これは世界でも類を見ないユニークな
制度である。まさにタックスヘイブン。そうした理由で世界中から
スーパーリッチが集まってきた。(2008年の税法改正によってこの優遇はなくなった)

・ブレア政権の没落

 圧倒的な人気を誇るブレアだったが9・11 テロ以降 急激に失速。
 理由はアメリカとの外交政策のためのイラク派兵であった。
 
・新たな政権 ゴードン・ブラウン

 2007年6月 発足。

・アメリカとイギリスの関係

 アメリカ1781年にヨークタウンの戦いでイギリス軍に勝利するまで
 イギリスの数ある植民地の一つだった。
 イギリスが北アメリカに最初の植民地を作ったのは、17世紀初頭のことだ。同時期に入植していたオランダやフランスを蹴散らし東海岸を中心に13の植民地を建設した。ワシントンDCも含まれる。イギリスが覇権を握ったおかげで17~18世紀にはたくさんのイギリス人がアメリカに移り住んでいった。

・イギリスの選択肢

 ①アイスランドみたいに自滅する
 ②ポンドに代わるニューポンド
 ③ユーロに加盟

 この3つ以外に考えられない。

・ハイパーモビリティ

 航空運賃が安くなると爆発的に流動人口が増え、遊びや仕事の場所や機会が大きく変貌を遂げる というもの。
 オックスフォード大学のスティーブン・ヴォートヴェック教授が提唱。

 ポンド暴落でロンドンは2008年は世界一お買い得な街になっていた。
 ロンドンで買い物をする多くの人が外国人である。
 ヨーロッパ各地から格安の航空券が充実。そこで
 飛行機に乗って買い物に行くといライフスタイルが確立されている。

・思想にこだわるイギリス人 行為にこだわる日本人
 
 レジ袋が現在悪者にされているが、、、実はこれ石油のムダな部分
 廃棄しないとどうにもならなかった部分を有効利用して製造される
 エコロジー技術の賜物。レジ袋の生産を止めると石油のムダな部分が
 残ってしまう。さらにエコバッグを作るのに膨大な石油が使われる。
 なんのこっちゃ???という感じである。

 割りばしも「端材(はざい)」を利用して作られた賜物。

・自給率40%のトリック

 日本が戦争に負けて食生活が完全にアメリカ化。パン食や肉食が定着しもともと自給率が低かった小麦や大豆、とうもろこしを大量に輸入。結果的に自給率低下。
また日本のような高温多湿で雨が多いと、小麦や大豆、とうもろこしの生産には不向きだ。

・セレブも注目する 日本発の食事法 「マクロビオティック」

 玄米食を中心としたマクロビオティック。
 桜沢如一(さくらざわゆきかず)。
 マクロビオティックの基本は精白されていない米(玄米)や古代米(黒米、赤米など)麦や雑穀を主食とし、副菜として野菜や海藻、豆類を頂く。
 また「食材の旬」という概念が重要視されている。それは「身土不二(しんどふじ)」という考え方でその土地でとれた旬なものをその土地の方法で食べましょうということ。


・高城的 名言

 ①
 変革はいつだって政府主導ではなく、ストリートからはじまる。

 ②
 僕には未来を予見する力があるわけではない。ただ強いて言うなら
 数年間世界を飛び回って現実を見る努力を続けてきた。世界のあちこで
 生まれるさまざまな構造を正しく理解できる者がおいしいトコ取りできる時代だ。よくわからないと人任せにした瞬間にババをつかませられる。
ウェブだけに頼らず自分の目で見てみること。これが超大事な事。



 

