松村栄子のレビュー一覧

  • 雨にもまけず粗茶一服

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    ネタバレ

    茶道の家元の長男として生まれ、将来は跡継ぎと決められてきた主人公、遊馬。
    茶の伝統を受け継ぐ者として、一度は上方の空気を吸って来いと京都の大学を受験させられるも…実はそれをボイコットして遊びに行っていた。ある日その事がばれ、寺に放り込まれそうになったのを機に家出を決意。
    友人宅に転がり込むが、これがひょんなことから京都の町家で暮らすこととなってしまった。しかもその家のおばあちゃんは遊馬の家と関わりの深い巴流の茶道の先生をしているという。

    どうにかお茶から逃れようともがくも何故だか茶の湯と縁の深い遊馬。
    しかも本人は望まないものの茶道の素質があり、家元としての英才教育の賜物がにじみでてしまう。

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    2011年09月20日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    ネタバレ

    ちょっと軽いおばかさんのように感じる主人公の遊馬(あすま)くんが
    とっても愛おしくって
    他にも不思議な魅力を持った人たちがたくさん出てきます
    心にとどめておきたい言葉が何個かあって
    手帳にメモして、何度かつぶやいたりしています

    「欠けているものは、いずれその人の中に求める心が生まれれば
     必ず補われる。」
    「待ってたって未来なんかどこにもない。
     男なら、引き裂いてむしりとって割れた爪の間に作るんだ」

    他にも、茶の湯の規範や掛け軸の言葉
    以前、読んだ時はストーリーにばかり気持ちがあったと思うけど
    今回は、心に深と染み入る言葉の宝庫でした

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    2011年09月07日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    開き直りの角度も人と違って広いんだなと呆気にとられました。いやはや。続きが読めるとは考えてなかったから余計楽しかった。

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    2011年07月27日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    前作『雨にもまけず粗茶一服』の続編。
    弱小武家茶道家元のぼんぼん、友衛遊馬(ともえ あすま)。このまま敷かれたレールを進んでいってよいのか疑問を持ち、家を飛び出してきたものの答えは見つからない。前作の終わりで比叡山の阿闍梨の元で修行しようと一歩を踏み出した彼のその後を描く。

    大ベストセラーにはならないのだろうが、個人的には大好きなシリーズ。
    前作からだいぶん間が開き、細部を思い出しながらの読書となったが、続編にありがちな惰性がなくてとてもよい。
    総領息子・遊馬の若さゆえの無鉄砲さと未完成さに元気づけられたり、ちょっとぴきっときたり(^^;)。しかし、最後には進むべき道が見えてきたようで何より

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    2011年06月18日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    遊馬の、何だか逃げてばかりいる生き方にイライラさせられた前作。
    京都で出会った人々のおかげでちょっとずつ変化してきた彼は、比叡山で修行(?)を始めます。
    おなじみの登場人物に加え、新登場のキャラもユニークな人ばかりで、楽しく読むことができました。
    茶道の世界観なんかも、抽象的なんだけど何となくこんな感じなのかな?とわかるように書かれていて、門外漢でも読みやすい本です。

    それにしても、前作に比べて遊馬もずいぶん格好良くなりました。
    特に三十三間堂の通し矢のくだりは、自分が弓道をやっていることもあって、ちょっと感動さえしちゃいました。

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    2011年05月20日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    読み始めて、吃驚するくらい前作を覚えていないことに気付く。
    そんでも、面白かったです。
    特に、自称農民文学者の五郎さんが良かった。

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    2011年05月15日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    面白かったんだけど、特に前半、主人公・遊馬の生き方にはちょっとイライラ。
    自分の生き方が自分で決められない家元の宿命みたいなのには同情するけれど、何というかそこから逃げている感じがイヤでした。

    でも、そんな遊馬が京都で出会う一風変わった茶人たちは、みんな一癖も二癖もありながら、みんなそれぞれに茶道を愛していて、彼らとの交流の中で遊馬が少しずつ成長していく姿は、青春小説の王道ではありながら、やっぱり気持ちいいです。

    ちょっと茶道を習ってみたくなりました。

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    2011年03月07日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    茶道の関係する小説ということで読んでみました。大変楽しゅう読むことができました。
    最初は登場人物の名前が似ているのでちょっと混乱したのですが、中盤からは、すごく個性的なキャラクターが魅力でした。
    流派は創作だと思うのですが、茶の心や禅語、茶道具などがいやみでなく描かれていて、よかった。
    映像化しても面白そう。

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    2011年03月01日
  • 風にもまけず粗茶一服

