松村栄子のレビュー一覧

  • 雨にもまけず粗茶一服

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    これめっちゃ面白い。お茶や京都生活はどれくらいなんだろう、この著者。しかも最後は泣かせてくれる。特に巴流宗家の亡くなった息子さん。
    道具屋や学者との圜悟の墨跡を巡るやり取りも、本当にそうなのか完全に著者の想像なのかわからないが、かなりリアリティを持ってるように思った。
    武家茶道ということで、モデルは遠州関係なのかな、定家様とか最後出てくるし。

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    2025年03月13日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    ネタバレ

    松村栄子、1961年生まれ。
    17歳当時は1978年。福島県立磐城女子高等学校。
    その後、筑波大学第二学群比較文化学類を卒業。
    1990年に海燕新人文学賞デビュー。29歳。
    1992年に芥川賞。
    2006年センター試験で出題。当時は絶版だった。
    この文庫は2019年。
    カバーイラストは上條淳士。

    時代の雰囲気を感じるために検索してみたが、1978年に公開された、
    邦画は、石井聰亙(のち石井岳龍)「高校大パニック」、山田洋次「幸福の黄色いハンカチ」、佐藤純彌「野生の証明」
    洋画は、「スター・ウォーズ」、「未知との遭遇」
    アニメ映画で「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」(※翌年に富野由悠季「機動

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    2025年01月08日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    とても大好きな本の一冊。
     心の機微が丁寧に描かれていて、現実味のない人物設定ではあるが、妙なリアリティ、説得力がある。
     ただ、読むことで心に寄り添ってくれる、安らぎを得られるような本ではなくて、心が抉られるような焦燥感が残る。
     それは、アイデンティティとしての「僕」を確立しようとする少女に同情以上の情を抱いてしまうからなのか、それともこの主人公以上に自分がアイデンティティを持つことに対して現実的になっていないから焦りを感じされられるのか、もしくはその両方かもしれない。
     ただ、外の世界を上手に生きていくのに必要な心構えというものが永遠にできそうにない、いまの自分の焦燥感がありふれたものに

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    2023年08月09日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    センター過去問にも採用された本で、とても思い入れ深い一冊。脆くて鋭利で美しい、繊細なガラス細工のような文章です。

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    2023年03月20日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    読み易く、かつて抱いていた繊細な感情を思い出させてくれたり、抱いたこともない感情を追体験させてくれる作品でした。アバトーンについては、作品の舞台の描写が秀逸で、行ってみたくなりました。

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    2019年10月06日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    復刊記念。
    文庫版だと、単行本と異なり、大分レイアウトが詰まつてゐて、またいくらか最低限ではあれど、筆者本人の手直しが加へられてゐるので、初めて読んだ時のような透明感とはまた違つてみえる。
    けれど、ひとりの人間が生きること死ぬこと、存在するといふことを真剣に考へ、表現したといふ事実には変りない。かうして何度も読み直して、再び<僕>に出会ひ、<わたし>に出会ふ。読み返すたびに、また出会へる。読書の喜びはここにある。
    自分とは何か。存在するとはどういふことか。誰もが一度は必ず考へること。年を重ねれば重ねるほど、その問ひは日々の生活と呼ばれるものの中で流され、蓋をされ、考へられなくなつてしまふ。ひと

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    2019年09月13日
  • 花のお江戸で粗茶一服

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    ああああーっ!!!
    また最後に爆弾ぶっこんできたー!!!…ってのが読後、いや読み終わる直前に湧き上がった感想。
    もとよりシリーズ化を意図していたのかそうでないのかは分からないけど、しかしシーリズそれぞれ、1作の物語としてみたときに、最後の最後に何かを書き置いていくんですよねえ、このシリーズ。
    作品のクライマックスという〆の場で、新たなドラマのさわりだけ見せられて満足して納得できますかってーの!!
    デザートじゃないぞ、それだけでもうメインですからね!!

    …って、興奮して読み終えましたとさー。
    体温上がった気がしたわ、ホント。

    そんなこんなで今作もとても楽しめました。
    東京に戻った遊馬が、しか

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    2018年10月09日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    この路地を曲がれば、そこはもう、すこし不思議な世界の入口―。ひとつの架空の商店街を舞台に、七人の人気作家がお店を開店し、短編を紡ぐほっこりおいしいアンソロジー。商店街のマスコット「招きうさぎ」がなつかしくあたたかな物語へと誘います。

    【感想】

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    2017年08月07日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    表紙がちょっときつい…
    お茶によるお茶のための物語というよりは、その先を超えて三道が交わる「生」による「生」のための物語と感じた。前作と比べて、かなり用意周到に物語が構築されている。
    なぜだか知らないが「ここ」にいるというまさに「ご縁」。何者であるか強いたり与えたりを、物語で決してしない。する必要がないから。何者であるかは、探しているうちは見つからない。今・ここに在る以上、もうすでに何者かなのだ。気付かないのは、目先の利便さに奪われて、ほんとうにみたり・聞いたりしていないからだ。小さな花が揺れるだけでそこにお茶が宇宙が見いだせる。そよぐ風の中に音楽が弓道が見いだせる。かくも道は、いつも共にあっ