0
2010年05月04日

Posted by ブクログ

世界で言うオーガニックとは何かが詳しく解説してあり勉強になった。日本ではまだ根付いていない感があるが、これからブームになるのかな。

0
2010年03月30日

Posted by ブクログ

僕は定点でモノえお考えるのを数年前にやめることにした。
グローバルかつマクロかつ流動的視点でモノをとらえないと明日がみえてこない。

学んだこと★

・自分が食べているものがどこでどうやって作られているか考えるようになった。

・自分の人生をうかうか人には預けてはいけない。
 水・食糧・資源・エネルギー・外交・娯楽を最低限、個人で確保すべきだ

・個人的な外交を可能にするために20年間に貯め込んだものはほとんど処分して日々の移動速度をあげた。

・ヨーロッパ最高の頭脳と呼ばれるジャック・アタリ氏は、これからは世界は
どこでも仕事ができ、暮らしていけるハイパーノマドと、生活のために下層ノマドに分かれていくと断言している。

・スペイン語やフランス語ではオーガニックではなくビオという

・ロンドンで最先端のカルチャースポットは土曜日の午前中のピムリコロード。そこには世界じゅうでもっとも注目を集めているカフェがあり。それは
ディルズフォードオーガニック。90年代がスターバックスの時代だとしたら、これからはディルズフォードオーガニックの時代になるのではないかと評されている

・BSEの感染拡大の原因が感染した牛から製造した肉骨粉を牛にエサとして食べさせたことにあるという説が有力。

・90年代半ばにイギリスではじまったフードマイルという運動がある。
食品の生産地から消費地までの距離を意味している

・チャールズ皇太子がオーガニック農業の支援と国民の意識向上を目指して自らオーガニックブランドを立ち上げた。ブランド名はダッチーオリジナルズ。

・ジェイミーオリバーは養鶏場や養豚場で劣悪な環境下で飼育される動物
たちの現状を訴えるなど、さまざまな啓蒙活動をしている

・21世紀のロンドナーにとっていまやフリーレンジの表記がないということはこの鶏はたべてはいけないとほぼ同義なのだ。

0
2010年01月27日

Posted by ブクログ

20世紀的な、アメリカ的ないまの消費、効率化社会から少しでもオーガニックに、食に生き方にこだわるのが21世紀的な生き方なのではないか。

大半が歴史的な政治・経済の話で、「いつ出てくる、オーガニック」と中盤思ったけど、後半ググッと来た。おもしろい。

なぜイギリスがオーガニックのルーツなのか?どれだけオーガニックなのか?いままで知らなかったけどなるほど納得。そして、マーケット行きたい。などなど再読希望。

0
2017年10月17日

Posted by ブクログ

社会改革をまつのではなく、
無理に自分の考え方を変える努力をするでもなく
住む場所を変えるだけ。
目的は客観的な目を養い、
自分のすすむべき正しい道を見つけることにほかならない。

オーガニックが単なる食べ物の話ではなく、
ライフスタイルそのものである。

王室も実践するオーガニック

イギリスの給食がひどい理由は、
サッチャー時代の福祉削減政策で、給食予算が大幅に削減されたから。
ジェイミーオリバーは現状を変えるべく立ち上がった。Jamie's school dinnersというドキュメンタリーに。

”free range”フリーレンジ
鶏を野外の自由に動き回れる環境で飼育する方法のこと。

グリーン革命
前ロンドン市長 ケン・リヴィングストン
ユニークな施策をいくつも打ち出した。

イギリス全土でファーマーズマーケットを運営しているThe National Farmers' Retail&Markets Association(FARMA)
全国各地のマーケット情報を調べられる。
ロンドン市内なら
London Farmers' Markets.のサイトで。

日本の農産物のうち、有機が占める割合は0.16%(2006)
労力がかかるわりには利益が薄い。
今の日本には、なぜオーガニックが必要なのかきちんと説明してくれる人が誰もいない。
要するに、教育の問題。

思想にこだわるイギリス人、行為にこだわる日本人。
イギリス人は行為そのものよりも、根底に流れる思想やスピリットを重んじる。

日本国民全員が江戸時代の食生活に戻ったら、
すぐに日本の食料自給率は20%くらいあがるだろう。
1960年当時の日本は米や野菜、魚介類、肉類、果物などほとんどの品目で100%に近い自給率だった。
食料自給率低下のもっとも大きな原因は
日本が戦争に負けて、食生活が完全にアメリカ化したことにある。
パン食や肉食の定着→自給率が低かった小麦等を大量に輸入するという方法が習慣化。米などの自給率の高い品目のシェアが減った。
日本で作ることができる農作物には限界がある。
高温多湿で雨が多い日本は小麦や大豆、とうもろこし生産には不向き。家畜の餌としても重要な品目なので、今の食生活が変わらなければ相変わらず輸入に頼らざる負えない。