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    年の初めは和を題材とした一冊から。前作が良かったので続編がでてうれしい。武家茶道「坂東巴流」の家元後嗣遊馬。跡継ぎと言われるほどにもやもやとした気持ちとなって、いろいろともがいている。でも遊馬の性格上ごちゃごちゃ考えるより体を動かす、というあたりがこちらもスカッとしていいんだな。考えるばかりでは答えは得られない。体を動かしてみることも大事、と教えられる。今回は阿闍梨のもとに身を寄せ、天狗に出会い彼なりに自身の在り方や茶道の本質を考えていく。読んでいるとまったくだなあと思うことも多々ある。考えることは苦手という遊馬だが、体を動かしていく中で物事の本質に迫っていたりしてはっとさせられる。考えたり知

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    2011年07月17日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    東京の弱小茶道家元の若旦那。敷かれたレールを走るような人生は嫌とばかり京都に家出します。「茶道なんか嫌いなんだ、音楽がやりたいんだ」とは突っ張るものの、肝心の音楽の才能はまったくないのに、身からしみ出てしまうお茶の才能(?)。当然そんな彼の周りには、嫌でも茶道に関わる人々がいつのまにか集まってしまい・・・。恋あり、笑いあり、そしてしんみりした涙ありの活劇が繰り広げられるのでした。さて若旦那は我が道を見つけることができますかどうか。京都に引っ越してきて5年。茶道を習っている方から「いいですねー、京都に住めるなんて。なんと言っても茶道の本拠地ですから」と言われて以来、何だかお茶には興味がありつつ、

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    2011年07月15日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    わーん。
    返却日迫って後半流し読み…。
    しかし面白かったです!
    茶道家元のおぼっちゃんのお話。

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    2010年06月23日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    主人公の友衛遊馬は遊んでも遊んでも遊び足りないと考えて、親が進めた京都の大学受験をサボって浪人する。
    ところが試験を受けていないと比叡山天鏡院に放り込まれそうになって家出をする。
    ところが何だかんだで京都で暮らすことになり、そこで人間的に成長し、ついには自ら比叡山天鏡院の門をたたくことに。

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    2009年10月04日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    京都新聞の連載小説「友衛家の茶杓ダンス♪」が本になったのがコレ。
    お茶の用語が多いので、茶道の知識が全くない私には「??」少し読みづらい点もあったけど、登場人物もユニークで、ストーリも色々な展開をみせる楽しい一冊。

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    2009年10月04日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    『なんどでも生まれる』彩瀬まるさんの作品がきっかけで読み始めた。商店街の短編アンソロジー。色々な作家を読みたい時には良いとは思う。おはなしの傾向は商店街ならではの人情味だろう。さらっと読んでしまうのにはちょうどよかった。

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    2025年11月01日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    人気作家さん達でこんぺいとう商店街のお店の様子を描いた本。
    あずかりやさんはこれがきっかけだったのかな?
    久しぶりに読んでこんな始まりだったなあと懐かしかった。
    おにぎり屋さん美味しそうだったな。

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    2025年04月19日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    懐かしくほのぼのとした短編集。昭和の味を出していて、人情物と言えるかも。シリーズ化しているようなので、続きも読んでみたい。それぞれの作家さんの雰囲気と特徴があって楽しめた。微かなリンクもニヤリとする。

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    2024年08月31日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    やはり作家ごとの色があって、合うものもあれば合わないものもあり。
    ただ、全体的にそう転がってくれてよかったー、という気持ちになる終わり方ですっきりはする。

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    2024年08月18日
  • 雨にもまけず粗茶一服

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    武術も兼ねた茶道の家元に育ったが、その方針が気に入らなかったため、大事な大学受験をすっぽかしていた事がバレた遊馬。自家数百万という徳川慶喜の茶杓を隠し持ち、友達とともに京都への家出を敢行する。そこで同行者の翠(みどり)の実家の畳屋で、店を手伝いながら、様々な人脈につながっていき、お茶の世界の奥深さを知っていく…。

    序盤はわざと堅苦しく、カタカナを廃した文章からスタートするため、時代小説かな?と思わせるものであるが、現代ものである。大学を諦め、バンドに生きるつもりが、世の中そうはうまく行かないという部分から、食えない古道具屋のオヤジども、二癖三癖ある京都の茶人たちという、キャラクターを楽しむ小

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    2023年03月14日
  • 明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語【電子限定特典付】

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    明日街こんぺいとう商店街という架空の商店街を舞台に7人の異なる作家さんからなる短編集。

    人情くさくて、温かい〜。
    行ってみたいと思わせる商店街。
    特に千早茜さんの「チンドン屋」が良かった。短い中に希望と哀しみのドラマがあった。

    こういう人情物は好き。読んでいてあったかい気持ちになれるし、人に優しくなりたいと思う。

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    2022年02月28日
  • 僕はかぐや姫/至高聖所

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    女子高生と女子大学生をそれぞれ主人公とした二作を収録している。
    抽象的で観念的な、けれど確かにある感情や思考を描いていて、読む人によっては馬鹿げているように見えるかもしれないけれど、感傷のようでしっくりきた。
    2019/7/26

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    2019年07月26日