松村栄子のレビュー一覧

  • 花のお江戸で粗茶一服
    気づひたら新刊が出ていた。
    これまでの作品とは異なり、どちらかといふと、読み切り短編の詰め合はせといふ感じであつた。連載形態の都合といふものもあつたのだらう。
    かうしてまた、遊馬の歩みを感じられるとは思はなかつた。先の事なんて誰にもわからない。けれどもあたかも確かなものとしてそれを決定しなければなら...続きを読む
  • 花のお江戸で粗茶一服
    剣・弓・茶の三道を追求する武家茶道「坂東巴流」の若旦那の成長を描くシリーズ、3作目にして完結編。

    このシリーズ、どの程度の人が追いかけているのか今ひとつわからないのだが、個人的にはとても好きで、2作目から7年、気長に待っていた。
    1作目が京都新聞に連載された後、単行本はマガジンハウス、文庫版はジャ...続きを読む
  • 風にもまけず粗茶一服
    面白かった。
    テンポよく読めた。
    続き出るかな、出たらいいな。

    でも何でこの表紙なのか。
    絵じゃ駄目なの?
  • 雨にもまけず粗茶一服
    茶道の家元の長男として生まれ、将来は跡継ぎと決められてきた主人公、遊馬。
    茶の伝統を受け継ぐ者として、一度は上方の空気を吸って来いと京都の大学を受験させられるも…実はそれをボイコットして遊びに行っていた。ある日その事がばれ、寺に放り込まれそうになったのを機に家出を決意。
    友人宅に転がり込むが、これが...続きを読む
  • 雨にもまけず粗茶一服
    ちょっと軽いおばかさんのように感じる主人公の遊馬(あすま)くんが
    とっても愛おしくって
    他にも不思議な魅力を持った人たちがたくさん出てきます
    心にとどめておきたい言葉が何個かあって
    手帳にメモして、何度かつぶやいたりしています

    「欠けているものは、いずれその人の中に求める心が生まれれば
     必ず補わ...続きを読む
  • 風にもまけず粗茶一服
    開き直りの角度も人と違って広いんだなと呆気にとられました。いやはや。続きが読めるとは考えてなかったから余計楽しかった。
  • 風にもまけず粗茶一服
    前作『雨にもまけず粗茶一服』の続編。
    弱小武家茶道家元のぼんぼん、友衛遊馬(ともえ あすま)。このまま敷かれたレールを進んでいってよいのか疑問を持ち、家を飛び出してきたものの答えは見つからない。前作の終わりで比叡山の阿闍梨の元で修行しようと一歩を踏み出した彼のその後を描く。

    大ベストセラーにはなら...続きを読む
  • 風にもまけず粗茶一服
    遊馬の、何だか逃げてばかりいる生き方にイライラさせられた前作。
    京都で出会った人々のおかげでちょっとずつ変化してきた彼は、比叡山で修行(?)を始めます。
    おなじみの登場人物に加え、新登場のキャラもユニークな人ばかりで、楽しく読むことができました。
    茶道の世界観なんかも、抽象的なんだけど何となくこんな...続きを読む
  • 風にもまけず粗茶一服
    読み始めて、吃驚するくらい前作を覚えていないことに気付く。
    そんでも、面白かったです。
    特に、自称農民文学者の五郎さんが良かった。
  • 雨にもまけず粗茶一服
    面白かったんだけど、特に前半、主人公・遊馬の生き方にはちょっとイライラ。
    自分の生き方が自分で決められない家元の宿命みたいなのには同情するけれど、何というかそこから逃げている感じがイヤでした。

    でも、そんな遊馬が京都で出会う一風変わった茶人たちは、みんな一癖も二癖もありながら、みんなそれぞれに茶道...続きを読む
  • 雨にもまけず粗茶一服
    茶道の関係する小説ということで読んでみました。大変楽しゅう読むことができました。
    最初は登場人物の名前が似ているのでちょっと混乱したのですが、中盤からは、すごく個性的なキャラクターが魅力でした。
    流派は創作だと思うのですが、茶の心や禅語、茶道具などがいやみでなく描かれていて、よかった。
    映像化しても...続きを読む
  • 風にもまけず粗茶一服
    年の初めは和を題材とした一冊から。前作が良かったので続編がでてうれしい。武家茶道「坂東巴流」の家元後嗣遊馬。跡継ぎと言われるほどにもやもやとした気持ちとなって、いろいろともがいている。でも遊馬の性格上ごちゃごちゃ考えるより体を動かす、というあたりがこちらもスカッとしていいんだな。考えるばかりでは答え...続きを読む
  • 雨にもまけず粗茶一服
    東京の弱小茶道家元の若旦那。敷かれたレールを走るような人生は嫌とばかり京都に家出します。「茶道なんか嫌いなんだ、音楽がやりたいんだ」とは突っ張るものの、肝心の音楽の才能はまったくないのに、身からしみ出てしまうお茶の才能(?)。当然そんな彼の周りには、嫌でも茶道に関わる人々がいつのまにか集まってしまい...続きを読む
  • 雨にもまけず粗茶一服
    わーん。
    返却日迫って後半流し読み…。
    しかし面白かったです!
    茶道家元のおぼっちゃんのお話。
  • 雨にもまけず粗茶一服
    主人公の友衛遊馬は遊んでも遊んでも遊び足りないと考えて、親が進めた京都の大学受験をサボって浪人する。
    ところが試験を受けていないと比叡山天鏡院に放り込まれそうになって家出をする。
    ところが何だかんだで京都で暮らすことになり、そこで人間的に成長し、ついには自ら比叡山天鏡院の門をたたくことに。
  • 雨にもまけず粗茶一服
    京都新聞の連載小説「友衛家の茶杓ダンス♪」が本になったのがコレ。
    お茶の用語が多いので、茶道の知識が全くない私には「??」少し読みづらい点もあったけど、登場人物もユニークで、ストーリも色々な展開をみせる楽しい一冊。
  • 雨にもまけず粗茶一服
    武術も兼ねた茶道の家元に育ったが、その方針が気に入らなかったため、大事な大学受験をすっぽかしていた事がバレた遊馬。自家数百万という徳川慶喜の茶杓を隠し持ち、友達とともに京都への家出を敢行する。そこで同行者の翠(みどり)の実家の畳屋で、店を手伝いながら、様々な人脈につながっていき、お茶の世界の奥深さを...続きを読む
  • 僕はかぐや姫/至高聖所
    女子高生と女子大学生をそれぞれ主人公とした二作を収録している。
    抽象的で観念的な、けれど確かにある感情や思考を描いていて、読む人によっては馬鹿げているように見えるかもしれないけれど、感傷のようでしっくりきた。
    2019/7/26
  • 雨にもまけず粗茶一服
    茶道の家元の長男が家の跡を継ぎたくない為、家出をした。
    色々あって比叡山で修行する事になった。
    青春物語。

    とても爽やかな青春物語だった。
    ちょっとした季節の移り変わりなどを敏感に感じ取り、掛け軸や茶菓子にその心を表す。茶道に興味が沸いた。
  • 風にもまけず粗茶一服
    『雨にも負けず粗茶一服』の続編。
    『雨にも負けず~』が思いがけずよかったので、続きを読んでみた。

    遊馬が一見無駄なことをしながらも、自分の道を見つけていくところがよかった。

    けれども、途中で主人公の存在感がなくなり、脇役が強くなってきたような…。