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    2014年11月13日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    ネタバレ

    前作「雨にもまけず粗茶一服」の続編。
    あれ?前後編だった??って思うほど前作のラストと繋がっていてびっくり。
    遊馬が寺で自分を見つめなおし、弓道に改めて取り組んで自分の茶道を探る修行をする物語。
    前作よりも遊馬が格段に格好よくなりました。
    そして番外編(?)「雪にもまけず粗茶一服」ではカンナと雪麿の話も読めて楽しかった。
    茶婚式に茶結納。
    情景がとても鮮やかで茶道を全く知らない私も引き込まれました。
    茶道って面白いなぁ。いつか私も習ってみたいなぁ。

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    2011年10月05日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    純粋に面白い。キャラもテンポも最高です。読み始めるといつも一気読みしてしまいます。有名じゃないのが本当に勿体ない作品。
    友だちとN○Kの朝ドラにしてほしいって話をよくします。

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    2011年09月02日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    『雨にも負けず粗茶一服』シリーズ第2弾。

    主人公の遊馬が、人生修業のため、比叡山のお寺へ。

    ここでの生活が面白おかしく描かれています。

    山の中で、天狗?に会うのですが・・・・
    その天狗の正体は!

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    2011年08月20日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    待ちに待った続編。ウフ.で読んでいたけど、加筆ありとのことでうれしい再会となりました。でもでもこの表紙…私はいただけません。

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    2010年12月24日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    茶道の家元の後継ぎを放棄し、家出した青髪の主人公・遊馬の紆余曲折ストーリー。

    最後のページまで飽きさせない展開と、遊馬をはじめとする不穏や幸麿といった、愛すべき個性的な登場人物たち。そして何より、お茶の世界の魅力に興味をそそられずにはいられなくなる一冊。なんて奥深くて、面白いものなんだろう。

    弟・行馬には、やられた!といった感じ。恐るべき中学生としか、言い様がない。
    行馬と眞由子、幸麿とカンナのそれぞれのエピソードももっと読んでみたかった。

    これ漫画とか映画にしたら、面白いだろうなぁ。

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    2011年04月04日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    私的キーワード

    時期:現代
    舞台:京都
    主人公:前髪を青く染めた次期茶道家元の青年
    内容:次期茶道家元の青年による自分探し(?)のための家出騒動

    主人公を中心に、個性的なキャラがたくさん出てきます。
    一見やる気のなさげな主人公ですが、茶道の姿勢はもちろん弓道剣道合気道等いろいろできる。
    のに、本人の自覚とやる気がとことん足りない。
    しかし、家出先の京都で居候の日々を過ごす内、茶道を通じて何かを掴んでいく成長物語。

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    2009年10月04日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    好きだー!!大学で茶道部に入ったのは、単純ながら高校生のときにこれを読んだからっていう理由がなかなかデカイ。普段から当たり前にやっていることだと、それを好きでやっていることに、なかなか気づけないものです。しかもそれがまわりから与えられたもので、当たり前のように自分の進む道が見えていたら、ついつい反発してしまうものです。そんな茶道の家元の長男・主人公の遊馬は、自分を見つめ直したく・・というか、自由を求めて、茶道の世界から逃避。しかし逃げても逃げてもお茶のほうが遊馬を追いかけてくるという、なんとも面白い状況についニヤニヤしてしまう。遊馬の成長を描いたエンターテイメント青春小説としては長すぎるという

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    2009年10月07日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    すごい面白かった!
    登場人物のキャラクターが愉快すぎです!!
    特におじいちゃんと弟と先生。

    ぜひ読んでほしいですが、特に京都在住に方には読んでもらいたい。
    京都とお茶に興味を持てる一冊です!

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    2009年10月04日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    弱小茶道家元・友衛家の後継ぎを放棄して家出した主人公、遊馬くんの京都での成長物語。いやはや、めちゃくちゃおもしろかったです。それぞれの脇役も個性にあふれストーリーもテンポよく進んでいくので飽きさせません。一気読みしてしまいました。

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    2009年10月04日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    ずっと読みたかった作品
    「僕」の一人称についての話
    17歳に感じる優越感とか自分が知ってる感情が言語化されてる感じ
    また読み直したい

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    2025年10月31日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

    購入済み

    商店街を舞台にした七軒の店のお話。作品達が直接関連しているわけではなく、同じ商店街の空気感で繋がっていてどれも印象的でした。

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    2025年10月28日