松村栄子のレビュー一覧
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ネタバレ茶道の家元の長男として生まれ、将来は跡継ぎと決められてきた主人公、遊馬。
茶の伝統を受け継ぐ者として、一度は上方の空気を吸って来いと京都の大学を受験させられるも…実はそれをボイコットして遊びに行っていた。ある日その事がばれ、寺に放り込まれそうになったのを機に家出を決意。
友人宅に転がり込むが、これがひょんなことから京都の町家で暮らすこととなってしまった。しかもその家のおばあちゃんは遊馬の家と関わりの深い巴流の茶道の先生をしているという。
どうにかお茶から逃れようともがくも何故だか茶の湯と縁の深い遊馬。
しかも本人は望まないものの茶道の素質があり、家元としての英才教育の賜物がにじみでてしまう。 -
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ネタバレちょっと軽いおばかさんのように感じる主人公の遊馬(あすま)くんが
とっても愛おしくって
他にも不思議な魅力を持った人たちがたくさん出てきます
心にとどめておきたい言葉が何個かあって
手帳にメモして、何度かつぶやいたりしています
「欠けているものは、いずれその人の中に求める心が生まれれば
必ず補われる。」
「待ってたって未来なんかどこにもない。
男なら、引き裂いてむしりとって割れた爪の間に作るんだ」
他にも、茶の湯の規範や掛け軸の言葉
以前、読んだ時はストーリーにばかり気持ちがあったと思うけど
今回は、心に深と染み入る言葉の宝庫でした -
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前作『雨にもまけず粗茶一服』の続編。
弱小武家茶道家元のぼんぼん、友衛遊馬(ともえ あすま)。このまま敷かれたレールを進んでいってよいのか疑問を持ち、家を飛び出してきたものの答えは見つからない。前作の終わりで比叡山の阿闍梨の元で修行しようと一歩を踏み出した彼のその後を描く。
大ベストセラーにはならないのだろうが、個人的には大好きなシリーズ。
前作からだいぶん間が開き、細部を思い出しながらの読書となったが、続編にありがちな惰性がなくてとてもよい。
総領息子・遊馬の若さゆえの無鉄砲さと未完成さに元気づけられたり、ちょっとぴきっときたり(^^;)。しかし、最後には進むべき道が見えてきたようで何より -
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年の初めは和を題材とした一冊から。前作が良かったので続編がでてうれしい。武家茶道「坂東巴流」の家元後嗣遊馬。跡継ぎと言われるほどにもやもやとした気持ちとなって、いろいろともがいている。でも遊馬の性格上ごちゃごちゃ考えるより体を動かす、というあたりがこちらもスカッとしていいんだな。考えるばかりでは答えは得られない。体を動かしてみることも大事、と教えられる。今回は阿闍梨のもとに身を寄せ、天狗に出会い彼なりに自身の在り方や茶道の本質を考えていく。読んでいるとまったくだなあと思うことも多々ある。考えることは苦手という遊馬だが、体を動かしていく中で物事の本質に迫っていたりしてはっとさせられる。考えたり知
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東京の弱小茶道家元の若旦那。敷かれたレールを走るような人生は嫌とばかり京都に家出します。「茶道なんか嫌いなんだ、音楽がやりたいんだ」とは突っ張るものの、肝心の音楽の才能はまったくないのに、身からしみ出てしまうお茶の才能(?)。当然そんな彼の周りには、嫌でも茶道に関わる人々がいつのまにか集まってしまい・・・。恋あり、笑いあり、そしてしんみりした涙ありの活劇が繰り広げられるのでした。さて若旦那は我が道を見つけることができますかどうか。京都に引っ越してきて5年。茶道を習っている方から「いいですねー、京都に住めるなんて。なんと言っても茶道の本拠地ですから」と言われて以来、何だかお茶には興味がありつつ、
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武術も兼ねた茶道の家元に育ったが、その方針が気に入らなかったため、大事な大学受験をすっぽかしていた事がバレた遊馬。自家数百万という徳川慶喜の茶杓を隠し持ち、友達とともに京都への家出を敢行する。そこで同行者の翠(みどり)の実家の畳屋で、店を手伝いながら、様々な人脈につながっていき、お茶の世界の奥深さを知っていく…。
序盤はわざと堅苦しく、カタカナを廃した文章からスタートするため、時代小説かな?と思わせるものであるが、現代ものである。大学を諦め、バンドに生きるつもりが、世の中そうはうまく行かないという部分から、食えない古道具屋のオヤジども、二癖三癖ある京都の茶人たちという、キャラクターを楽しむ小 -