0
2014年07月12日

Posted by ブクログ

何歳も年下のエリカ様と結婚したハイパーメディアクリエイター、という正体不明の高城剛氏。
失礼ですが、予想していたよりとてもまともな方でした。この本を読む限りでは。

個人的には、高城氏の考えには同意します。
そもそも私は金融関係のお仕事があまり好きではない。刷られてもいない、実際はないお金をやりとりしているから。一日で何百億円も儲けるのは、もう仮想の世界のよう。
そんなことから、私は実体のあるものを扱う製造業などのほうが好きだし、それがいつの時代も安定して国家を支えていくと思う。
もちろん今の時代、株の取引、投資などを全く行わないというのは無理があるけれど、アメリカのように行き過ぎると、いつかは歯車が狂ってしまう。

高城氏の生活は少し憧れる。
田舎でゆっくり自給自足の生活が出来れば幸せだと思う。
そして、彼の提唱する新しい生き方、すなわちオーガニックな生き方にも共感する。
自分の食べている物がどこから来たのか、どうやって育てられたのかを知ること。産地に足を運んで、直接見ること。食だけでなく、衣服も、そして電力も。
東日本大震災の前に書かれた本なので、今の日本とは色々状況は違うけれど、それでもこの本から学ぶことはたくさんある。
放射能汚染による食の安全性が叫ばれる昨今、そして原発神話の崩壊により電力を今までのようにただ当たり前のものとして考えられなくなった今、一人一人が自分のこと、自分が食べるもの使うものをきちんと見直す必要がある。そんなことを教えてくれた。

この本は是非おすすめしたい。

0
2013年03月27日

Posted by ブクログ

石田淳さんが高城さんのシンプルライフを誉めており、たまたま目にしたこの本を手にしてみた。イメージがガラリ。経済についてよく勉強しているし、時代の流れを考えて、何よりも行動している。ものを持たず、今までの価値にとらわれず、健康な食事、生き方を。これからにも期待!

0
2013年02月07日

Posted by ブクログ

オーガニックはライフスタイルだ!に納得。昨今のエコブームに表層的すぎる印象を持っていたので、エコとはグリーンとは再考のきっかけになった。高城さんの著作は初だったけど、メディアの印象とは異なり、好印象。

0
2012年07月02日

Posted by ブクログ

ハイパーメディアクリエーター・高城剛の著作。

タイトルが良くない。中身は日本人が思い描くような「オーガニック野菜」についての記述だけでなく、彼が標榜する「ノマドライフ」と、イギリス社会と、有機野菜の記述がそれぞれ均等に著されているからだ。
ただ、内容自体は素晴らしく、なるほどと思ってしまう。

にかく、著者の自由な生き方には憧れる。

0
2012年03月24日

Posted by ブクログ

この本を読むまであんまり高城さんの事を知らなかった。しかし、本を読み勧める事で、彼の魅力をとりわけテレビで報じられる以外で感じ取れた。

0
2012年01月07日

Posted by ブクログ

高城氏はメディアで語られているイメージとは違って、かなりマトモな印象を受けた。結構勉強してるんですねぇ。オーガニックどうこうよりも、震災、金融危機によって資本主義、都市システムの制度疲労が露呈した中、新たな世界に向けての処世術の一端を見た気にさせてくれる一冊。

0
2011年05月08日

Posted by ブクログ

“オーガニック”の意味。
それを通して新しい現実の世界がひろがる。

20世紀のしくみとはさよならしなくちゃいけない部分、とてもあるかもね。

0
2010年10月12日

Posted by ブクログ

日本の普通の生活では見えてこない、真のエコとは?
10年代向け、パンクが生まれたイギリスのストリートからの新たな潮流!
大量生産・消費に嫌気が差した新世代ヒッピーによる、本質的・オーガニックのすすめ。

