新海誠のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ待ち合わせに四時間も遅れたら、自分はどれほどの罪悪感を持つのか。大雪の中で遠く離れた愛しい人を、自分は来ないかもしれないと疑う欠片も持たず待ち続けられるだろうかと思うと、貴樹と明里のまっすぐで純心な恋がとても美しいものだと思えた。
駅のホームが閉まるまで話をして、雪の中桜を見て、寄り添いながら朝を迎える描写がすごく綺麗だった。13歳の二人にとって奇跡のようだったというこの時間がとても印象的。相手が時間に遅れていたら、あとで渡せる手紙を書くように、ゆっくり来てくださいねと思える人でありたいと思った。
お互いに知識として、相手の断片を交換し合い、ふいにそれを思い出すことは、「花束みたいな恋をした」 -
Posted by ブクログ
この本は、とにかく言葉の一つひとつが静かに胸に入り込んでくる作品だった。大きな事件があるわけじゃなく、日常の中で誰もが感じるような気持ちの揺れや時間の流れを、淡々と、でも鋭く描いているのが印象的。読んでいると「あ、こういう瞬間、自分にもあったかもしれない」って思い出させられて、気づけば心がじわっと締め付けられていく。
文章のリズムはゆっくりで、景色や空気の描写も丁寧だから、その場に立っているかのように情景が浮かんでくる。桜の花や夜空、踏切の音など、何気ないものがすごく鮮やかに描かれていて、その美しさと同時にどうしようもない切なさを感じさせる。小説だからこそ、登場人物の心の奥に潜む感情が細かく -
Posted by ブクログ
映画版が好きだったので読んでみた。個人的に本書は楽しむために読むというより、現世の裏側(常世)を知るのが目的で読んだ。
ミミズや要石など“日常では視えない類のこと“が絡む話は、君の名は。の小説版と同様に、文章で読むと理解しやすい。
タイトルの『すずめの戸締まり』の意味も、小説を読むことで腑に落ちた。(私の理解力がないから映画では腑に落ちなかっただけかもしれないけど)
大切なことは見えない。よくわからないけど大事なことをしている気がする。
この感覚はご神事に限らず、日常でもあるあるだと思う。というか結局全ては繋がっているから、ご神事が非日常というわけではないはず。
偏ったスピ系も流行っている