0
2010年02月21日

Posted by ブクログ

高城さんのブログをよくチェックする。
なんだか時代の最先端を行くような人だという思いがあって、
彼の日常や思想をのぞくことはとても楽しい。

日ごろから彼自身が批判している「紙」媒体。
なぜ、この人、本を出すんだろうと気になって手にとってみた。

この本を読んでの印象は、
「ああ、学生のとき、こういうこと言う奴いたなあ」というもの。

具体的にはわからないけど、世界って変わるんだよっ!!

そのきっかけは、自分の興味のあるものなんだと、
そしてこの分野には周囲のほとんどの人は気づいていないという自惚れ。

いや、これ、けっこう「みんな」が考えてるんじゃないの?
ということを、こう堂々と「オレだけの意見」として発表できるところが
この人のすごさなのかも知れないなあ。

論文でも、エッセイでもない、覚え書き。

だけど、面白かったなと思えるのは、
高城さんのことをまた少し理解できた気がするから。

0
2010年01月25日

Posted by ブクログ

世界を飛び回っている著者だからこそ書ける内容。日本のメディアが報道しない内容もかかれているので新鮮だった。ライフスタイルの革命がどのように起きているのか、そして私たちがどのように対応していけばいいのか考えるきっかけになった。

0
2010年01月19日

Posted by ブクログ

2016年76冊目
世界中を旅する高城剛氏がイギリスロンドンでであった概念。それが「オーガニック」
金融危機のさなかのロンドンでいかにオーガニックというライフスタイルが発達したのか。
また、オーガニックとはどういう概念かを解説してくれています。
自分の食べるもの、身に着けているもの。それがどこから来たものでどのように作られたのかを知るということが大事であるということを感じさせます。
また、にわとり(いわゆる鶏肉)をロンドンで区別する仕方、表現、これにははっとさせられました。

0
2018年10月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エコ、グリーン、オーガニックの違いが分からない典型的な日本人の自分には、この本を読んでもイマイチピンとこない。書いてあるとおり、土に触れなければ分からないことなんだろう。ただ、筆者が抱いている日本人の食ならびに、世界の動きに対する無関心への不安を感じた。

0
2018年03月13日

購入済み

エリカ様と結婚する前の本

機転が利くし頭のいい人だと思いました。
ただ、女を見る目はなかっただけで。

0
2018年01月12日

Posted by ブクログ

先見性の鋭い高城剛さんがロンドンで出会ったオーガニック。オーガニックは生活態度すべてに影響するスタイルとヨーローッパ発のムーブメントを紹介されています。著者が手がける多くの書籍を拝見していますが、その中ではインパクトの少ない内容に感じました。ただ、これから先、「世界はどのように進むのか?」の視点には直感的なスパイスが詰め込まれていますので感化されます。

0
2011年11月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高城剛の新刊 出たばかりのを買って早速読破 エッセイみたいなものだが、世界中飛び回っている人の世界の見方は勉強になる
タイトルが「オーガニック」なのだが、内容としては英国のバブル崩壊、そしてそれ以後の英国の状況と流行を分析し、それについての自分の考えを紹介している

小泉&竹中氏の構造改革が批判に晒されるように、ブレア政権は良い所があったのかも知れないが、やはり米国のギャンブル市場経済のシステムに掻き回された結果となった
そもそもNHKが何年も前から特集していたように、先物取引などの市場システムでは異常なほどのマネーが取引され、権威ある経済学者も参加し、そして結果的に大破綻した
米国の、「今が良ければ全てOK」というライフスタイルと、家に投資し続けカードを使いまくる
サブプライムローンのような問題が起こった要因である超消費社会はどう考えても異常であった

高城氏も指摘するように、日本のマスコミは現在進行形の海外のニュースを取り上げない
にもかかわらず大手企業の新しいサービスや商品には飛びついて取り上げる悲観論は嫌だが、意味もなく楽観論を言うのもおかしい 
必要なのは自然体のリアリティだろうか

単に「これからは農業だ!」と言ったところで急に全てが変わるわけではないけど、確かに筆者がいう「コンビニとスーパー」というライフスタイルを切り替える必要性は常々感じていた
個人的には「運動」と「食生活」の見直しが必要だと思ったし、同時にやはり世界の情報を得るためには(ネット上においても同様だから)「英語」を少しずつ勉強しようと思っている

0
2011年09月28日

Posted by ブクログ

イギリスではリーマンショック以降にオーガニック革命とでもいうべき新しい状況が生まれているという話を実体験にもとづいてレポート

著者曰く、オーガニックよりもグリーンといったほうがしっくりくるらしい。
がまんしない、そしてかっこいいエコ。

0
2011年08月16日

Posted by ブクログ

近未来を予言する高城剛

このタイトルと内容を理解するのには今の日本では厳しいかと思いますが、言いたい事と意図する気持ちは解る。

第2章の金融とイギリスの関係が勉強になった。

0
2010年12月21日

Posted by ブクログ

10年先を行く男、高城剛。
今回も、世界中を飛び回り外から日本を見て感じた持論をズバズバと展開。

日本でも、火のつきつつあるオーガニック。
エコ、ロハスとは違った、自分のためする環境活動。
人間にとって大切な、食事を考えなおすきっかけとなるはず。これからは安全でおいしいものが求められていくんだろうな。

こんなに魅力的で、面白い人間はいないと思うし、仕事はいつしてるんだ?ってぐらい処理能力が高い。
のに、なんで自分ブランディング下手なんだろ?
少しかわいそう。

0
2010年05月24日

Posted by ブクログ

購入

(未だ)奥さんのおかげでなにかと祭り上げられる高城氏の本ですが、おもしろいです。
p149の食料自給率の点も、納得いく事を述べているし。
イギリスのポンド暴落など、リーマンショックの陰で注目できなかったことについても細かく述べられており、ちょいちょい勉強になりました。

0
2010年05月13日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
クリエイター・高城剛は、金融危機の渦中にあったロンドンで、一つのムーブメントに出会う。
かつてこの街の路上からパンクやニューウェーブが生まれたように、21世紀のロンドンの路上からは「オーガニック」というムーブメントが広がっていた。
それは単なる健康食ブームではなく、20世紀的資本主義からの解放を希求する「運動」だ。
オーガニックという価値観をキーワードに、21世紀を生き抜くためのライフスタイルを探る。

[ 目次 ]
第1章 21世紀のオーガニック・ロンドン(真のグローバリゼーションとは“リキッド化”した世界である;「ハイパー・ノマド」の時代;ポスト・デジタルとしての「オーガニック」 ほか)
第2章 オーガニックへ至る道―イギリス“金融帝国”の狂騒と凋落(流動性都市ロンドン;たった10年で20世紀を駆け抜けたイギリス;1997年までのイギリスは19世紀だった!? ほか)
第3章 オーガニック・ライフ実践編(日本の“オーガニック”は本当のオーガニックではない;思想にこだわるイギリス人、行為にこだわる日本人;「○○ バーガー」がニュースになるのは日本だけ? ほか)

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

0
2014年10月26日

Posted by ブクログ

本書抜粋
「イギリスのオーガニック・ムーブメントが面白いのは,王室をはじめサーの称号を持つようなアッパー・クラスの人々が発信する活動と、ワーキング・クラスの人々がストリートから発信する運動が出会って、あたらしい流れが生まれたところにある。そこへ、愛国心主義的な立場から地産地消やオーガニッックを支持する右派の人々や、安全でおいしい食物を誰でも安価に手に入れられる権利があると考える左派の人々が加わって、さらに大きなひとつの流れになる。そんな上下左右のカルチャーが交差するポイント、それがロンドンならではの新オーガニック主義なのである。」

0
2010年02月16日

「ノンフィクション」ランキング